グルメのけんちゃん

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スマートグリッドの信頼性

2011年04月22日 | 環境共生・省エネ
これまで日本の電力網は電力供給が安定して運営されている。
これはただ単に総発電量の余力に依存していただけのことである。
だから、諸外国に比して電力業界側はスマートグリッドの推進に消極的だった。

日本の電力網は、確かに送電と配電の自動化が進んでいる。
しかし需要側の電力計周辺が欧米の配電網に比べて後れをとっている。
このため、電力需要をリアルタイムかつ正確に把握しながら需給を細かく制御するといったことが難しい。

それが今回の原発事故で露呈してしまった。
電力需要のピークが供給能力を上回りそうになると、あわてて意図的な停電(計画停電)を起こすことで、不慮の停電を回避するしかないのである。

今回、良くも悪くも日本国民の底力を感じた。
節電意識で幾度と無く計画停電を免れた。しかし、何度も停電となった地域がある一方、全く停電がない地域もあり、不公平感も露呈した。
意識だけでは長続きしないことも事実。
この先重要なのはピーク需要の抑制であり、需要側でやみくもに節電するだけでは経済的な悪影響も無視できない。

だから、戸別のスマートメーターで電力を「見える化」し、需要に応じて動的に変動する電力料金プランを導入すれいい。
いざと言うときは供給側が契約に従って戸別のピーク電流を制限する方法も取れる。
いわゆるデマンドレスポンス(需要側の反応・応答)が機能し始める。
例えば、電力需給が逼迫してくれば電力料金を高く設定することで、高い料金を払いたくない消費者は電力消費を抑制する。
料金が高くても使う必要のある企業、救急医療現場などは必要なだけの電力を使うことで、限られた供給能力でも自動的に需給バランスを調整できる。

ピーク時に制限されては困る需要家にとっては、自家発電、蓄電設備も備えることになろう。
これは限られた範囲でエネルギー供給源から末端消費部分を通信網で管理することとなりスマートグリッドの定義から外れるが、サブカテゴリーとしてマイクログリッドと呼称されている。

だから昨今拙ブログが「家庭用蓄電池・バッテリー」の検索ワードでアクセス件数が急増したんだろう。

宮崎アニメ「ハウルの動く城」に込められた「原子の火を絶やすな!」という強いメッセージをご存知だろうか。ゆくゆくは枯渇する石油資源。これに取って代わる資源や技術で現在の選択肢は原子力しかない。
「原子力発電反対」と言えば、一見「良い人」のように思われがち。
「原子力発電賛成」と言えば、「とても悪い人」のように思われがち。
福島原発事故の後だから、なおさらのこと。
「原発反対か、原発推進か」といった二者択一の問題でないことは、1979年のアメリカTMI(スリーマイルアイランド)事故の後、80年代を通じて、しばらく続いた不毛の争いで経験済みのことである。

炉心周辺の配管含めた構造強度レベルをコストで落とさず、冷却ポンプを作動する電源即ちディーゼル発電機の水密性を見落としていなければ、これほどまでの大惨事にならなかったと思うと経産省と原子力安全保安院、東電の癒着が恨めしい。


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