象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

”ロッキー”シリーズにはウンザリ?スタローンにも辟易だ

2019年05月03日 04時20分38秒 | 映画&ドラマ

 連日の様に、”カーチス•ルメイ”を読んで下さってる方アリガトです。”チャーチル”ブログも力入ってるんで宜しくです。あとバックナンバーを読む際は、単語検索を使うと便利です。

 昨日に引き続き、ウンザリ系ですが、ハリウッドの腐敗に関しては、ブログでも結構書いてきたつもりです。心に沁みるいい作品もありますが、話題になる映画は刺激の強いマンネリ化したものが多いのが現状ですかね。


ロッキーからクリードへ 

 「クリード 炎の宿敵」が結構な評判になってるらしいが、いい加減ウンザリだ。それにボクシングモノにも辟易だ。そういう意味では、名優デ・ニーロの「レイジングブル」は傑作だったし、「ロッキー」と「ロッキー2」は、スタローンの根性が唸る名作だった。
 勿論、”ロッキー”シリーズは、タリア•シャイアやバート•ヤング、バージェス•メレディスといった名優らに恵まれ、支えられてきた。スタローン主役&脚本だけでは、とても名作にはなれなかったろう。

 しかし、「ロッキー3」からステロイド系漫画に成り下がった。それ以降、漫画の領域から抜け出る事はなかった。「カリグラ」ブログでも述べたが、ポルノは所詮ポルノ、漫画はマンガである。名優を揃えた所で、大金を掛けて宣伝した所で、レッドカーペットを敷いた所で、マンガやポルノを超える事はない。
 既にステロイド系には、大衆はウンザリである。それでもハリウッドは同じ失態を繰り返す。つまり、カッコウはハリウッドの上に腐った卵を生み続ける。


寅さんとロッキー

 因みにそういう私は、”ロッキー”は全て見ました(悲)。「レイジングブル」でボクシング映画の虜になった影響からでしょうか。多分、ボクシングモノは結構見てますかね(悲)。
 今から思うと、ボクシングの映画って無理がある。寸止めで殴り合うって事自体、ナンセンスだ。攻めと防御の間に不自然な”ラグ”がありすぎて、見てる時は興奮はするが、劇場を出る頃になると、やはり興ざめする。
 それがシリーズ化するもんだから、余計にウンザリする。まるで、”寅さん”シリーズを見てる様なマンネリ化した気分になる。


ステロイドで完全崩壊したスタローン

 それ以上に、演じる俳優のムキムキ系の無機質な肉体美に腹が立つ。ステロイドを使ってインスタントに盛り付け、飾り立てた筋肉は彫像というより、”キン肉マン”の世界である。
 スタローンの肉体も「ロッキー」の時が一番自然で美しかった。白い大理石の様で光り輝いてた。”ランボー”シリーズも「First Blood」の時が一番好きだった。何だか「燃えよドラゴン」のブルースリーみたいで、飢えと渇望に塗れた、肉体の極みと凄みを感じた。
 「ロッキー3」以降の、「ランボー2」以後のスタローンの肉体はステロイドに塗れ、醜く塗り重ねられた、趣味の悪い安っぽい肉の塊に成り下がった。それにスタローンの顔も肉体も醜く崩れていった。”醜男”のマンネリ化した闘いと物語が絶え間なく重なっただけだ。

 ハリウッドがスタローンが何を目指してるのかは解らないが。シリーズを重ねる毎に、興行収入が上がる程に、明らかに退化し、老化してるのは明らかだ。
 ハリウッドもスタローンも創成期の勢いと輝きはない。これだけ理論とテクノロジーが進化した時代でも、老化と退化というものは容赦なく襲ってくる。それらに対抗する手段はない。抗うだけ老化と退化は加速する。

 考える事をやめた時、老化と退化は突然やってくる。「クリード 炎の宿敵」のプレミアを見た時、そう思った。かつて世界の半分を支配した大英帝国が第二次対戦を期に一気に萎れていったように。
 同じ様に世界の半分を支配して来たハリウッドも”ロッキー”も萎れていく。刺激という重力がハリウッドにも押し寄せるという現実は無視できない。


続けたけりゃ変化を起こせ!

 続編を作りたけりゃ変化を、いや変異を起こすべきだ。変異を起こすには、物事そのものを作り変える必要がある。今こそ、「クリード」から”ロッキー”を、いやスタローンを排除すべきなのだ。
 ロッキーもスタローンにも辟易だというのはそういう意味である。因みに、連休にはかの「タイタニック」が再放送されてた。少しだけチラ見したが、ヤッパリ駄作だった。正真正銘の”お嬢様向け”の腐った駄作に過ぎなかった。

 同じ様に、「クリード」シリーズはスタローンを排除しない限り、腐敗した”お子様向けの駄作”であり続ける。”ロッキーはステロイドと共に去りぬ”なのだろう。


ロッキーはもう死ぬべきだ

 私が監督なら、「クリード 炎の宿敵」では、ロッキーが死ぬシーンをオープニングに持っていき、ドラゴを主軸にした物語にして、ドラゴの息子ヴィクターがアドニス(クリード)に完全KOで勝利するというエンディングで帰結させる。
 そうすれば、ロッキーが果たした復讐を、今度はドラコの息子ヴィクターが果たすという新しい展開が生まれる。

 「炎の宿敵」は、追い詰められた男の「炎の復讐」になる。「炎の宿敵」はその後になるべきだった。つまり、続編には新たな変革が必要なのだ。
 今のアメリカは、ハリウッドやスタローン同様に、変りたいけど変われない状況にある。トランプのズラと同様で、丸坊主にしたいがその勇気がない。
 アメリカやハリウッドに押し寄せる老化と退化は、これからも容赦なく襲ってくる。


”ロッキー”から”ドラゴ”へ

 老婆ほど皺を、バカほど無知を、ハゲほどハゲを隠したがるのは何時の世も変わらない。バカと老化と退化は重力と同じで、抗う事も無視する事も出来ない。出来るのは新しい何かを作り出す気概ではないか。

 しかし、老化と退化は人間に限界を悟らせる重力は、如何に偉大な存在であるかを教えてくれる。
 老化と退化の尊さを悟れば、そこに新しい何かを生み出す知能と精神の尊さも理解できる筈だ。
 私達はそうやって生き延びてきた。ロッキーからクリード、そしてドラゴへ。これは1つの終焉であり変革でもあり、新たな出発でもある。

 そう言えばスタローンの頭髪もズラという説があるが、ホントだろうか?



2 コメント

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老いたスタローン (Hitman)
2019-05-03 08:40:41
スタローンは老いた。
彼はこの映画に出演する気はあったんだろうか?多分、渋々受けたんじゃないのか。

ロッキーも三作目辺りから大味になった様な気がした。ストーリーが雑になったんだよ。ライバルのシュワルツェネッガーがステロイドを使った肉体美でスタローンを刺激したんだね。

以降のロッキーはステロイドの匂いしかしなかったもん。別の意味でハリウッドの犠牲者なのかもしれません。

前作のチャンプを継ぐ男で、ロッキーを死なせても良かったんです。老いと闘うというのは俺達が思ってる以上に残酷だなと思いました。

だから今回の作品は見ません。ロッキーは三作で終わってたんです。
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渋ったスタローン? (lemonwater2017)
2019-05-03 09:39:59
全くですね。前作でロッキーが死んでたら、エイドリアンと共に死んでくれてたら、「クリード」は新しい展開としてスタートしたでしょうね。タイミングがズレたかな。

元々「ロッキー」は周りの豪華キャストによって支えられたんで、そのキャストがいなくなったら、スタローンもロッキーではなくなるんですが。そういう意味では前作は無理がありましたね。

老いと戦う事が残酷とは、案外気付かないもんですね。
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