健康の為にヨーグルトを毎日飲んでる人は多いだろう。そして、何だか脳内環境が改善し、身体が軽くなったと感じてる人も多いだろう。
いま日本では、様々な善玉菌の健康食品がお茶の間を賑わしているし、アメリカではあらゆる種類の”プロバイオティクス”(微生物)系サプリメントが売られてる。
しかしそれら善玉菌や微生物に、全くエビデンス(科学的証拠)がないとしたら。
例えば、貴方が1億円もってるとする、その大金を投資する時に、”健全そうに感じるから”とイメージ優先で投資する企業を決めるだろうか?
多分殆どの人は、投資する企業の過去の実績を綿密に調べ上げ、注意深く判断すると思う。
しかし、健康となると”これが身体に良さそう”とかのいい加減な理由で、簡単に決め付けてしまう。専門用語で飾られた宣伝や成分表を鵜呑みにし、製薬会社やサプリ会社の業績や実態を調べあげようとはしない筈だ。
ヨーグルトや善玉菌や乳酸菌も全く同じである。”身体に良い”というイメージが先行しすぎて、大衆は何の疑いもなく口にする。
そういう私も、一時は善玉菌サプリや乳酸菌食品、プロバイオティクスと色々試してた時期がある。自分なりに勉強したつもりだが、哀しいかなどれも効果はなかった。
つまり私は、企業の宣伝とイメージにまんまと騙されてたのだ。
そこで今日は、「ヨーグルトは身体に良いとはウソだった」を参考に纏めてみました。
イメージに騙されるな
ヨーグルトをなぜ毎日食うの?と問うと、多くは、”ヨーグルトは体に良いってイメージがあるから”と言う。
しかし、そのイメージに医学的証拠はあるのか?
ヨーグルトは健康にいいという通説はよく耳にする。”腸の調子が良くなる”とか”アレルギーが改善する”、更には”免疫が高まる”なんていう説もある。
この説を鵜呑みにすれば、いかにも身体に良さそうである。
しかし、東京大学病院の循環器専門医・稲島司先生は、この3つのうち2つは眉唾だと考える。
そもそもヨーグルトに”身体にいい”イメージがあるのは、イリヤ・メチニコフ(1845-1916)というロシアの学者の研究からのようで彼は腸は便を貯める袋で、その中にいる”悪玉菌”によって老化が進む、と考えた。
しかし、悪玉菌があるといっても大腸を取り去る訳にはいかないので、メチニコフは”善玉菌を入れれば良い”と考えた。
そこで注目したのが”乳酸菌”。この乳酸菌は自ら生き延びる為に弱酸性の環境をつくり、周囲に悪玉菌が生き難い環境をつくる。
彼はブルガリア地方に長寿の方が多い事に着目します。”ブルガリア人が長寿なのは食事に関係があるはず”と考え、”ヨーグルトが長寿に影響がある”と考えた。メチニコフ自身ヨーグルトを常食してたし、この説が注目を集め、世界中で”ヨーグルトは健康にいい”と言われ始めた。
ヨーグルトに科学的根拠は?
確かに、(菌などにより起こる)感染性腸炎については、ヨーグルトを摂ると治るまでの期間が短くなる傾向があるが、あくまで感染性腸炎に限ってのデータで、いつもヨーグルトを摂っている人がそうでない人より身体的にも精神的にも健康であるという訳ではなさそうだ。
つまりデータから見れば、ヨーグルトは腸の感染症には多少効くけれど、その他の効果は限定的だ。
一方でヨーグルトは免疫強化に良いとも言われてるが、日本人は他の時代や地域と比較し感染症に苦しむリスクは比較的小さく、むしろ免疫が高すぎて困っている方々の方が多いかもしれない。
事実、新型コロナも含め、ウィルス系疾患のの重症化はサイトカインストーム(免疫暴走)が引き起こす事が知られている。
またヨーグルトはアレルギーに効くとの説もあるが、マイアミ大の調査ではアトピー性皮膚炎(2797人)も気管支ぜんそく(3143人)のどちらも、ヨーグルトや微生物(プロバイオティクス)が有効だという結果は得られなかった。
そもそもヨーグルトが効果的なら、ヨーグルトの売上と共にアレルギー疾患が減っていく筈。しかし実際には、ヨーグルトの販売数が増えても疾患は減ってないし、むしろ一部は増えている。
ヨーグルトは健康食品じゃない?
という事は、ヨーグルトを食っても身体にいい事はゼロなのか?
ヨーグルト自体がダメではない。ただ”嗜好”ではなく”健康の為”に摂るなら、気をつける点が2つある。
1つ目はヨーグルトを通じ”糖分”を沢山摂ってる事。2つ目はもっと大事で、”発酵臭”です。納豆やチーズは独特の発酵臭がするが、市販されてるヨーグルトの殆どは発酵臭がしないし、むしろいい匂いがする。
原因は2つ、微生物や発酵食品が少ししか含まれていない、または発酵臭が帳消しになるほど香料が沢山使われてるのか。
ヨーグルトマニアは健康イメージがあるからといって、香水を飲む様な事をしている。
しかしそう言う稲島先生は、毎日の様にカスピ海ヨーグルトを飲んでる(笑)。勿論、健康の為にではない、単に嗜好の為だ。
牛乳に入れると翌日ヨーグルトになってる奴。特別カラダに良いという根拠がある訳じゃないが、自分で作れば余計なものが入らないし、何より安い。
事実、健康の為と言うのなら無添加というのは原則だろう。
以上、DIAMONDonlineからでした。
最後に〜健康神話の危険性
人を学歴で判断する事は、絶対に近いタブーではあるが、やはり東大医学部の言う事は流石に凄い。説得力とかそういうレベルじゃなく、美しい日本語で専門用語も少なく、判り易い表現でユーモアたっぷりに教えてくれる。
2016年の記事だが、2030年の記事にしてもおかしくない程の先見性がある。
最近では、”乳酸菌の取り過ぎはよくない?”との声もチラホラ聞こえるが、事実、腸に関する研究はまだまだ発展途上である。これから様々な解析が進むにつれ、健康神話の真相が色々と暴かれる事になりそうだ。
稲島先生は、”わかってない”のはいい事だという。判ってないから気楽に構える事が出来る。健康食品やサプリメントに距離を置く事が出来る。故に余計な出費も減るし、添加物や甘味料や香料さえ控えとけばっていう、”緩い健康志向”で構える事が出来る。
”健康神話は信じる程に毒になる”と言う事を、今更ながら教えてもらった様な気がする。
それでも貴方は、ヨーグルトを食い続けるのか?
発酵小豆とかも一度試してみたいですね。小豆で甘酒、何だか期待します。
しっかり麹菌が働いている、自家製甘酒で便秘が治った知り合いがいます。市販の甘酒は加熱処理しちゃってるので、酵母の働きは期待できないみたいです。
小豆、茹でようかな、と最近思ってたら、「あさイチ」で茹でこぼしなしで、ポリフェノールまるごと摂取できる調理法やってました。数分乾煎りして、冷ましてから煮ると良いそうですよ。
なんてTVを見た後に、この記事も拝見して!絶対小豆食べなさいって言われてますよね!
あと、いつかやってみたい調理法は、発酵小豆です。お砂糖を使わないで甘さが出せたらな、とは思っていて、小豆で甘酒の様に作る方法です。発酵メーカーは持っていますが、まだ小豆を使う勇気が出ません。
子供のときから便秘気味だったので、完璧に治ることはないでしょう。たまサンはわかめがお通じにいいようですが、私は餡子があうみたいです。
そう言えば、子供の頃は饅頭をよく食ってましたね。
”乳酸菌爆弾”とは言い得て妙で、高価な乳酸菌サプリやバクテリア類が市場を賑わしてますが、どれも怪しいものばかりです。
コメントとても参考になりました。
もしかしてこのヨーグルトが原因?と、やめたら元に戻りました。以来、「人にはヒトの、乳酸菌」なんてCMには騙されるもんか、と思ってます。どんな人の乳酸菌かわからない乳酸菌を体内に取り入れる事に、若干恐ろしさすら感じます。
私の腸内細菌さんは、私にピッタリなんだろうなって。
でも、夕食に塩蔵ワカメを戻してサラダに入れて食べると、翌朝スルスルっと出ます。私には、ワカメが合っているのかな?お試しを。
旦那さんは好き嫌いなく何でも食うから、健康でいられるんですかね。そう言えば私も食いしん坊ではないんですが、好き嫌いはない方です。
健康を意識せず、食いたい物を食う事が一番の健康法かとも思いますが。どうなんでしょう。
ヨーグルトは酒の肴にもならないし、脂肪分は多いし、添加物や香料の事を考えると、嗜好品のような気もします。
カスピ海ヨーグルトが一時流行ったけど、生乳でないとうまく固まらないし、脂肪分も多い。
市販されてるヨーグルトは大半が添加物や香料入りのプリンのようなもので糖分が多すぎる。
どっちに転んでも、キムチや納豆にはかなわない。