象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

ナッシュJrの驚異”その3”〜埋め込み理論と本当の天才とは

2023年02月09日 15時03分53秒 | 数学のお話

 「中盤」では、リーマン多様体や”埋め込み”理論の説明が不足し、最後は解りづらかったかと。
 そこで今日はその補足版として、ガウスの驚異の定理からリーマンの多様体、そしてナッシュの(多様体の)埋め込み理論までの流れを追ってみたいと思います。
 特に、曲率→多様体→埋め込みの流れは、そのままガウス→リーマン→ナッシュと見事に継承されています。

 もし、宇宙という未知の空間を曲率という尺度で計れたとしたら。これこそがガウスの夢であったとしたら?
 もし、宇宙という空間を多様体とみなし、一枚の地図で表現できたら。これこそがリーマンの夢であったとしたら?
 もし、宇宙に無限に広がる無数の星の分布をリーマン多様体とみなし、ユークリッド空間という曲率ゼロの世界に歪む事なく埋め込めるとしたら。人類は宇宙のいや星の全てを一枚の地図に収める事ができるかもしれない。これこそがナッシュの夢であったとしたら?
 ナッシュの埋め込み理論を眺めてる内に、そういう幻想を抱く自分がいる。

 寄せられたコメントにもある様に、天才が持ちうる正気と狂気そして閃き。一方では悲しみと驚きとそして喜び。
 精神病の中でも最も不可解な難病(妄想型精神分裂症)に侵され始めたのが30歳の頃、以降40年に渡り、”プリンストンの幽霊”と揶揄されながら何とか生き延びた。
 実際には、40代には快復に向い始め、60を超える頃にはほぼ完治したという。
 一方で、ナッシュが「埋め込み」という当時は未解決とされた難題を、実質的に解き明かしたのが38歳の時で、闘病の真っ只中で書いた論文でした。
 ナッシュの超人的な所は、狂気の淵にいながら狂人にはならず、難題と難病を克服した事にある。つまり、ナッシュの埋め込みによる曲率と同様に、天才的思考が歪む事はなかったのである。

 つまり、天才的妄想が難題を解くトリックを生む場合もあるし、またその妄想が自らの精神を破壊する。故に、ナッシュは難題を解きほぐすかの様に、1つ1つ妄想のパズルを解除していったのではないか。
 これこそがナッシュの天才の本質と驚異とも言えるが。特に、アーベル賞受賞時のナッシュのインタビューを見る限り、86歳の天才に寸分の曇りすらない事が伺える。
 少なくとも我ら凡人なら、リーマン多様体の手前で狂ってしまうか、その前に諦めるかのどちらかだ。いや、その前に数学に携わる事すらないだろう。そうすれば、ナッシュという天才の生き様や研究を知る事もない、平和な日々を遅れるのだ。


ガウスの驚異からリーマン多様体へ

 ナッシュの(リーマン多様体のユークリッド空間への)”埋め込み”理論の起点となるガウス曲率ですが、ガウスの定理から説明します。
 ガウスの「驚異の定理」とは、”曲面の(ガウス)曲率が3次元空間にどの様に<埋め込まれる>かに依存せず、単に曲面上で測定(計量)される距離や角度などの計量テンソルのみに依存する”という事でした。
 因みに、ここで言う<埋め込み>とは数学的構造を保つ様な写像(単射)の事ですが、ナッシュの”等長埋め込み”とは、<滑らかな埋め込み>で”計量(距離)を保つ写像”の事で、全単射の時を以下の”等長写像”(等距離写像)と呼ぶ。
 これを数式で記せば、MとNが(連続かつ微分可能な)滑らかな多様体とし、f:M→Nとすると、fの微分は至る所で単射となり、この時のfを"滑らかな埋め込み"と呼ぶ。
 また、(M,g)と(N,h)をリーマン多様体(関数g,hにより距離が定義される空間M,N)とすると、等長埋め込みとは、上の滑らかな埋め込みf:M→Nであり、関数fは計量(距離)を保つ。つまり、gはfによってhに引き戻される。
 ここで、点x∈Mにおける(多様体M上の点ごとに定義される)接ベクトル空間TxMの任意の2つの元v,wに対し、g(v,w)=h(df(v),df(w))が成り立つ。但し、dfはfの導関数(微分)を表す。

 (少しそれましたが)ガウスは、この曲率の定理が脅威である理由として”曲面を他のいかなる曲面に展開しても、各点における曲率は不変のままその値を保つ”と言い放った。一方で現代数学風に言えば、”曲面のガウス曲率は局所等長写像に関して不変である”とも言える。
 因みに局所等長写像とは、曲面を折ったり曲げたりしても歪みのない(距離を保つ)変形と言える。即ち、余分な張力・圧力・せん断力を加えない変形である。
 局所等長写像の例として、カテノイド(懸垂面)とヘリコイド(螺旋面)は全く見た目の異る曲面ですが、一方の曲面を伸展させず連続的に折り曲げるだけで、もう一方に変形させる事が出来る。この変形(局所等長写像)にて、2つの曲面の対応する2点のガウス曲率は不変となる。
 故に、この定理から、平面と球面は局所等長的ではなく、例えば1枚の紙を折り曲げて皺を作る事なしに球体にするのは不可能で、逆に球面を(球面上の2点間の距離を)歪ませる事なく平面に展開する事も不可能だと分かる。
 更に、曲面のガウス曲率が”曲面の内在量にのみ依存する”という驚異の事実は、空間の曲がり具合を考察するに、”外の世界の情報が必要でない”事を示唆し、後のリーマン幾何学(多様体)、そしてリーマン幾何学を数学的基礎として構築されたアインシュタインの一般相対性理論へと繋がります。

 リーマンは、この「驚異の定理」を自ら”多様体”と呼ぶ高次元空間にまで拡張します。
 因みに、多様体という概念はリーマンに始まり、空間が伸びたり縮んだり曲がったりする多様体の世界では、その空間の各点にて長さを測るモノサシ(リーマン計量)が必要になる。
 一般には、この”リーマン計量”が定義される多様体を”リーマン多様体”と呼ぶ。
 一方で、多様体とはその好きな所に局所座標を描ける図形(空間)であり、リーマン多様体とはその座標系上でモノサシ(リーマン計量)を使って距離を計る訳だが、この局所座標は(曲率ゼロの)ユークリッド空間である事に注意する。つまり、座標が歪んでたら距離が計れないのだから・・・
 例えば、地球という球面を地図にする時、無理に1枚の地図に収めれば歪んでしまい、曲率は変化し(等長埋め込みでなくなり)、距離が測れない。しかし、ある地点毎の小さな地図(局所座標)を1つ1つ埋め込めば、球としてみた地球は(曲率は正で)ユークリッド空間ではないが、(曲率ゼロの)局所座標の集まりとしてみた地球は多様体として扱える。
 つまり、多様体の本質は、曲率ゼロの局所座標系(地図)を貼り付けれる事にあるといえる。
 ここまで書けば、”埋め込み”と多様体とユークリッド空間の密な関係が見え隠れする様な気もしますね。

 一方で、リーマン多様体を厳密に言えば、多様体の接空間で滑らかに変化する非負の計量テンソル(距離)が得られる時、その多様体を”リーマン多様体”と呼ぶ。故に、この計量テンソルは”リーマン計量”とも呼ばれます。
 つまり、可微分多様体(滑らかな多様体)のうち、その各点に基本計量テンソル(局所でのリーマン距離)が与えられるものを言う。
 例えば、地球は曲面という2次元の多様体(リーマン面)ですが、一般には高次元の多様体を指す。
 一方で”リーマン距離”とは、多様体上の各点に与えられた計量テンソルにより、点と点を結ぶ距離を多様化したもので、リーマン距離を用いると角度や曲線の長さなどが多様体上で定義可能になる事から、リーマンの冠が付く。

 次回にも詳しく述べますが、”計量テンソル”とは、空間(多様体)の局所ごとの構造(計量=距離)表す階数2のテンソル(配列)であり、距離と角度の定義を与えます。
 つまり、多様体(空間)の形状を(距離と角度を定義する)計量を使って計算する為の係数の配列(テンソル)とも言える。例えば、係数を2×2の行列で表すと、2次元座標の傾きを示し、これを計量テンソルと呼ぶ。
 故に、計量テンソルさえ判れば、どんな傾いた座標でも、そのベクトルの成分からそのサイズ(距離)を計算出来る。
 つまり、(空間が歪んでても)ある座標系が決まれば、計量テンソルは係数の配列で表され、距離の計算が可能になる。こうした局所座標系をなす高次元の空間(多様体)をリーマン多様体と言える。


ナッシュの驚異と埋め込み理論

 このリーマン多様体をユークリッド空間(曲率ゼロの3次元空間)の中へ等長に埋め込んだ天才こそがナッシュでした。が当時、このテーマは未解決問題の1つとされてました。
 (冒頭でも少し触れましたが)ナッシュは、アーベル賞受賞時のインタビュー(2015年)で”アインシュタインの”星の分布”のアイデアに影響を受けた”と語っている。
 つまり、"星の分布の或るパターンを選べると仮定しよう。星の分布を持ち、均衡状態にある多様体(あちこちに曲がり、それ自身に加わるもの)が存在するであろうか?"と考えた。
 ”これこそが私の考えてたアイデアだ。最終的に、(興味深い)点の分布が選ばれ、望ましい幾何的及び位相的方法でぐるっと回る多様体が存在する様に数学的アイデアを展開した。だから、私はそれをやり、同時にそれをする為の特別な一般理論(埋め込み理論)を開発し、発表した”と締めくっている。 
 そこナッシュは、”リーマン多様体は抽象的な滑らかな構造であり、その構造上で距離と角度が局所的に極めて抽象的な方法で定義される。これらの抽象的要素が高次元のユークリッド空間における部分多様体として非常に具体的に実現され得る”事を示した。
 ”(リーマン)距離は非常に抽象的だが、距離が定義出来るのなら、それは”埋め込み”写像(単射)によってでも達成出来る筈だ。つまり、埋め込みによって誘導される距離だ”とナッシュ考えた。

 ナッシュは最初、最小レベルのスムーズ、つまりC1級の場合を持つ多様体に対して証明し、論文を発表(第一の定理=「C1-isometric imbeddings」、1954)。ナッシュはn≥m+2で証明したが、ニコラス・クーパーは埋め込み空間の次元を1つ下げ、n≥m+1で証明し、一般化に成功する(1955)。
 これを(先にも述べた様に)数式で記せば、(M,g)をリーマン多様体とすれば、任意のε>0に対し、fε:Mᵐ→R(n次元ユークリッド空間)のC1級での”埋め込み”が存在する。この時、点x∈MにおけるTxM(接空間)の任意の2つの元v,wに対し、g(v,w)=(dfε(v),dfε(w))が成り立つとなる。
 因みにこれは、”任意のm次元リーマン多様体は、n次元ユークリッド空間の任意に小さい近傍εの中への等長なC1の(局所的)埋め込みを持つ”と言い換える事ができる。
 つまり、”局所的”なこのC1級の埋め込み定理は、(以下で述べる)Ck級に比べれば遥かに簡単であり、多様体の座標近傍εにて解析学の陰関数定理を用いて証明できる事がわかると。

 ナッシュは”埋め込み”の研究を始めた。
 そして、Ck級の場合(3≤k≤∞)へと移った。ナッシュは既に”多様体と比べ、埋め込み空間の超過次元が少ししかない条件で、この場合では出来るであろう”事を理解していた。
 ”私はC2級でもやったが、クーパーはC1だけでやった。これは私にとって正解だった。つまり、(2以上の)スムーズな何かを与えられたなら、スムーズな解答を持つに違いない”とナッシュは直感する。
 因みに、(十分に)小さなεに対し、C2級の埋め込みは存在しない。なぜなら、ガウス曲率の公式により、埋め込み点の曲率は1/ε²となり、矛盾するからだ。これも定理1が直感に反する典型のケースの1つとされる。

 数年後、ナッシュはスムーズに対する実現(実解析)を作り、4つのパートを持つ論文を次々と発表する。
 最初は「Real algebraic manifolds」(1952)で、埋め込み定理の序章とも言え、2年後のC1級と4年後のCk級(リーマン多様体の埋め込み)に続き、1966年にはデータを使った実解析がなされた。
 しかし、40年後に(ロバート・ソロヴィ?)により)間違いが指摘される。これは無限多様体があり”スムーズな埋め込みをしたければ、多様体をポーションに分ける必要がある。が、各ポーションにおいて或る量の距離に対する埋め込みを持つ”という理由で、彼はとうとう間違いを悟る。
 故に、多様体を幾つかのより小さい有限多様体に分けて考えるべきだが、ナッシュのやり方は論理において間違っていた。
 そこでナッシュは、任意の点に対する十分な局所的点を証明する。
 ”ここで任意の点は伸ばされ、1点に十分近い点を取るならば完全に微分されている。だが、2つの異なる点に対し、それらが同一の点の上に写像される事が起こり得る。だから厳密に言えば、写像は正しく埋め込まれてはいなかった”のだ。つまり、等長写像(全単射)にはなってなかったのだろう。 

 これを数式で示せば、Mをm次元のCk級(3≤k≤∞)のリーマン多様体とすると、ある数nをMがコンパクト多様体か否かに分けて考え、単射関数ƒ:M→Rが存在し、以下の条件を満たす。
 Mの任意の点pに対し、微分dƒₚ:M→Rであるが、これは TₚM 上で与えられた内積とRⁿの標準内積について整合性をもつ。つまり、TₚM の全ての元(接ベクトル)u,vに対し、(v,v)=dfₚ(v)・dfₚ(v)という内積が成り立つ。
 これは、偏微分方程式の非決定系となってますが(非コンパクトな多様体の場合の埋め込む空間の次元の充分な値を導出する議論に注意すればだが)、ナッシュの埋め込み定理は”多様体全体がRⁿ(ユークリッド空間)の中へ埋め込まれる”との意味で大域的な定理とされる。
 一方で、ナッシュ解法の基本的アイデアは、上の偏微分方程式系の解の存在を証明する為にニュートン法を使う事にあった。が、そのままでは発散するので、(ニュートンの)逐次近似を収束させる為に、(ある関数を平行移動しもう1つの関数に重ね足し合わせる二項演算である)”畳み込み法”により定義された”smoothing operator”を用いた。
 ナッシュが1966年になし得たCk級での実解析的な解法により、自身の逆関数の議論におけるこの驚異のテクニックをコーシーの評価(積分公式)に取り替える事ができたとされる。
 こうした独立したトリックが解をもたらしたという真実は、まさにナッシュの驚異と言えるのかもしれない。


最後に

 ナッシュ氏のインタビューを交え、長々と説明してきましたが。
 ガウス曲率とリーマン多様体、そしてナッシュの等長埋め込み。これら超天才同士の見事な連携と継承こそが、現代数学を支え、輝かしい数学の未来の扉を解き放つ。
 そういう意味でも、ナッシュの思考がいかに純粋で歪みのない純度と精度の高い次元にあったか、そして同時にどれほど困難であった事かが理解できる。
 事実ナッシュは、”代数幾何学で私がやった事は全く苦闘だったが、それは微分幾何学(その中に細かい区別立てを持つ)に関係する。私はそこに突破口を作り、代数多様体の幾何学的形状のコントロールを得る事が出来た”とも語っている。
 天才が日常から逸脱するというのは、凡人やバカが発狂し逸脱するのとは全く訳が違う。彼ら異次元の天才たちが放つ閃光は異質そのものであり、それだけで脅威で崇高なのだ。

 つまり、これこそがガウスの驚異とリーマンの超絶を受け継いだ”ナッシュの驚異”とも言えます。
 ナッシュは自身がリーマンの仮説に正面攻撃をしたというのは”少し噂または俗説だ”と言い、(リーマン予想の研究には)”慎重だった”事を明かしてる。
 がしかし、何らかの美しく興味深い新しい側面を分かる所では”幾らか不用意だったかも知れない”と漏らす。
 更に”(天才的)頭脳は(自身への)攻撃の許にあり得るが、しばらくの間は素晴らしい論理的思考が出来る”とも語る。
 最後にナッシュは、数学以外では”金融に興味があった”と語った。特に、オバマ政権直後の金融危機には興味をしめしてたとか・・

 ナッシュ氏へのインタビューを見る限り、彼は天才として生まれ、難題と難病を克服した奇異の天才として、そして1人の人間として、波乱万丈の奇怪なる人生を送り得たとも言える。



6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
埋め込みって (HooRoo)
2023-02-10 12:08:44
結局は写像のことなの
英語でimbedding

でも
ナッシュ博士のインタビューって
今となってはレアものなのかな(^^
返信する
HooRooさん (象が転んだ)
2023-02-10 14:53:12
いいカンしてますね
そこまで来れば話が早いです。歓心!感心!

一方で
局所的な埋め込みの事を”はめ込み”(immersion)と呼びます。
これは、M,Nを滑らかな多様体とし、f:M→Nを滑らかな写像とすると、fが”はめ込み”とは微分が至る所で単射となります。
これは滑らかな埋め込み(smooth embedding)であり、位相的な意味で(上への同相写像の様な)”単射はめ込み”と定義できます。
言い換えると、滑らかな埋め込みの像は部分多様体である必要があり、故に、はめ込みは局所的な埋め込みとなります。
これを数式で示せば、任意の点x∈M(多様体)に対し、近傍ε∈U⊂Mが存在し、f:U→Nは埋め込みとなります。この時、UはMの部分多様体になってますね。
ナッシュが後に、”部分多様体に分けて考える必要がある”と悟ったのはここなんですかね。

一方で、等長埋め込み(isometric embedding)とは、(M,g)と(N,h)がリーマン多様体の時、滑らかな埋め込みf:M→Nであり、かつ計量を保つものでした。故に、g(v,w)=h(df(v),df(w))が成り立つんですが、
C1級の定理では、f:M→Nをfε:Mᵐ→Rⁿとすれば、g(v,w)=(dfε(v),dfε(w))と変形できます。
つまり、”近傍εの中への等長なC1級の局所的埋め込み(=はめ込み)を持つ”とはこういう事なんですよね。 

色んな事を気づかせてくれて、有り難うです。
返信する
若い女性には (hitman)
2023-02-11 07:03:06
優しいんですよねぇ
私にはチンプンカンプンですが

写像ってナンなん?って
中学生のとき先生に聞いたことあるけど
覚えるしかないって教えられましたよ
それ以来、数学ってモンがねぇ(*_*;(--) 
返信する
hitmanさん (象が転んだ)
2023-02-11 07:56:06
実際の論文を見ると
こんな簡単じゃなくて
もうアタマ狂いそうなんですよ。
私なんてネットで潜った事をサラッと書いてるだけで、同じ様なモンです。

写像って基本的には単射。
男から出す矢印は1本のみ。
つまり、浮気したらダメ
一方で、女の方は複数の求愛を許す。
これが上ヘの写像となるんですが
全単射(1対1写像)では、全ての恋愛がうまく行く相思相愛なんです。

故に、写像は関数となります。
それだけでも知っておけば・・・
大半の人が数学は公式を覚えるだけの教科と考えてますが、その方が意外と平和かもですね。
返信する
角谷の定理 (UNICORN)
2023-02-14 12:25:48
ノイマンは”あれを使ったのか?”とナッシュに問うと、ナッシュは”ハイ、使いました”と言ったそうです。
その”あれ”こそが連続な関数でも不動点は存在するという角谷の「ブラウワー不動点定理」でした。
つまり、かのフォイマンでさえ知ってて自身のゲーム理論には使えなかった角谷の定理を、ナッシュは見事に使ってみせたのです。

こういう所にも、フォイマンとはタイプの異なる数学者ナッシュの天才ぶりが伺えます。 
返信する
UNICORNさん (象が転んだ)
2023-02-14 18:24:59
まさしく、そーなんですよ。
同じ天才でも、数学者としてはナッシュの方が1枚も2枚も上手なんですかね。

ノイマンは協力ゲームでナッシュは非協力ゲームですが、非協力ゲーム理論で協力ゲームを説明出来るから、今ではゲーム理論と言えばナッシュ理論となる。
ナッシュも内心では”してやったり”だったでしょうね。

でも、同じ天才肌のアインシュタインには尊敬の念らしきを持ってたみたいです。
事実、”異なるタイプの時空を記述出来るだろう興味深い方程式がある”とアインシュタインに語っていたとされますから・・
返信する

コメントを投稿