夕陽丘

時事問題とロースクールの日常など

◆ライブドア上場廃止

2006年04月14日 07時45分21秒 | 企業法務学習日記
本日,平成18年4月14日,ライブドアの上場が廃止された。最後の取引となった昨日の終値は94円。オンザエッジとして上場して以来の1つの物語が終焉を迎えた。

昨年来,このブログで幾度となく取り上げた題材の主役とも言うべき企業の証券市場からの退場。個人的にもある種の感慨を抱かざるを得ない。

メディアもまた,今日のこの出来事を1つの区切りとして報道している。例えばこうである。

 巨額の粉飾決算による証券取引法違反事件で東京証券取引所マザーズ市場で上場廃止に追い込まれたライブドア株は13日、最後の取引が行われ、前日比7円安の94円と事件発覚前の約7分の1の株価で取引を終えた。昨年末に約8300億円超まで膨張したライブドアの時価総額も8分の1以下の986億円となった。上場廃止は14日付。

 ライブドアは、創業の旧オン・ザ・エッヂ時代の平成12年4月にマザーズに上場。株式100分割など独特の手法で株価を急騰させ、同時に株式交換による企業買収で企業規模を急速に拡大した。

 その一方で、プロ野球参入発表やニッポン放送株の大量取得、前社長の堀江貴文被告の衆院選出馬などで市場の注目を集めたが、3月13日に証券取引等監視委員会が証券取引法違反(粉飾決算)で東京地検に告発したのをうけ、東証は上場廃止を決定。同14日付で整理ポストに割り当てた。

 上場廃止により、株券は証券保管振替機構から株主に返還され、市場での売買はできなくなるが、西武鉄道、カネボウなどに続く上場廃止で、東証には上場企業の監視強化や取引システムの強化という課題が残る。

 ライブドアは同日、上場廃止について株主に謝罪するとともに、「再発防止に取り組む」とコメント。今後は有線放送大手、USENの支援で再建を目指すことになる。(出所:Sankei Web 04/13 20:23)


各方面に多大なる影響を及ぼしたライブドア。オンザエッジとして登場したそのときからある種の衝撃があった。スーツ姿の役員の中央に眠そうな眼をして小さく話す堀江氏がいた。緑色のジャンパー,ジーパン,スニーカー。その社名を体現するかのように,社会的コードを無視したその姿は,ある種の革新性を帯びていた。

ITバブル崩壊を乗り切り,球団買収騒動に至る道程を経てなお,堀江氏のスタイルは変化していなかった。周囲のスタッフも相当の入れ替わりはあったが,組織の方向性に変化はなかった。基本的には堀江商店。それが今日までのライブドアの組織の実態であった。

オンザエッジ=ライブドアを体現していた堀江氏が逮捕され,組織は変化を余儀なくされている。USENの支援の下,平松氏がどのような組織を形成し,どこへ導くのか。

ライブドアという企業の物語。第2章のシナリオは,そのスジの下で進行する。



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