乾坤

Win書道による書と雑感を書いています。書と雑感を併せて一つの作品となればと思います。

2005-02-01 08:13:48 | 
ひょうの音から平目を連想してしまった。寒いせいだろう。

若い頃の私は、今思えば、かなり贅沢三昧の飲み方をしていた。銀座の小さな割烹に常連として通っていたのだ。その店では注文することも無く、私の食べるペースにあわせて好みのものが提供された。その中に平目のお造りがあった。そのなかでも少量だけ出される縁側が好きだった。

その話をしたら、食通の叔父は一体どんな店に行っているのかと興味津々であった。平目の縁側が提供される店は当時はそれ程多くは無かったのであろう。

私はその店でいろいろなものを食べさせて頂いた。板前さんは「若い頃に美味しいものを食べていないと恥をかくから」と言っていた。

そんなお店も閉じて久しい。接待に使える年齢になる前に無くなってしまった。良い店失った以上に、ご恩返しできなかったことが悲しい。