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茜空日記 goo版

映画と本をこよなく愛するラルゴです。
自然と美味しい食べ物に恵まれた福岡からあれこれ脈絡なく綴ります。

『スキージャンプ・ペア~Road to TORINO2006』

2010-01-13 00:43:08 | 日本の映画
ずーーっと前に録画したのを今頃になってやっと観ました。
できればバンクーバーオリンピック前に観たかったので、滑り込みセーフです。



あーーーー、もう久々に大笑いしながら観ましたーーv( ̄∇ ̄) 

ここまで荒唐無稽なホラ話をこうも真面目に語られると、もう脱帽するしかないです。プロジェクトXばり?のドキュメンタリー仕立てで、谷原章介の大真面目なナビゲーターぶりが更に笑いを誘うんですよね。本物のオリンピックメダリストジャンパーが何人も本人役で出演してるのもやたら芸が細かいし、ラストの競技シーンで声だけ出演のノリノリ解説者も面白すぎ(「胸騒ぎの腰つき」っていったい!?)。こんな(バカな)ことを考え付いた人の頭の中を一度のぞいてみたいもんだ・・・。


で、このスキージャンプ・ペア競技は、

もちろんバンクーバーオリンピックでは

正式種目なんですよね?(爆笑)


2009年度ベストテン*日本映画

2010-01-03 11:00:46 | 日本の映画
年明け恒例? 2009年度(2008年12月~2009年11月)に観た映画のベストテンです。

まずは日本映画の部

1位 『風が強く吹いている』
2位 『ディア・ドクター』
3位 『愛のむきだし』
4位 『誰も守ってくれない』
5位 『クローンは故郷を目指す』
6位 『ホノカアボーイ』
7位 『K-20 怪人二十面相伝』
8位 『鴨川ホルモー』
9位 『南極料理人』
10位 『サイドウェイズ』

1位 『風が強く吹いている』
実はスポ根にあんまり興味がなくてスルーの予定だったんですが、友人の強い勧めのおかげで観逃さずに済みました。青春物の王道を行きつつ、オーソドックスなスポ根のセオリーを微妙にハズしてるのが面白いです。林遣都の走る姿のあまりの美しさに見とれました。

2位 『ディア・ドクター』
状況としてはけっこう重いのに、ところどころに混じえたユーモアがよく効いていて決して暗くはない。でも、くすくす笑いながら観ているうちに気がつくと主人公同様、いつの間にかのっぴきならない所まで来てしまって、えっ、この状況どうすれば・・・と、呆然とさせられる頃にはすっかり西川美和監督の罠にかかってしまいました(笑) 笑福亭釣瓶が彼を想定して書かれたのかと思うくらい自然な演技で良かったです。

3位 『愛のむきだし』
「4時間のジェットコースター」というウワサは本当でした。盗撮と暴力とエセ宗教と運命の恋が渾然一体となって観終わったあと頭がクラクラしますが、「これでいいのだ!」という充足感がありました。主演の西島隆弘と満島ひかりの二人がパワー全開ですごくイイです。

4位 『誰も守ってくれない』
志田未来の意志の強そうな目が印象的。あんなに小柄なのに佐藤浩市に存在感でぜんぜん劣ってないのがすごいですね。でも、実際あの立場になったときに、刑事にタテつくような気力は普通ないと思うけどな・・・^_^; 後半に出てくる柳葉敏郎と石田ゆり子の包み込むような穏やかな笑顔にほっとしました。

5位 『クローンは故郷を目指す』
内省的というか観念的というか寓話的というか、とにかくつかみどころのない内容に、「そのうち寝る、きっと寝る」と思いながら観ていたのに、いっこうに眠くならないのが不思議でした。自分でも気がつかない奥の方で「共鳴」していたのかも知れませんね。話としてはぜんぜん似てないけど、物悲しさ、一抹のこわさ、美しさを同時に感じるところに、『雨月物語』を勝手に連想してしまいました。万人受けはしなさそうですが、ふとした拍子に記憶に立ち上ってきそうな作品です。

6位 『ホノカアボーイ』
場所はハワイ島の寂れた田舎町で、重大な事件が起きるわけでもないけど、な~~んか気持ちがほっと安らぐような心に残る映画です。背伸びをしたり気負ったりする必要もなく、ありのままの自分でいられる場所で、人生の一時期を過ごせるってすごく幸福なことですよね。いつかホノカアの街に行ってみたいなぁーー、でも映画を観た観光客が押し寄せて、あのゆるゆるした独特の雰囲気が変わってしまったらいやだなぁーと、矛盾したことを考えてしまいました。

7位 『K-20 怪人二十面相伝』
佐藤嗣麻子監督×『怪人二十面相』×金城武で、面白くないわけがないと思ってましたが期待以上でした。佐藤監督は『ヴァージニア』で好きになったんですがこんな超大作も充分イケますね。今までのアクション物って「男による男のための」って感じのが主流だったけど、こういうスケールの大きさと繊細さを兼ね備えた、女脳にもぐっと来るアクション映画がもっとあってもいいのになーと心から思いました。

8位 『鴨川ホルモー』
荒唐無稽なホラ話と、恋だの友情だのカッコ悪い自意識だの描いたオーソドックスな青春モノがうまくひとつにまとまってるのは、全体から漂う昭和の香りのせいかも知れません(いちおう現代の話だけど)。もうひとつハズせないのは荒川良々の存在感。この人がひとりいるだけで、あり得ないホラ話にも妙な説得力が・・・(笑) 「吉田代替わりの儀」は最高にファンキーで笑えました!てゆーか、今でも思い出し笑いできます!

9位 『南極料理人』
いろいろな種類の美味しそうな料理が登場する中で、皆が熱狂的に喜んでガツガツ食べるのはおにぎりやラーメンとものすごく庶民的でありふれたメニューなのが、なるほどなーーって感じで真理を突いてました。堺雅人の握ったおにぎりを「食べたい!すごく食べたい!めちゃくちゃ食べたい!」と、映画を観ていた全員(特に女性客)が思ったはず~(笑)

10位 『サイドウェイズ』
美味しいワインに美しい景色、気の置けない友達にステキな女性。これで旅が楽しくないわけがない(笑) 下戸の私だけど、人生の中休みにこんな旅がしてみたいなぁ~と心から思いました。

『犬と猫と人間と』

2009-12-10 23:55:44 | 日本の映画
KBCシネマ北天神



正直、見ていて心が痛む(ついでに胃も痛む)場面もあるけど、もし自分を動物好きだと思うなら、こうして保護や処分の最前線で日々彼らの「命」と向き合う人々が目にしている光景と同じものを見ないで済ますのは、登場する小西さんの言葉を借りると「見なくちゃウソでしょう」ですね。

とは言え、つらい場面の合間には笑ったり和めたりする犬猫の姿も多いし、拾った子犬を救おうと奔走する子供たちのひたむきな姿など、希望も感じさせる明るい部分もありました。12月6日、監督のトークイベント付の上映を観たのですが、監督いわく「可愛いワンちゃん猫ちゃんいっぱい出るから観てね、とダマしてでもいいから(笑)少しでも多くの人にこの映画を勧めてもらいたい」ということです。いやー、別に「可愛いワンちゃん猫ちゃんいっぱい」のあたりはウソでもないんですけどね。



特にイケてるのが保護施設に暮らす雑種犬のシロエモン。人間大好きでいつも楽しそうにブンブン尻尾を振ってるフレンドリーな犬なんですが、写真ではあんまりわからないけどけっこう大型で力も強い上に、人懐こさの方向を間違えてるというか、なかなか扱いに労力の要る犬なんですよ・・・(笑) 何でも、1回は里子に出されたけど「やっぱり手に負えませんでした」と施設に帰されたらしくて(苦笑) 監督の話によると「映画に出たおかげで貰い手が殺到しました・・・となれば良かったんですけど、実はまだ貰い手がないらしい」そうです。うーーん、確かに可愛い犬だけど、自分の家で飼えるかと聞かれたら、うーーーーん^_^; 大型で活発な犬の扱いに慣れていて、散歩要員が2人以上いて、できればひとりは腕力のある男性で・・・というお宅がどこかにありませんかねぇ。


『犬と猫と人間と』公式サイト

『風が強く吹いている』

2009-11-16 23:50:50 | 日本の映画
中洲大洋



実はスポ根にあんまり興味がなかったんですが、友人から勧められて観たらものすごく良かったです。どう面白いのか言葉にするのが難しいのですが、あえて言うなら青春物の王道を行きつつ、オーソドックスなスポ根のセオリーを微妙にハズしてるのが面白い・・・のかな?

主人公のハイジ(小出恵介)とカケル(林遣都)を中心にしながら、メンバー10人それぞれをちゃんと描いてあるあたりもいいです。当たり前のことだけど、駅伝って10人全員の力を合わせて初めて成り立つものなんだよな・・としみじみ思いました。それにしても林遣都の走る姿の美しさと、小出恵介の包み込むような笑顔は最高ですね~。葉菜子(水沢エレナ)と監督(津川雅彦)それに犬のニラまでイイ味出してました。監督の「おまえはニラか!?」には笑った~~。

後半の駅伝シーンでは一緒に風を切って走り、一緒に手に汗を握って声を枯らして声援を送っているような何とも言えない一体感がありましたが、あのゴールの絶頂感をあえてラストに持ってこないのも、ありきたりのスポ根と一線を画した感じで気が効いていると思います。


後で公式サイトで予告を観たんですが、不思議なことに予告ではあの独特の面白さがぜんぜん伝わって来なくて、フツーのスポ根にしか見えないんですよね~。予告でスルーを決めた人も、騙されたと思ってぜひぜひ観てみてください!


『風が強く吹いている』公式サイト

関係ないけど、小出恵介と水沢エレナってTVドラマ『Jin~仁』でも共演してますね。あのドラマ、今シーズンの一等楽しみです。私の周りにもハマってる人がけっこう多いんですよね。

『サイドウェイズ』

2009-11-13 22:47:06 | 日本の映画
ユナイテッドシネマ・キャナルシティ



この前に観た『母なる証明』でどんよりしてしまった気分に、こちらの映画のいい意味での普通さが一服の清涼剤になりました(笑) 客席からはときどき笑い声も起きたりして、なかなか和やかな雰囲気でしたね~。

しっかり者の女2人とダメ男2人のキャラクターのバランスが良いですね。男2人のダメっぷりが情けないけど憎めないのがポイントだと思います。女性陣では、今までエキセントリックな役が多かった菊池凛子を初めて可愛いと思いました。特に「ガッテンだ!」がすごく可愛い~!鈴木京香も大人の女が垣間見せる意地っ張りや少女みたいな部分が良く出ていて魅力がありました。

あえて最後まできっちり描かずに、未来の幸せを予感させるに留めるラストも、余韻があってイイカンジです。

それにしても登場人物みんな美味しそうにガブガブと、まるで水のようにワインを飲むよなぁ~。下戸の自分は人生で取り返しのつかない大きな損をしてるような気になりました_| ̄|○


『サイドウェイズ』公式サイト