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茜空日記 goo版

映画と本をこよなく愛するラルゴです。
自然と美味しい食べ物に恵まれた福岡からあれこれ脈絡なく綴ります。

『アントニオ・ロペス』展

2013-07-21 17:41:21 | アート
7月12日、長崎県美術館に行ってきました。目的は『アントニオ・ロペス』展



『マリアの肖像』

元々はそんなに熱心な美術ファンでもなくて、地元で良さそうなのが開催されたら行く程度(実は大宰府の国立博物館でも「遠くてめんどくさい」と思ったりする)。県外の美術館なんてわざわざ行こうと思った事もなかったのですが、数日前の新聞広告で上の絵を観て「・・・観たい。遠いけど観に行かなきゃ!」とスイッチが入りました。

早起きして高速バスに乗り、はるばる観に行った展覧会は想像以上に良かったです。どの絵も描かれた人や風景に対する深い愛情と観察眼がにじみ出るような感じでした。はじめにモデルありきで、描きたいと思えるモデルがいないと描く事ができないという考え方もこの方らしいですね。



『グラン・ビア』

描くにあたって夏の早朝の決まった時刻の光を求めて、足掛け7年もかけたという事でも有名になった作品です。これもとても好きですが、夕景マニアの私は下の絵の方が何となく好みかな・・・。



『トーレス・ブランカスからのマドリード』

初めて訪れた長崎県美術館は築8年と新しく、センスの良いとてもきれいな所でした。用水路をまたいだ渡り廊下の上にこじゃれたカフェがあって、川の流れを見下ろしながらお茶ができるんです。

福岡にもこんなのがあればなぁ~。


『美のワンダーランド展』コンプリート!

2012-08-26 15:02:58 | アート


お盆前のことになりますが、国立博物館で現在開催中の『美のワンダーランド展 十五人の京絵師』に行ってまいりました。本当は開催後すぐに観るつもりだったけどタイミング悪く夏風邪をひいてしまい、8月に入ってやっと観に行くことができました。でも2日に前期、翌週の9日に後期、と記憶が鮮明なうちに続けて観られたので結果オーライだったかな~。

お目当ては、もちろん愛する長澤芦雪さま。今回の展示物では『蓬莱山図』が目玉でメディアでもよく取り上げられていますが、私はどちらかと言うとこの人の描く生き物がとても好きです。「何をなくしてこんな悲しい顔をしているのだろう。やっぱり子供・・・?」と想像を掻き立てられる『厳上猿図』の空虚で寂しげな表情に、『花鳥遊魚図巻』の手で触れそうな美しい小魚の質感や季節の花の洗練された構図など、一度観たら忘れられない魅力があります。『岩上猿・唐子遊図屏風』の高すぎる画力に裏打ちされた奇抜さも、『プライスコレクション展』で長澤芦雪に一目惚れするきっかけになった『白象黒牛図屏風』に通じる遊び心が何とも言えず素敵ですね。




帰りに館内のカフェで頼んだ白桃パフェ 生き返った~♪




境内手前、国博へ向かう曲り口にあったおみくじ結び台。いまどきのおみくじは色とりどりでキレイ。
私も1本ひいてくれば良かった。


長らく更新をさぼっている間に、アクセスカウンターが200000に到達していました。
申しわけなさとありがたさでいっぱいですが、まずは、ありがとうございました!


映画も以前よりは本数が減りましたが、時間の許す限りそれなりに観ています。年明けのベストテンは力を入れてやりますから楽しみにしていてください。

別冊太陽『長沢芦雪』

2011-09-06 11:42:57 | アート
少し前に新聞で広告を見つけてgetしました。芦雪ファンとしてはこういうのを待ってたんですよ~。




プライス展から起こった江戸絵画フィーバーでは若冲がメインで長沢芦雪はそんなに注目されることがなかったけど、さすがNHK BSで特集番組が放映された効果は大きいですね。ファン的には時代がやっと芦雪に追いついてくれた感じがします。



芦雪と言えばコレでしょ!の『虎図』(無量寺蔵)

和歌山県串本町は芦雪ゆかりの地で無量寺には芦雪美術館もありますが、あの辺りは台風12号でひどい被害を受けたようですね。串本の地名は出なかったけど、地図ではすぐ近くの那智勝浦の惨状を見ると、行った事もない串本の様子も気懸りです。それにしても、あの一帯は昔から災害の多い地域のようですね。確か芦雪が串本に滞在したのも、津波で流された寺の再建記念に障壁画(襖絵)を依頼されたからと書いてありましたし・・・。

今回、被害に遭った方々には心よりお見舞い申し上げます・・・。

『シネマ歌舞伎 牡丹亭』

2009-07-05 16:08:23 | アート
中洲大洋



スイマセン、予想はしてましたが案の定、後半のお芝居のところで爆睡してました・・・。だって粗筋読んでもよくわかんないし、セリフ廻しも独特すぎて何言ってるか聞き取れないし・・・^_^; でもお目当てだった前半のドキュメンタリー部分、密着・蘇州の16日間が良かったので、まぁいいかー、ということで(何がまぁいいのか・・・?)。

歌舞伎などまともに観たこともないし、特にこの方のファンという訳でもないのですが、坂東玉三郎と中国の古都・蘇州って何だか雰囲気が合いますね。黒い中国服の上下を身につけて背筋をスッと伸ばして、ひとり街中を歩き回る様子が違和感なくひじょうにしっくり来ていました。あーやっぱり蘇州行ってみたいなぁーー。南京大学の講演の様子も面白かったです。

セリフの中国語の発音はご本人も言われるように、どんなに努力をしても中国人レベルには到達しないのでしょう。それでも目線や身体の動きから発するオーラがやっぱり只者ではなくて、向こうの共演の俳優たちにも言葉は通じなくてもそのオーラはちゃんと通じているようなのが、画面からもよく伝わりました。


『シネマ歌舞伎 牡丹亭』公式サイト

『嵐になるまで待って』

2009-04-23 12:18:45 | アート
中洲大洋



以前『猫と針』が面白かった演劇集団キャラメルボックスの人気舞台が、Livespireで観られるということで行ってきました。

今度の物語は「笑って泣ける」と聞いてたけど、私には残念ながらあまり乗れなかった感じです。それでも舞台と映画のいいとこどりのLivespireの魅力はよーく伝わりました。目の前で俳優が演じる生の臨場感はさすがに劣るけど、その分、動きや表情・セリフを、家庭用DVDとは段違いの劇場の大画面と上等な音響でじっくり楽しめるのは、ファンには観る価値がありそうですね。

事件の鍵を握る聾者の雪絵役を演じた温井摩耶さんという女優が、セリフがひとこともない身ぶり手ぶりのお芝居が、表情豊かでしかも美しくて素敵でした。主役の渡邊安理さんもコミカルさとひたむきな感じのバランスが良かったと思います。

Livespire『嵐になるまで待って』公式サイト