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茜空日記 goo版

映画と本をこよなく愛するラルゴです。
自然と美味しい食べ物に恵まれた福岡からあれこれ脈絡なく綴ります。

『ちよちよ』1~3 森名リリー

2010-06-12 21:57:55 | 
表紙のインパクト↓に釣られて何となく読んでみたら、これが予想外に面白くて掘り出し物でした!

  

トリ肉好き女・薫子と元セレブの捨て鳥・ちよの波乱万丈の共同生活!! 日々のどうでもいい緊迫と無茶めの野望がてんこ盛り!!(巻末紹介文より)

美人だけどガサツで食い気旺盛の薫子と、トリのくせに妙にプライドが高くて悪知恵が働く(でも太ってるから飛べない)ちよの、本人たちは大まじめだけどくだらないバトルがおかしくってー。漫画を読んでて声を出して笑ったのは久しぶりですね。薫子とちよにパシリとしてこき使われる可哀相な三太や、そんな三太になぜか激ボレして押しかけ女房になる黒ドリなど、二人?を囲むキャラクターも妙でイイ感じでした。森名リリーってこの『ちよちよ』がデビュー作らしいけど、ボケと突っ込みのセンスが好みのタイプです。それにしても1巻のマッちよは、何度見てもおかしい・・。

早く4巻も読みたいけど、1巻ちよ・2巻黒ドリ・3巻青ドリと表紙を飾って、4巻はいったい誰に・・・w

『シアター!』 有川浩

2010-03-04 00:34:11 | 


ハードカバーが出せば出すだけ売れる超人気作家の新作をいきなり文庫で読めるなんて、メディアワークスも太っ腹ですね。有川浩は面白いけど、『図書館戦争』のベタ甘恋愛ネタは読んでてちょっとキツイ・・・という人には、やや恋愛色の薄いこれはオススメだと思います。それにしても『図書館戦争』シリーズは今んところ文庫化の予定もなさそうですね。まだまだハードカバーでも十分すぎるくらいに売れそうだもんなー。

青春の思い出仕込みレベルから、商業ベースに乗れるか乗れないかの瀬戸際にいる小劇団の舞台裏をリアルに描きながら、説明くささをみじんも感じさせないのは、有川浩独特のテンポの良い跳ねるようなストーリー展開のおかげでしょう。 いっけん真逆、でも深いところでどこか似ているらしい主人公・春川兄弟をはじめとする、ひとクセもふたクセもある劇団員たちのキャラクター設定もすごくイイです。

どうでもいいけど、続編は書いていただけないのかな・・・。借金まだちょっとしか返し終わってないし(少しネタバレ)何よりメインキャラ3人の本人達に自覚のまったくない(笑)三角関係の行方がすごく気になるんですけど。

『Smile&Smile~100のほほえみ』 マグナム・フォト東京支社

2010-02-02 00:28:09 | 


古い雑誌を片付けていたら片付けと称して読みふけっていたら、何年か前のダヴィンチの倉木麻衣さんのインタビューで、この写真集が紹介されていました。

有名無名たくさんの人の、笑顔だけで埋め尽くされたモノクロの写真集。マグナム・フォトって言うと、あのロバート・キャパの崩れ落ちる兵士の写真のインパクトが大きくて、戦地から戦地へ駆け回る報道の使命に燃えた命知らずのカメラマン達の集団ってイメージが強かったんですけど、そういう報道写真の傍らでこんな写真集も出していたんですね・・・。

今さらながら、笑顔の力ってすごいです。少々気分が下がり気味でも、ページをめくっていると自然に笑顔が伝染してくる感じ。

巻末の福山雅治とのコラボは正直、日本での売上増を狙ったネタっぽくもあるけど~。でも福山雅治の撮った笑顔もステキです。*本人の写真はありません。

『氷山の南』 池澤夏樹

2010-01-29 22:45:19 | 
西日本新聞で2009年9月1日から連載中の正統派冒険小説。あの夏樹さんの小説が新聞で読めるなんてファンには盆と正月が一度に来たような(大げさ?)喜びです。私にとっての「夏樹さん」はやっぱり飯島夏樹さんじゃなくて池澤夏樹さんの方なんですよね~、おそらくは永遠に。

朝刊に掲載されてますが、朝のバタバタした時間に慌ただしく読むと、せっかくの夏樹さんがもったいないので、夜、帰宅して落ち着いてからゆっくりと読みます。欲を言えば、まとまって1冊になったのを全編通してじっくりと読みたいんだけど、さすがにそれは連載終了を待たなくてはダメですね。


それにしてもけっこう頻繁に生活の拠点を変えられる池澤夏樹さん、確か現在はフランスのフォンテーヌブローにお住まいのはずなんですが(『異国の客』参照)、芥川賞選考会では委員のひとりだから必ず写真やコメントが出るし、少し前はNHK教育で世界文学全集の番組にも出演されていたし、おまけに新聞で毎日連載小説も読めるし・・・・・で、あんまり外国にいらっしゃる気がしませんね。こういう人を見ていると、世界は狭く思えてきます。


「Cafe Impala」(池澤夏樹公式サイト)

『天然日和』 『旅と小鳥と金木犀 天然日和2』  石田ゆり子

2010-01-24 15:36:15 | 
幻冬舎

  

去年末のドラマ『外事警察』の演技が印象的だった石田ゆり子さんのエッセイ。軽妙洒脱、抱腹絶倒という感じではないけれど、自分の言葉で自分の考えをていねいに表わそうとしている雰囲気がよく伝わってきます。

チョコラブの花ちゃんと猫4匹(合計5匹!頭数多い)との暮らしぶりや、(当時の)新刊『C'est joli ここちいい毎日』の出版記念握手会で、女性向けの美容エッセイなのに集まったお客の90%が男性だったのにちょっとびびってる様子など、世間の人が思ってるよりはるかに普通で、でもやっぱり普通とは違う人気女優の日常が、飾らない言葉で綴られていました。無類の本好きで、ちょっと油断するとすぐ部屋に本のタワーが形成されてしまうあたりも、同じく本好きとしてはひじょうに親しみが湧きました・・・・(って、親しみのポイントは「本のタワー」か?)

ドラマの仕事が始まる前には長年の付き合いのスタイリストの方と、ああでもないこうでもないと相談しながらドラマで着る服を打ち合わせなさるんですね。『外事警察』の衣装もこうやって決まったんだろうか・・・。


Yuriko Ishida Official Homepage