食欲減退

食あたりを起こしてから５日経ち、発熱、嘔吐、下痢の食あたり３大症状からはとっくに抜け出せたものの、
依然として食欲が戻らない。

自分のつくる料理は想像するだけで気持ちが悪いし、大好きだった屋台飯も臭いを嗅ぐと「うっっぷ」となる。
もちろん酒は全く飲みたくない。

なんだこれ。まさかのつわり？想像妊娠？

こんな時、山岡士郎がいれば、気の利いた料理の２品や３品考えてくれて、
「これなら食べれるわ！なんだか今まで食べられなかった分お腹が空いてきちゃった！おかわり！！」
という、美味しんぼのよくあるパターンのオチがつくんだけど、
残念ながら、山岡さんはバンコクのコールセンターには居ない。

ちなみに山岡士郎の初登場時の設定年齢が２７歳ということをついさっきウィキペディアで知って驚愕した。
回を重ねるごとに、若々しく変貌していくけど、単行本一桁代の頃の彼のおっさん臭さはすえた４０代にしか見えない。
まったく、サザエさんの２４歳といい、銭形警部の２９歳といい、漫画ってのは無茶しやがるもんだ。

食欲の話に戻ると、食べなかったら力が入らなくなってヘロヘロしてきたので、
食べたくないけど、消化の良い物を無理に食べたら吐いてしまった。

なんかこれは体というよりも、心の問題の様な気がする。

食欲なくても、これだったら食べたいと思うものを食べよう。

これだったら食べたい・・・か。

これだな。




・・・美味いな。






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ナムフォンさんと初対面！・・・しかし。

いつもブログに暖かいコメントを寄せてくれるナムフォンさんとナムフォンさんの旦那様とお会いしてきた。

こおろぎくんも是非と言ってくれたので、誘うと嬉しそうに「行く行く♪」
と名の通り、こおろぎの様にぴょんぴょん跳ねてついて来た。

プロンポンの居酒屋いもやに集まることに。
初対面でも、そこいらのおっさんとなら全く緊張しないけれども、別嬪と男前と会うとなれば話は違う。

なんだかドキドキしてきた。吐きそう。ていうか、吐く。

いもやに辿り着く前に、エンポリアムのトイレへダッシュ。

緊張？
いやいや、それはもちろんあるけど、それだけで嘔吐するほど繊細ではない。

思い当たる節はある。

会社から帰って来て自作したパスタだ。
きのこと卵がダメになりそうだったので、つくってみた親子丼風パスタ。
またも独創性豊かな奇をてらったオリジナルレシピは半端じゃなく不味くて、ほとんど飲み込むようにして食べた。

あの、きのこか卵が既に痛んでいたに違いない。

便も食あたりですよと証明する見事なまでの水下痢。上から下から、トイレの中で、もうてんやわんやだ。

屋台飯ではなく、自分でつくった料理にあたるなんて・・・。

そしてよりによって、ナムフォンさんとせっかくお会いできるこの時に、なんだって食あたり！
今日じゃなくていいでしょうよ！

とりあえず、いもやへ向かい、ビールを飲んで誤魔化す作戦。

からっぽの胃にビールが染み入る。

あ、なんかわりとイケルかもしれない。

食あたりじゃないよ、きっと大丈夫だよ。

一杯目のビールを半分ほど飲んだところで、ナムフォンカップル登場。
ナムフォンさんは写真で見る以上に、美しい。そして旦那様はかっこいい。
なんか芸能人みたいで、向かいに座ってる私とこおろぎくんが、余計にちんちくりんだ。

それでもこんなに綺麗なのに、全然飾ってなくてブログに寄せてくれるコメント通りに暖かく、
そして頭の回転が速くて話が面白い。さすが、関西人！
旦那様はシャイで、何か喋るときは、
先にこっそり小声でナムフォンさんに自分の言いたいことを伝えてる姿がなんとも可愛らしい。
しっかりものの奥さんに、優しい旦那さん。
凹凸を埋めるような、理想的な夫婦だと感じた。

楽しく話をしつつも、忘れかけていた魔の手は確実に忍び寄っていた。

ビールを２杯飲んで、いもや焼酎のボトルを開けて飲み始めたところで、急に吐き気を催す。

やばい。

トイレへ立つ、吐く、下痢、吐く、下痢。

ゲロ臭さを隠しつつ席へ戻るも手足も痺れてくる。

結局、一次会でダウンしてしまった。

せっかくナムフォンさんと初めて会ったのに、こんなコンディションで本当に申し訳なく思う。

ナムフォンさんは私のブログを読んで面白いと褒めてくれるけど、私もナムフォンさんのブログを読ませてもらって、
素晴らしい行動力と能力に憧れていた。
今回やっと会えることが凄く嬉しくて、飲んだくれブログの名に恥じぬよう、
飲んで飲まれて飲まれて飲んでのつもりだったのに、第一印象でこんなに弱々しい姿をお見せしてしまい本当に悔しい。

ナムフォンさん、すんません。へたれでした。

ＢＴＳがまだやっているほどの早い解散だったけど、階段を上り下りする力は無く、タクシーに倒れるように乗り込んだ。

渋滞のせいで、青信号になっても一向に進まないのが恨めしい。

う～う～呻くことで、「運ちゃん、はよ進まんかい！こちとら具合が悪いんじゃボケ！」と無意味なアピール。

ああ、ブルドーザーに乗りたい。そして、前の車をバッタバッタとなぎ倒して超高速で進んで行くんだ。
ああ、ブルドーザーに乗りたいよぅ・・・。おかあさん・・・。
悪寒も激しくてとにかく寒い。腕と腿が痛い。

家の近くのコンビニで降ろしてもらい、こおろぎくんが水とジュースを買ってくれてる間に、
私はともかく早くトイレとベットの待っているアパートへ帰りたかったので、先にふらふらと歩き出した。
歩いてると、限界が。
さすがにうんこは漏らさねど、少し歩いては道端で吐き、少し歩いてはまた吐いた。
ヘンゼルとグレーテルは石ころとパンを落としながら歩いたけど、私はゲロ。
ゲロなんて、月明かりに照らされること無く、きっともう戻っては来れないんだと思ってメソメソと泣く。

やっとこ家に着いて、居酒屋の臭いのついた体をシャワーで流しながら、急な水下痢にはトイレで対応。
ユニットバス（浴槽ないけど）最高。

熱いシャワーをしばらく浴びても、寒気は収まらず発熱。

寒いよう、体が痛いよう・・・、そうか、死ぬんだね・・・。涙が頬を伝う。
母に今までの感謝を綴ったメールを送り、息絶えた。

翌日、目が覚めたらまだ生きていて、熱は大分下がり体も楽になっていた。

固形物は食べられないけど、出来るだけカロリーのありそうな甘いお茶、ジュース、栄養ドリンクを飲んでさらに回復。

人間の回復力の素晴らしさを思い知る。


ちなみに未だ母からメールの返信はない。




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TOEIC

ＴＯＥＩＣを受けてきた。

日本では、受験日が何ヶ月毎だけど、タイでは毎日受けられるらしい。

初めて受験したＴＯＥＩＣは高校の時で、学校で強制的に受けさせられた様な気がする。
万年赤点の私は、もちろん何がなんだかパッパラパーで、マークシートの殆ど全てをフィーリングで埋めて、
大分余った残り時間はひたすら寝ていた。
スコアなんて覚えちゃいないけど惨憺たる結果だったのは間違いない。

ＴＯＥＩＣ受験はそれきりだったので、今回良い機会だったので受けてみることにした。

会場について手続きをすると、財布以外は持ち込み禁止と言われて、持参した筆記用具も認められなかった。
ボディーチェックと、財布は小銭入れの中まで確認されて試験場に入る。

特別勉強もしてなくて、まあせっかくだし～と、軽い気持ちで受験に来たけれど、
試験場のピリピリした雰囲気につられて、小心者の私は急にドキドキしだす。

受験生は私以外は皆タイ人で、タイ語で説明がされ、
私には試験官アシスタント（イケメン）がマンツーマンで英語で説明してくれた。

でもその英語すらうまく聞き取れず、こんなんでＴＯＥＩＣ受けようとしてる私はこの時点で既に終わった気分。

リスニングのセクションが終わって、
「それでは、リーディングの回答へ移ってください」の試験官の声で、皆取り掛かるも、
私は何故か「リスニングが終わったので少し休憩になります」と言われたのと勘違いして、
しばしボーッとする。
それを見てイケメンアシスタントが慌ててやって来て「やっていいんだよ！」と教えてくれる。
おぉっ！そうなのね！とバカ丸出しで始めつつも、問題を見て

「ん～～♪なんか～まりちゃん～よく～わかんないな～…ぽぽぽぽ～ん♪」と天国へと昇るアホ天使となる。

抜け殻になりそうな肉体に、かろうじて魂を戻して問題を解きだすけど、
集中力は早い段階で切れて「Ｂ、Ｂ、これもＢ～♪」と気づけばフィーリング回答。
高校時代からの成長はまったく見られない。

長いテストが終わって頭と心の疲れで弱る。そして欲するのはビール。

ふらふらと食堂に寄って大瓶を呷り、ああ、やっぱ美味いねと息をつく。

勉強しよう。英語学校、もう卒業したと豪語してサボってたけど、来週からちゃんと行こう。

そうビアチャーンに誓った。




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ウイスキーのソーダマナオ割

週に一度、会社の前に市場が出る日は、いつもよりお昼休憩が楽しみだ。

新鮮な野菜が買えるので今日は茄子と白菜とトマトを買った。締めて３０Ｂ（９０円位）。



タイの茄子は日本の様に皮が黒い物もあるにはあるけど、この様に緑色で細長いのがメジャーだ。

別の屋台でマナオ（ライム）が７つ１０Ｂとお買い得価格で売ってたのでこれも購入。

マナオは何に使うかというと、こちらハイボール。



前回の日記で最近飲み歩いてはいないと書いたけど、もっぱらひとりで家飲みはしている。

タイの安ウイスキーにソーダ、そしてマナオをギュギュっと絞ると炭酸が勢いよくあがる。
なかなかイケる上に、ビールよりも腹が膨れず安上がりで酔っ払えて燃費が良い。
これはお洒落なカクテルだと勘違いして飲むのも楽しい。

仕事から帰って来て、マナオを絞ったウィスキーソーダ割りを飲みながら、
洗濯して掃除して、飯の支度で野菜切ってると幸せを感じる。

自分が食べていける程度にお金を稼げればいい。
ストレス溜まりすぎて身も心もクタクタになるくらい仕事をするのはイヤだ。
今日もこなせたなって程に仕事をして、帰って来て家事をして酒を飲みながらご飯つくれればそれでいい。
先々に向けて、こうなりたい、こうありたいっていうのが無くて、
それがないのは舵の無い船に乗っているようなものだと否定され続けて、
自分自身でもそんな自分を否定してしまっていたけど、マナオ入りのハイボールを飲んでると、
別に誰かに誇れるような立派な目標なんて持とうとしたり持ってるふりなんてしなくていいよね？って思えてくる。

あと、仕事が終わって帰り途中にふらりと入ってみたタイレストラン。



木に包み込まれている様な店内の雰囲気がとても心地良く、レッドカレー食べ終わった後もしばしボーッとしてしまった。

心の洗濯。



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墓地でジョギング

最近あんまり飲み歩いていない。

タイに来てすぐは、いろんな人達と出会いたくて、あっちへ行ったりこっちへ行ったりしていたけど、
今はなんとなくそんな気分になれない。

私は人と付き合うことがうまく出来ない。

昔から、その場限りではわりと誰とでも仲良く楽しく出来てしまう方なんだけど、
定期的に関係を築き上げるのは、けっこうエネルギーが必要で、疲れてしまって放棄したくなる。

長い付き合いの友達、家族でさえもけっこう気を使うので、ずっと一緒にいるとだんだん息が詰まる。
そして、ひとりになった時にやっと「ふう」と肩の力が抜ける。

大好きなんだけど、大切なんだけど、飽きるほど独りで居たら寂しくてきっと泣くんだけど、
でもやっぱり、独りで居る時間は私にとって必須なんだと思う。

今日はアパートの近くを散歩して、公園でジョギングした。
会社やＢＴＳの駅とは反対の普段向かわない方向へ進んで、通ったことのない小道を選んで歩くと、
まったく知らない景色が広がっていて、アパートからほんの１０分も離れていないのに、旅をしている気分になれた。






それからやっぱり近くなのに、今まで１回しか行ったことがなかった公園に寄った。



公園というか墓地なんだけど、バスケットコートや無料で使える筋トレマシーン、
そして一周１・７ｋｍのジョギングコースがあり、なかなかの墓地公園だ。
お墓に左右を囲まれたコースはさすがに夜は走りたくないけど、
まだまだ暑い昼下がりでも木陰と霊気（？）のお陰で涼しく快適。
注意点は犬が道の真ん中でごろごろ寝ているので踏まないようにする事。

走るときはいつも音楽を聴きながら走るのだけど、
日本の歌謡曲だと、どうしても気分が良くなって、気づけばいつも走りながら熱唱。
通勤途中で歩いているときもしかり。
日本でも、よく歩きながら歌ってるご機嫌な変な人を見かけるけど、ばっちり私もその変な人だ。
もしも歌ってるのが子供だったら、あら可愛いわねと目を細められるのに、
大人だと、奇異な視線を向けて失笑されるのは、少し損だと思う。

そしてジョギングコースの３周目に差しかかったところで、
平松愛理の「部屋とＹシャツと私」が流れた。

墓地で、息も絶え絶えに、

「毒入りスープで一緒に逝こぉぉおう～～！」と歌う私。

その時、背中に汗とは違う冷たいものが走った様な気がしたけど、タイのおばけは日本語通じないよね？




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