墓地でジョギング

最近あんまり飲み歩いていない。

タイに来てすぐは、いろんな人達と出会いたくて、あっちへ行ったりこっちへ行ったりしていたけど、
今はなんとなくそんな気分になれない。

私は人と付き合うことがうまく出来ない。

昔から、その場限りではわりと誰とでも仲良く楽しく出来てしまう方なんだけど、
定期的に関係を築き上げるのは、けっこうエネルギーが必要で、疲れてしまって放棄したくなる。

長い付き合いの友達、家族でさえもけっこう気を使うので、ずっと一緒にいるとだんだん息が詰まる。
そして、ひとりになった時にやっと「ふう」と肩の力が抜ける。

大好きなんだけど、大切なんだけど、飽きるほど独りで居たら寂しくてきっと泣くんだけど、
でもやっぱり、独りで居る時間は私にとって必須なんだと思う。

今日はアパートの近くを散歩して、公園でジョギングした。
会社やＢＴＳの駅とは反対の普段向かわない方向へ進んで、通ったことのない小道を選んで歩くと、
まったく知らない景色が広がっていて、アパートからほんの１０分も離れていないのに、旅をしている気分になれた。






それからやっぱり近くなのに、今まで１回しか行ったことがなかった公園に寄った。



公園というか墓地なんだけど、バスケットコートや無料で使える筋トレマシーン、
そして一周１・７ｋｍのジョギングコースがあり、なかなかの墓地公園だ。
お墓に左右を囲まれたコースはさすがに夜は走りたくないけど、
まだまだ暑い昼下がりでも木陰と霊気（？）のお陰で涼しく快適。
注意点は犬が道の真ん中でごろごろ寝ているので踏まないようにする事。

走るときはいつも音楽を聴きながら走るのだけど、
日本の歌謡曲だと、どうしても気分が良くなって、気づけばいつも走りながら熱唱。
通勤途中で歩いているときもしかり。
日本でも、よく歩きながら歌ってるご機嫌な変な人を見かけるけど、ばっちり私もその変な人だ。
もしも歌ってるのが子供だったら、あら可愛いわねと目を細められるのに、
大人だと、奇異な視線を向けて失笑されるのは、少し損だと思う。

そしてジョギングコースの３周目に差しかかったところで、
平松愛理の「部屋とＹシャツと私」が流れた。

墓地で、息も絶え絶えに、

「毒入りスープで一緒に逝こぉぉおう～～！」と歌う私。

その時、背中に汗とは違う冷たいものが走った様な気がしたけど、タイのおばけは日本語通じないよね？




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