コキアが道端に生えているお宅の駐車場には、2週間後もまだ朝顔が咲いていた。
色も相変わらずきれいな空色だった。
門の側のコキアは、既に紅葉していた。
道端のコキアは、これが元だろう。
道のコキアは、まだ少し赤くなった程度だった。
その脇を通り過ぎようとして足がとまった。
以前は全体に陽が当たっていたが、この時間は道を挟んで前の家の影がコキアに掛かっていた。
その影を境に、コキアの色が違う。
日向は少し赤いが、日陰はまだ緑である。
コキアの日陰側に廻って見ると、間違いなく紅葉前である。
陽当りがこれほど紅葉に関係するとは知らなかった。
別の時間にこのコキアを見ても、この色の違いに気づかなかったかも知れない。
この時丁度家の影が重なり、その違いを強調していたので気づいた。
このコキア全体が紅葉するのを待っていたが、昨日通りかかるとなくなっていた。
路面すれすれで伐られ、白い切口だけが残っていた。