
以前と同じ桜の木の日陰にハトの群れがいた。
前に見たときはのんびりとしていたハトが、この日は忙しそうに動いている。
よく見ると、白いものが散らばっていて、それを食べている。

そこへ、お母さんと遊びに来ていた小さな子が近づいたが、ハトは全く慌てる様子はない。

私の足元にも餌があったようで、日向にもかかわらずハトは出てきて食べている。

ハトの群れのそばに近づいた子は、しゃがみ込んでなにかいじっている。
ハトの餌に興味を持ったようだが、それを見ていたお母さんは、「もしかして食べてる?」と慌てて近づいた。

そのすぐ近く、慈眼堂の階段下にボダイジュの木がある。
この1週間前には写真を撮る人がいたので、もう咲いているようだ。

近づいて見上げると、どの枝にも花咲き、甘い香りがする。

ちょうど見ごろで、ほぼ満開のように見えた。

下にはすでに花が散っていて、いつの間にかハトもやって来た。

少し離れて振り返ると、ハトは桜から影伝いにボダイジュの方へ歩いて来る。

餌をもらえると思ったのか、ボダイジュの花を食べるのか分からないが、トコトコとやってくる。
先ほどの親子連れは、慈眼堂への石段を上っていった。