会計業界戦線 異常アリ

インターネットの登場によって、顧客の流動化が進む会計業界。このブログでは、会計業界の変化を綴っていければと思います。

日本マクドナルド好業績の向こう側6/土台作り、客数、そして客単価向上へ

2009-05-23 23:29:46 | 活躍するビジネスマン
最新の日経ビジネスに、躍進著しい日本マクドナルドの原田社長についての記事がありました。

外資系企業で、数々の成功を収めてきた原田氏。

店長の残業不払い問題を乗り越えての、好業績のストーリーを追います。


甘えを断つ一志貫徹6

日本マクドナルドホールディングス 原田泳幸CEO(最高経営責任者)

1948年長崎県生まれ。東海大学工学部を卒業後、アップルコンピュータ日本法人などを経て2004年日本マクドナルドホールディングスに転じる。現在、社長・会長・CEOを兼ねる。


◆有言実行の迫力

原田の経営改革は、大きく3つのフェーズに分かれる。

まずは「土台作り」だ。

社内風土の改革を目指し、組織を変え、QSCの向上だけに経営資源を集中投下した。

その1つが新たな厨房システム「MFY(メイド・フォー・ユー)」だ。

注文を受けてからハンバーガーを作るためのシステムで、作り置きによる食味の低下を防げる。原田が社長に就任した時点でMFYは導人開始から4年経過していたが、店舗への導入率は50%未満に過ぎなかった。原田は計画を大幅に前倒しさせ、導入を一気に進めた。

次いで「客数」にフォーカスする。

「100円マック」の展開だ。客数も増えたが、客単価の減少幅が思いのほか大きく、既存店売上高が減少する可能性もあったが、青ざめる現場を尻目に原田は動じなかった。

「こんなに客数が伸びるなんて、チャンスじゃないか」。

そのうえで「客単価」を上げていく。100円マックで取り戻した顧客に対して、新製品「えびフィレオ」などの中価格帯商品がヒット。以後も「メガマック」や「クォーターパウンダー」などの大型ヒット商品を連発し、収益性も大幅に改善した。

QSCの「土台」がなければ、どれだけ価格を落としても「客数」は伸ばせなかった。100円マックによる顧客増の背景があればこそ、「客単価」を上げる戦略的メニューが投入できた。

原田はこの一連の流れを、驚くべきことに、2004年、赤いバスのイラストの前で社員たちに覚悟を問うた社内イベント「マクドナルド・ルネサンス」で既に社内に示しているのだ。

では、5年前に原田が立案した時点で計画は無謬だったのか。

そう理解するよりも、原田の有無を言わさぬ実行力が自らの計画を無謬にし続けた、と理解した方が恐らく正解に近い。

MFYの導入に対しては「現場が悲鳴を上げている」。

「100円マック」の投入に対しては「利益率が落ちる」「かつて失敗した」。

高付加価値商品には「健康志向なので売れない」「主要顧客層には価格が高すぎる」。

できない理由は百出するが、原田はそれでも「とにかくやる」と譲らない。原田をよく知る人は異口同音だ。

「諦めない。絶対にやり抜く。その迫力たるや凄まじい」。


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