ビスクドール・雛人形店・オーディオ販売 佐久市 ヤナギダ店長ブログ

ビスクドール64体他お節句雛人形をフランスへ輸出128年、軽井沢方面がお店の場所。

『女の子とおんなⅡ』

2021年06月07日 20時20分39秒 | owarai

あれは、わたしがまだ二十歳(はた
ち)の女の子だった頃。
初めてのキス、初めてのデート、
シャボン玉のようにふわふわ
飛んで、空中でぱちんと弾ける、

そんな片思いの恋をいくつか経
たあと、わたしはまるで巻き込
まれるように、苦しい恋に落ちた。

これは、手探りで進むしかない
真っ暗な闇の谷底に真っ逆さま
に落ちてゆくような恋だった。

どしようもなかった。
好きで好きでたまらなくて、
四六時中会いたくて、いつも一緒
にいたいと追い求めた。

彼のそばにいない時の自分は、
まるで不完全な人間のような気
がしていた。息もできないくら
いに、身動きもできないくらい
に、焦がれていた。

こんなに好きなのに、こんなに
愛しているのに、こんなにも
不安なのは、なぜ?

彼はわたしよりも四つ年上。
わたしと同じ大学を卒業した
あと、新聞社で記者として働
いて友人の紹介で出会った。

「初めまして」
「こんにちは」
と、挨拶を交わした瞬間、わたしは
「あ、この人を好きになる」と感じ
ていた。
あとで聞いた話しによると、彼もや
はりそうだったという。

恋の始まりは、奇跡に似ている。わ
たしは今でもそう思っている。毎日、
大勢の人とすれ違い、巡り合い、出
会いと別れが繰り返されていく中、

たったひとりの人に、心がすっと
傾くその刹那。それを奇跡と呼ば
ずして、なんと呼べばいい?

付き合い始めて半年くらいのあい
だは、世界中の何もかもが、輝
いていた。見るもの、聞くもの、
触れるもの、すべてが愉しく、
すべてがわたしの心を躍らせた。

彼と一緒なら、どんな映画も名作
になったし、どんな喫茶店のどん
な珈琲も、世界一美味しく感じ
られた。恋の魔法にかかってしま
えば、枯れた花でさえ、蘇って
しまう。

けれどもそのあとにやってきた
半年は、つらかった。

つらい、苦しい、もどかしい、耐えら
れない、もう我慢ができない。
どうして?なぜなの?なんとか
して!

まるで稲妻みたいに胸に突き刺さる、
そんな思い、自分で自分を傷つけて
いるような日々。

人事異動で、学芸部から社会部に移
った彼の仕事は忙しくなる一方で、
わたしと約束していても、急な取材
が入って会えなくなる日も増えて
きた。

彼からの連絡が、なかなかこない。
だから、つらい。
彼からの連絡を毎日、朝から晩まで
待っているだから、苦しい。

待っても待っても、まだこない。
だから、もどかしい。
本当に、仕事なの?そんなに仕事
が大事なの?
どうしてすぐ連絡をくれないの?
なぜ、わたしをこんな気持ちに
させるの?

お願い、わたしを好きなら、なん
とかして!


「今の私にそっくりだわ。本当に
瓜ふたつよ」
と彼女はうなずく。
「それで、どうなったの?その
あとは」

知りたい?

 

 


「道」に入っている女は美しい

2021年06月07日 11時54分32秒 | owarai

自分自信や自分の力量 
分限を知って、しっかりした 

自分の判断の基準を持た 
なければ、氾濫する情報の 
中でおぼれてしまう。 

洋服一つとっても、それが 
自分に似合うものなのか、 
着負けしてしまう服であるか 
・・・・・。 

剣道でも華道でも茶道でも、 
”道”と名のつくものに必ず 
お手前があります。 

これはそれぞれの”道”の 
大もとになる基本の作法の 
こと。 

物事の基本的なルールを 
知って、それを応用すること 
で、いかに自分の生活から 

ムダとムリを無くすか、という 
工夫なんです。 

”道に入っている女”自分の 
一生を一本の道に見立て、 
じょうずに、バランスをとりな 
がら、 

その時、そのときをいつでも 
最高に生きられる女 

表面的な美しさだけでは、 
決して魅力的であるとは 
言えません。 

からだの中から美しく、 
心の中から魅力的になって 
いるヒトのことです

 


「洋服を和服に変えてみる」

2021年06月07日 11時53分11秒 | owarai


なにがきっかけで人生は
変わるかわかりません。
たとえば一か月間、

ずっと着物で過ごしてみる、
なんてどうでしょう。

着物と言っても歌舞伎だとか
「和の文化」なんて堅苦しい
ことは考えずに、
コンビニに行ったり居酒屋に
行ったり、

普通に生活していればいい。
私は、ファッションに関わって
いたせいもありますが、
スーツにバックの代わりに
風呂敷に荷物を入れて会社に
通い色彩、素材を覚えました。

けっこう人の視線を集めること
になるでしょう。
それがまた知らない人と話す
きっかけになる。

またいい出会いが生まれる
かも知れません。


「女の子と女」。

2021年06月07日 11時52分05秒 | owarai

「絶対的な愛って、存在すると思う?」
と、彼女はわたしに問う。
彼女は二十五歳のOL。
二十代はわたしにとって、まだ、
「女の子」の年代。三十代には
「女」になり、

四十代には「女の人」になり、五十
代になってやっと「女性」になる。
六十代からは再び女の子に戻る。
それがわたしの理想の女性像。

わたしたちは今、外苑前の駅近く
にある隠れ家てきラウンジバー
「北青山サロン」にいる。

カウンター席に並んで腰掛けて、
彼女は「フレンチキス」を、わた
しは「ミモザ」を飲んでいる。
どちらもシャンパンをベースに
したフルーティなカクテル。

どちらもシャンパンをベースに
したフルーティなカクテル。
フレンチキスはラズベリー色。
ミモザはオレンジ色。わたした
ちは、女の子と女。

「ときどき、わからなくなるの」
と、女の子は長いまつ毛を伏せる。

「すごく不安なの。彼のこと、好き
になればなるほど、心が不安定にな
っていくの。会いたくてたまらなく
て、会えば嬉しくて、でも彼と別れ
た途端、足もとの椅子をさっと
外されたような気持ちになって・・
・・・・」

まさに、「恋に落ちた」ってことね。
やられちゃったね、まんまと。

「これが恋だとすると、愛はどこに
あるの?私が求めているのは完璧な
愛なの。
絶対的で完全な愛が、私は欲しいの」

真剣なまなざし。思い詰めたような
瞳。いつかどこかで目にしたような。
懐かしいような切ないような。
真冬に思い出す、春の陽射しのよ
うな。

ミモザをひとくち含んで、女はこう
思う。欲しいと思うのであれば、
まず「欲しい」と思うことをやめ
なくては。

人は何かを欲しがっている限り、
それを手にいれることはできな
いのだから。

 


その とりあえずコピー、や とりあえずプリント、は とりあえず森林破壊、と同じだ。

2021年06月07日 08時49分01秒 | owarai

取り返しのつかないことは 
たいてい、何気ない一言から 
はじまります。 

「みどりの日」の5月4日 
は、自然に親しむとともに、 
その恩恵に感謝し、豊かな心 
を育むことを目的に定められ 
ました。ちなみに、日本の面 
積の60%以上は森林で、その 
うち40%近くは人工林です。 


海も山もある故郷を、なにも無い町と呼んでいた。

2021年06月07日 05時21分14秒 | owarai

小さくまとまりたくないと、 
ふるさとを飛び出して 
二十年。 
猫の額ほどの家から、肩 
をすぼめて電車に乗り、 
小さな会社の、小さなデス 
クに通う。 
そんな未来が分かってい 
ても、あの日の俺は同じ 
決断をしたのだろうか。 

夜十一時の居酒屋のカウ 
ンター。ひとりで呑むのも、 
もう慣れた。 
目の前には、地元のお酒と、 
地元の名物さった鰯のへし 
こ。 
親にはもう5年近く顔を 
見せていないが、 
胃袋だけは、こうして毎週 
帰省している。 

あの町には、海があり、山が 
あり、魚がいて、酒があった。 
友人がいて、家族がいて、 
たしか、恋人だっていた。 
何も無いのは・・・・・。 

思わず、日本酒に手が伸 
びる。何も無いのは都会の 
ほうかもしれない。 

少し濁ったお酒を眺めなが 
ら、東京でどうしても見つ 
からないものたちを、思う。 
いつしか手の上のスマート 
フォンは、新幹線の予約画 
面を開いていた。 

今晩も 一杯。 


「遠 恋」愛よりも優しくー1―

2021年06月07日 05時18分24秒 | owarai

あれから、十二年という歳月が 
流れた。 

あの日、あの夜、闇の底を生き 
物のように流れる河のほかには 
何もない、 

閉散とした駅のプラットホーム 
に、おそらく永遠に取り戻すこ 
とのできない何かを置き忘れた 
まま、わたしはもうすぐ、三十 
五歳になろうとしている。 

こうして、スピードを上げながら 
西へ西へ向かう新幹線の中でひと 
り、遠ざかってゆく景色を眺めて 
ると、記憶の虚空(こくう)から、 

はらはらとこぼれ落ちてくるのは 
あの年の記憶だけだ。あの年その 
ものが、わたしにとって八番目の 
曜日であり、十三番目の月だった 
のかもしれない。 

今はもう、痛みは感じない。そこ 
にはひと粒の涙も、ひとかけらの 
悲しみ宿っていない。あのひとの 
記憶は愛よりも優しく、水よりも 
透明な結晶となって、わたしの心 
の海に沈んでいる。 

この十二年のあいだに、わたしは 
いくつかの恋をした。 

出会いがあって、相手を求め、求 
められ、愛しいと感じ、結ばれた。 
二十七の時には、結婚もした。 
不幸にも、夫に好きな人ができ 
てしまったため、その結婚はた 
った二年で壊れてしまったけれ 
ど、それでも二年間、わたしは 
とても幸せだった。 

ただ、どんなに深い幸せを感じ、 
それに酔い痴れている時でも、 
わたしの躰の中に一ヶ所だけ、 
ぴたりと扉の閉じられた、小 
部屋のような領域があった。 

扉を無理矢理こじあけると、 
そこには光も酸素もなく、 
植物も動物も死に絶えた、 
凍てついた土地がだけが 
広がっている。 

だからうっかりドアをあけた 
人たちは、酸素と息苦しさに 
身を縮め、わたしから去って 
いく。離婚の本当の原因は、 
もしかしたらわたしの方に 
あったのかもしれない。 

こんな言い方が許されるな 
らば、わたしは誰かに躰を 
赦(ゆる)しても、心を救 
したことはなかった。 


眠りつつ髪をまさぐる指やさし夢の中でも私を抱くの

2021年06月07日 05時14分55秒 | owarai

もしかして。
 もしかして あなたも
  淋しかったかもしれない。

もしかして あなたも
 楽しかったかもしれない。

もしかして あなたも
 うれしかったかもしれない

もしかして あなたも
 泣いたかもしれない

もしかして もしかして
 あなたも私を
  好きだったかもしれない