23日(水)の夕方、新小岩・専福寺で、『無住々忌』の法要と記念講演会があった。
初参加。無住々散人がどのような方かも知らずの参加。
関心は、大正大学人間学部教授の司馬春英先生による「唯識」の講演にあった。
まず、当日いただいた資料(略歴)から、無住々散人を紹介します。
星野清蔵先生の略歴
明治21年9月15日、新潟県長岡市に生まれる。幼にして学に志し、老荘を学び国学
に達し仏典を究む。
大正末年、大谷大学文学部卒業の後、藤沢中学・東京千代田女専に教鞭をとる。
昭和5年(40歳)家を捨てて出家。
昭和7年(42歳)香牙精舎道場を開き、次いで東京求道会専門道場を開いて有縁の人々を化導。
その後、行脚全国にわたり、その行くところ人を得て語らい、よく伝えよく導きて倦まず。そのかたわら「良寛の詩境」をあらわし深く良寛禅師を讃仰。自らも詩歌をよくし、その書は高識の士の深く愛するところ。
たまたま齢50を越え忽然として自然の美に驚き、すなわち筆をとって画境三昧に沈潜すること数年、たちまち天来の画境に悟達し、独特の画風を開陳す。
昭和20年(55歳)戦災のため横浜香牙精舎道場消失。やがて群馬県邑楽郡舞木円福寺に移る。同寺住職となりし頃より特に『教行信証』『正法眼蔵』等を講じ、かたわら山野を 跋渉し写生に没頭。そのものした山水自然の画風は高逸の筆になる即興の詩歌と相まって清澄なる風韻を画面にあふれしめ、無住々散人と称せられるにふさわしい風格を示す。
昭和37年12月30日 藤沢市の寓居にて逝く。享年73歳
次に、
講演会講師・司馬春英先生略歴
1951年東京都生まれ。京都大学文学部哲学科卒。大正大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。國學院大學、東洋大学、早稲田大学等の非常勤講師を経て、現在、大正大学人間学部教授。専攻哲学。
著 書
『唯識思想と現象学 ー思想構造の比較研究に向けてー』(大正大学出版会)
『現象学と比較哲学』(北樹出版)
『脳が先か心が先か』(大正大学出版会)
講演会:演題
生活の中の仏教 ー足の裏の声をきくことー
講演時間が1時間であったが、唯識を分かりやすくお話ししてくれた。
先ず、高史明先生の「自分支える足の声 聞いて」(朝日新聞掲載「いじめられている君へ」)を引いて、アーラヤ識の話から、分別、無分別、阿頼耶識縁起、唯識三性説と進み、最後に、「認知科学と最近の動向と その唯識思想の近さ」を教えてもらった。
認知科学の最近の動向で紹介していたのは、フランシスコ・ヴァレラ。名前だけは知っていましたが読んでいないので、この正月の課題図書の一冊にしましょう。
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