姓氏家系大辞典
井口【ヰノクチ ヰクチ】より
越中国砺波郡井口邑 美濃国厚見郡(稲葉郡)井口邑 近江国伊香郡井口邑、其の他 播磨、相模、土佐等に地名ありて、数流の井口氏を起こし、中世以来大いに栄ゆ。
利仁流藤原姓 … 源平盛衰記巻三十
「利仁将軍三人の男を生む。嫡男越前にあり、斎藤と云ふ。
次男加賀に在り、富樫と云ふ。
三男越中にあり、井口と云ふ。…」
三州志 砺波郡 条
「井口三郎光義は越中にて中古諸士の祖、その先斎藤氏より出づ。
石黒、高楯、野尻、福満、向田、泉、水巻、中村、福田、吉田、鴨島、宮崎、南保、入膳、皆是れ井口氏の庶流。
其中、宮崎、石黒は嫡流にして、惣て二十四家、井口氏に属すといふ。
「石黒氏は、もと井口氏の流れ也」
しかし、『越と出雲の夜明け』宝賀寿男 法令社出版を見てみると、
「『尊卑分脈』でみると、利仁将軍の三男はおろか、利仁の後裔に、井口氏も井口光義も見えない…
但し、利仁将軍の子徐用の長男吉信の系統から斎藤氏が、次男の吉宗の系統から富樫氏・林が出たと記載されており、こちらの部分は疑問があるものの、所伝としては必ずしも誤りとはいえない・・・」と書かれてある。
確かに、本の中の系図には、井口氏の記載はなく、加藤・斎藤・石黒・林・石浦・河崎氏が見える。
このあたりは難しくて、さらに謎が謎を呼んでしまいそうである。
姓氏家系大辞典による詳しいことは、明日か明後日書き込む予定である。