正高 信男「0歳児がことばを獲得するとき: 行動学からのアプローチ (中公新書 1136) (1993)
子どもの言葉の獲得は昔から興味のある話で、近くに住んでいる次女が4月に出産したばかりということもあって、百均本で見つけ迷わず買いました。
こちらからの働きかけについて、かなり早い段階から反応があるというのは自分の子どもたちを見ていても感じましたが、それを科学的に「実験」によって解明しようという話です。ただ、生き物を対象とした「実験」なので、我々物理的、化学的な実験とはだいぶ説得力が違うような気もします。
以下、本書の主張と思ったことを抜粋要約しておきます。
生まれて間もない段階で、母親の声を聴き分けている。(子どもの視力は、幼稚園に入ってからようやく成人並みになる。)
この実験では聴き分けているかどうかの判定を、人工の乳首を吸う頻度でしています。ちょっと不思議な判定方法ですが、それ以外に調べようがないということだろうかなと思いました。
赤ちゃんは母乳やミルクを飲む時に、吸っては休み、吸っては休みを一定の長さで繰り返している。母親は赤ちゃんが吸うのをやめると、無意識に赤ちゃんを優しく揺さぶる。その揺さぶりがあると、赤ちゃんの吸っては休みのリズムが安定し、赤ちゃんと母親のコミュニケーションの役割を果している。赤ちゃんの成長につれて、このサイクルの時間が短くなっていく。
4か月になると、自分の発声に対し母親が真似て反応すると、それが分るようになってくる。
3か月過ぎに、赤ちゃんの喉は成人の喉と近くなり、声帯の振動を口腔で共鳴させて母音様の音を出せるようになってくる。
母親が赤ちゃんに向かって、語りかけの最後で音の高さが上昇するタイプ(上昇型)の「母親語」で語りかけると、赤ちゃんは、それに対して、やはり上昇型を模倣して反応する傾向がある。
ポルトマンのヒトの赤ちゃんが「生理的早産」であるという説は、赤ちゃんは受け身であるという見方に大きく拘束されているが、ヒトの赤ちゃんは、驚くべき積極性を持って、外界にかかわりを持つようにできている。
子どもの言葉の獲得は昔から興味のある話で、近くに住んでいる次女が4月に出産したばかりということもあって、百均本で見つけ迷わず買いました。
こちらからの働きかけについて、かなり早い段階から反応があるというのは自分の子どもたちを見ていても感じましたが、それを科学的に「実験」によって解明しようという話です。ただ、生き物を対象とした「実験」なので、我々物理的、化学的な実験とはだいぶ説得力が違うような気もします。
以下、本書の主張と思ったことを抜粋要約しておきます。
生まれて間もない段階で、母親の声を聴き分けている。(子どもの視力は、幼稚園に入ってからようやく成人並みになる。)
この実験では聴き分けているかどうかの判定を、人工の乳首を吸う頻度でしています。ちょっと不思議な判定方法ですが、それ以外に調べようがないということだろうかなと思いました。
赤ちゃんは母乳やミルクを飲む時に、吸っては休み、吸っては休みを一定の長さで繰り返している。母親は赤ちゃんが吸うのをやめると、無意識に赤ちゃんを優しく揺さぶる。その揺さぶりがあると、赤ちゃんの吸っては休みのリズムが安定し、赤ちゃんと母親のコミュニケーションの役割を果している。赤ちゃんの成長につれて、このサイクルの時間が短くなっていく。
4か月になると、自分の発声に対し母親が真似て反応すると、それが分るようになってくる。
3か月過ぎに、赤ちゃんの喉は成人の喉と近くなり、声帯の振動を口腔で共鳴させて母音様の音を出せるようになってくる。
母親が赤ちゃんに向かって、語りかけの最後で音の高さが上昇するタイプ(上昇型)の「母親語」で語りかけると、赤ちゃんは、それに対して、やはり上昇型を模倣して反応する傾向がある。
ポルトマンのヒトの赤ちゃんが「生理的早産」であるという説は、赤ちゃんは受け身であるという見方に大きく拘束されているが、ヒトの赤ちゃんは、驚くべき積極性を持って、外界にかかわりを持つようにできている。