セイショウ坊のブログ

埼玉県飯能(はんのう)市 真言宗智山派・円泉寺住職です。
円泉寺ホームページにもブログがございます。

十王十仏板碑 十三仏

2021-07-28 07:44:56 | 他の寺社
群馬県板倉町の十王十仏板碑です。





下の掲示板にあるように十の仏様の梵字が彫られていました。鎌倉期の板碑です。十王の本地仏の梵字です。
まだ十三仏の確定していない次期ですので、十仏として阿弥陀信仰まででした。

十仏として群馬県で一番古い嘉暦元年(1326)の建立です。
十仏の考え方は、十王と各回忌の仏さまの本地仏として関連付けられました。
初七日の不動明王から三回忌の阿弥陀如来まででした。

室町時代に七回忌-阿閦如来、十三回忌・十七回忌・二十三回忌・二十七回忌-大日如来、三十三回忌-虚空蔵菩薩の十三仏の考えが広がり、江戸時代になると、十三仏が確定したそうです。

真言宗十三仏掛軸




以前は普通の十三仏掛軸を使用していました。
真言宗に対応する為に、近年作られた巧芸品掛軸です。

宗旨によっては通夜の法話などで、自分たちの立場しか認めない、他の宗旨は成仏できないなどと話す住職もいるようです。
亡くられた方を冒涜するような話しをすることは、控えるべきでしょう。

私の立場は、天国・極楽・浄土は同じ所ですと話しています。
間違いなく良い世界に行っていますと話すことにしています。
(とてつもなく遠いところとは思っていません。)
三途の川に行く手前で帰ってきた私にとっては、自信を持って言えないのですが、亡くなられた親族知人に私の来世観を話すと、涙を流す方もいました。
四苦八苦の内、愛別離苦の苦しみを少しでも和らげる話しも必要だと思います。

ある禅宗の住職は
「俺は言ったことがないから、分からねえ」
と答えているそうです。
これも間違えではありません。

来世を信じない方、他の信仰を持つも、亡くなられた方に心を込めて手を合わすことが大事だと思っています。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿