セイショウ坊のブログ

埼玉県飯能(はんのう)市 真言宗智山派・円泉寺住職です。
円泉寺ホームページにもブログがございます。

涅槃図

2024-03-18 13:02:35 | 仏像

先日は涅槃会でした。お釈迦様が亡くなった日です。
毎年2月に行っていたのですが、今年は3月と致しました。情けないことに寒さに弱くなっています。
15日から17日まででしたが、檀家さんにお参りしていただいたのは、16日と17日だけです。


上空には母親の摩耶夫人などが描かれています。


クシナガラの地で亡くなると、多くのお弟子さん集まり、神々も悲しんでいます。


アチコチから十二支に関連する諸動物などが集まってきています。
この中には猫はいません。
十二支に猫がいないのは、このためなのです。あくまでも猫がいないのは物語でしかありません。

17日は彼岸の入りでしたので、何人もの檀家さんに声をお掛けし、他の仏画も併せて説明を致しました
残念ながら忘れてしまったことばかりで、恥ずかしい限りです。


宇賀神像

2022-08-08 08:40:00 | 仏像
当寺の宇賀神像です。画像では大きく見えますが、小さな御尊像です。
時折、信者さんのみに御開帳することもあります。











宇賀神は、ご先祖様であったのかも知れません。
くわしくは、以前にテレビで、一瞬ですが紹介されたことを書いたブログがあります。
まとまらない文章ですが、クリックして読んで頂けたらありがたいです。



円泉寺宇賀神ブログlink


隣の日高市では、宇賀神石像が祀られています。ブログlink

東大寺百万塔 おそらくレプリカ

2022-07-14 08:04:47 | 仏像
この百万塔は、かなり以前求めました。東大寺百万塔Wikipediaリンク

あったことを完璧に忘れていたのです。




聖武天皇の発願により作られました。
天平の御代ですから、本物なら嬉しいのですが。
Wikipediaや他の画像に似ています。

塔のてっぺんなど、一部が欠けています。





塔の内部が空洞になっており、印刷された百万塔陀羅尼が納められていました。本物も同じ作りです。
陀羅尼は世界最古の印刷物だそうです。
残念ながら、何も入っていませんでした。


底部の文字を明るく補正してみました。大仏殿古杉と彫られています。



塔の内部が空洞になっており、印刷された百万塔陀羅尼が納められていました。本物も同じ作りです。
陀羅尼は世界最古の印刷物だそうです。
残念ながら、何も入っていませんでした。

本物でしょうか。
実物を見たことがありましたが、かなり昔です。記憶の隅にあるだけで、どこであったかは覚えていません。
東京国立博物館だったような気がします。


寿老人像

2022-06-27 07:30:20 | 仏像
体調不良でブログ更新をサボっています。
検査を三回しましたが、前から悪いところばかりでしたので、特に数値や映像では変化はなかったようです。

しばらく他の方のブログを訪れるのを休ませていただきます。
本当に情けないことです。


8年前に急に思いついて、七福神を全て集めて、お祀りすることに致しました。



円泉寺は、武蔵野七福神(福禄寿様)の札所です。

この御尊像は武蔵野七福神ではありません。










いつも思いつきで始める悪い癖が、再発しました。
比較的新しい寿老人様ですが、味わい深いお顔をしています。
箱に「百々亀」(ももき ?)と書かれています。どのような方が彫ったのかは不明です。桃木・百木の姓の方かもしれません。

山中他界と山の神 南海の常世の国

2022-05-22 08:25:31 | 仏像
山の神と言えば昔は怖い奥さん、今ならば箱根駅伝の山の神でしょう。

山の神
いろいろな説がありますが、「人は亡くなると山に帰り、山の神となる」と言われ、仏教と異なる古くからの他界(来世)観がありました。 山の神Wikipedia
すなわち山の神は地元の方々の氏神、即ちご先祖様なのです。
「ご先祖様は、いつも近くにいますよ」


境内山の神社

宗教、宗旨、時代により異なる他界観があります。天国、極楽、浄土、六道、黄泉、常世、それぞれの立場を尊重する必要があります。
しかし、近年に教祖が作った世界に行くとする教団があると聞きました。これはあり得ないでしょう。

私は宗教により、信仰により異なる世界に行くことは無いとする立場です。自分の信仰する宗教宗旨のみを最高であるとすることが、どれだけ危険なことになるか、ニュースで目にする悲惨な状況を見れば明らかでしょう。
自分の信仰する宗教から、広く見つめる目を持つべきでしょう。

このような話すると、うなずく人が多いのですが、一つの他界観しか認めない立場の人もいます。
おそらく浄土真宗寺院の檀家さんのようですが、血相を変えて抗議した人もいました。
仏教や神道を一切認めない、自分の信ずる宗教以外は、地獄に落ちると思っている人も大勢います。
平気で「他の宗旨では成仏できない」と言う方もいました。

お釈迦様の教えは来世に成仏する事を重視するのでなく、その前にこの世に善き人であれとお説きになっているのです。


各地の氏神は、後々に有力な諏訪、春日、八幡、山王などの神々が勧請されると、それらの神々が氏神となり、古くからある氏神は合祀されて、忘れ去られてしまうことが多かったようです。


山の民には山を守る神であり、鉱山でも山の神として信仰されていたのです。

山の神


また水は山からの恵みとして、水神としても信仰されたようです。水は農耕には欠かせない恵みでした。
関連する信仰に宇賀神があります。当寺Home page link

下の図は、木こりや林業の神として、祀られていたのかもしれません。

山の神



田の神


日本に於いては人は亡くなると、山に帰り子孫を見守ると言われてきました。
稲作が入ると、春には田の神として農業を守る神となり、秋の取り入れを終わると、また山に帰ると考えられていました。


田の神は農耕の神として知られますが、穀霊神・水神としても信仰されたようです。

田の神Wikipedia


海上他界観

海の近くでは、海の彼方に常世の国(とこよのくに)があるとする他界観があります。
日本神話も出てきます。

南方にある補陀落浄土(観音信仰)の考えから、小さな船で旅発った記録が残されています。
熊野は渡海の中心地でした。

よく知られているのは、那智勝浦の補陀洛山寺です。