Kyara's Style

日々のつれづれ
      
           思いのままに・・・

ある日の「女湯」の出来事・・・

2010-02-15 14:10:56 | 日々の出来事
チョット冬が戻ってきた午後、
「温まりたぁ~い、温まりたぁ~い!」ということで
車で少し走った所の温泉に出かけることにした。


               


室内の温泉の外には、桶風呂(100%源泉懸け流し)石造りの露天風呂がある。


日曜日の温泉は、いつもより人出も多い。

次女と小学一年生の孫ちゃんと三人で温泉は久しぶりの事。ウキウキ~

一通り温まってから露天風呂に行ってみる。

さぁ~てこれからは・・・・

なにせ「女湯」の実況ですので・・・


その時、露天には3~4名が入っていた。

新しいお湯が出てくる筧の前、
体を空(上)に向け、お湯の落ちる所に頭を打たせている女性が浮かんでいる
しかも足は少し開き気味で・・・

女性風呂とはいえ、それはマナー違反ではないか。
それより・・・恥ずかしい格好でしょ! 奥さぁ~ん!!



私たち三人は、その女性の足元付近に
そっと静かにお行儀良く背中を向けて体を沈めていた。

「ずいぶん大胆なのね~」
「きっと頭を打たせてるのよ」
「だってここ、打たせ湯じゃないし・・」

目線は向けられなくても・・・気になる。
背中を向けていても・・・気になる。

だって振り向けば、もろなんですもの。

そのうち何だか背後が妖しい

湯船でバタバタし出した。
(遊んでるぅ~??)
(体にお湯をかけてるのかな?)
(それとも体操?)

そのうち、片手を大きく空に突き上げ、湯の中に沈んでいく~

       やだ!おぼれてる

この光景見たことある! テレビでおぼれる画面が頭をよぎった。
画像そのままだ~・・・って言ってる場合じゃない。


急いで駆け寄り、その人の腕をつかみ引き上げる・・・裸の私。
次女もすぐに手伝ってくれて、露天風呂から引き上げようとするけど、
「重いぞ~~!!」

すぐ傍の「桶風呂」に入ってた方が出てきて、手伝ってくれ
やっと引き上げることが出来た。


               


おぼれた女性は70代半ばかと思われたが、
お湯を飲んだらしくて、口から泡のような唾をしきりに湯船に吐いていた・・・。
『起き上がろうと思ったら、周りの石がつかめなかった・・・』と絶え絶えなその人。

「しばらく落ち着くまで、こちらでじっとしてた方がいいですよ」

そう~止める私たちを無視して、ヨロヨロしながら中の温泉の方に歩いていってしまった。

      「有難う」の一言もなしに。

彼女がおぼれかけた時、露天には他にも若い人がいた。
でも、その人たちは「見物」していた。
情けないね~。いいのかな?そんなんで!



そういえば思い出した。


次女がまだ独身の頃、
別府の温泉でも、小さな坊やが溺れかけた。

坊やのママは髪を洗ってて、チョット目を放した隙に
一人湯船に入り、溺れかけたのだった。

隣の湯船にいた私たち二人。
娘はすぐさま仕切りを飛び越え、その湯船に入り坊やを抱き上げた。

泣き声で気付いたママは、泡だらけの体で丁寧にお礼を言ってきた。
「大事にならなくてよかったですね」

その後、私たちは体を洗っていたが、
着替えて帰り支度をしたそのママは、その洗い場まで服を着たまま、
もう一度お礼を言いにきた。

今でもその温泉に行くと決まって思い出す。
あの坊や、きっともう小学生中学年になってるはずだ。

私たちって、温泉でアクシデントに出会わすよね~。
そんな話をしながら、岐路についた一日だった。