あなたのすきな本は何ですか?

桔梗です
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いろいろな想いを残してくれたお気に入りを紹介しています

プロフィール

2008-02-09 19:59:45 | プロフィール
ご訪問ありがとうございます

桔梗です

食べること飲むこと作ること好き
空と星と花も好き
キレイなものを見たり聞いたりするのが大好き
本を読むのも好き 基本的にジャンル問わず雑食ですが科学ネタは大好物
Coccoも愛してます

などなど…
家事と仕事の合間をぬって 
くるくるといろいろなことを考えたりやったりしながら楽しく生きてます♪

近頃「書評投稿」という新たな趣味も楽しんでます
オンライン書店bk1書評ポータル
書評の鉄人(202号)にも選んでいただきました(*^^*)
書評の鉄人列伝

レビューコンテストなるものにも挑戦してたりします♪
クーリエ・ジャポン レビューコンテスト


2年ほど前からmixiで備忘録として残していた本の感想を 
まとめはじめたのがこのブログ
まるで独り言のようなレビューですが
読んでいただき 何かを感じていただけたら嬉しいです

作家さんごと(50音順)の作品一覧もありますので
気になる本がありましたら探してみてください
作家別さくいん(50音順)


最後に大好きな本の一節を…(北村薫「秋の花」より)

『百年生きようと千年生きようと、結局持つのは今という一つの時の連続です。
もろさを知るからこそ、手の中から擦り抜けそうな、その今をつかまえて、
何かをしようと思い、何者かでありたいと願い、また何かをのこせるのでしょう。』

22 コメント

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Unknown (客船クルーズボケ)
2011-12-23 20:20:12
初めまして。読書家の貴方にコメントを初めて書きます。プロフィールを読んで、素晴らしい女性と感じました。時々、訪問させていただきます。
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ありがとうございます (桔梗)
2011-12-26 20:20:46
「客船クルーズボケ」さま(笑)
こちらでは「はじめまして」ですね♪

書評とは言えないような、まるで独り言読書感想文なのですが、楽しんで書いております。

いろいろな方から、私の感想を読んで、本を手に取りましたというコメントもたくさんいただき、嬉しく思っています。

またお時間あるときに、ふらりとお立ち寄りいただけたら嬉しいです。
よろしくお願いします(^-^)
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Unknown (客船クルーズボケ)
2011-12-28 20:17:45
恥かしながら、あまり本に親しんでいない自分に貴方のブログを訪問して感じるこの頃です。最近、時間が有るので、何か本を読んでみたいと思いますが、適当な本は有りませんか。ご紹介頂けるとありがたい。
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おすすめの本 (桔梗)
2012-01-09 22:46:07
コメントありがとうございます!
お返事が遅くなってしまいごめんなさい。

むむむ…。本の紹介かぁ。好きな本や面白かった本はたくさんありすぎて難しいのですが…。

藤沢周平さんの「蝉しぐれ」
三浦綾子さんの「氷点」
このふたつはどなたにもおすすめできる大好きな作品です。ぜひぜひ読んでいただきたいです!!

あとはミステリーでしたら北村薫さんの本、ファンタジーでしたら上橋菜穂子さんの本が好きなのですが。
北村さんなら「街の灯」、上橋さんなら「狐笛のかなたに」がとっかかりとして読みやすいかと思います。

昨年の私のベスト1は「ジェノサイド」、一昨年は「天地明察」です。

「氷点」以外の本は、このブログでも紹介してますので、よかったら、左側のカテゴリー欄にある作家別さくいんからたどって参考にしてみてくださいませ♪
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Unknown (客船クルーズボケ)
2012-01-12 09:00:10
本の紹介をお願いして、無理な事を頼んだものと、反省していました。真面目にご返答頂き感謝します。
考えてみると、本の紹介は相手を良く知らないと返答できない。何せ、膨大な書籍群がある訳ですから。例えば、学校の先生が生徒に本の紹介をするのは、相手を熟知しているのでやり易いと思うけど・・・。
兎も角、有難う御座いました。
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本 村上春樹著 「国境の南、太陽の西」 (アレクサンドロス)
2012-01-30 09:51:43
書評なるものを一度トライしてみたいと思いここに投稿する。
書評と感想文の違いは漠然と知っていたが、文献によれば、「書評とは本の内容を把握しそれをまとめ、その上で本に対する評価を与えたり批評したりする。すなわち、読書感想文が感じたままを書けばよいのに対して、もう少し真剣に本の内容を把握して、本全体がどういうことを扱っているのか、本の意図はどのようなところにあるのか、本の筆者が最もいいたかった点は何か、といった本全体の内容の紹介。その上で、自分が特に注意して読んだ箇所、自分が面白いと感じた箇所、自分がこの内容は本を語る上で欠かせない点だと感じた箇所、といった細かい点の紹介が必要らしい」。この投稿が結果的に上記趣旨から外れたと思われるが、ご容赦願いたい。

「村上 春樹」“国境の南、太陽の西”で試してみた。
僕と言う主人公の少年期から中年にいたる過程で、多くの女性と絡みながら、心の軌跡を描いたもので、その中で主人公の揺れ動く心理、矛盾した心理状態、見事に描いている。この本を読んでいると、一様性で無い人間心理、それは物理で言うところの作用と反作用的な心理状態で、時には自分の存在が果たして本当かと自問自答する。
これに関して、フランスの17世紀の思想家・数学者であったパスカルのことば、「人間は考える葦である」を思い出した。
人間が「葦」であるということの比喩は、ナイルの河畔に生える葦は、強い風が吹くと、弱いために、すぐしなって曲がってします。風に抵抗できない。しかし、その他方で、偉大な樫の樹などは、風が吹くと、しなることはせず、抵抗するので風に勝利するが、しかし、繰り返し風が襲って来た時、何時か強い風に倒され、根元から折れてしまう。しかし、賢明に自らの分を知る「葦」は、風が吹くとそれに身をまかせてしなり、逆境のなかで、一見屈服したように見えるが、風がやむと、徐々に身を起こして行き、再びもとのなにごともない姿に戻って微風に揺れているということが、人間への「比喩」の意味。そして何よりも、「考えることができる」すなわち「精神を持つ」力を無自覚に揮う風に較べて、遙かに賢明で、優れた存在である。
しかし、著者も言うように、この精神力は外的力にはかなり強いが、内部の力には弱いのではないかと思われる。この世で自殺者が多いのは、内的力に屈服した結果であろう。
著者が言いたいのは、人間の存在は「現実を現実とする証明、確かな何らかの存在が必要であり、更には確かな何らかの存在が本当なのか、これをどう証明するか」という矛盾に満ちた状況がそこにはある。
主人公が女性を見るときに、数量化、一般化できる外面的な美しさではなく、その元にある絶対的な何か、否応なしに人を引き付ける、凄い力に魅力を感じると言うのは、大いに理解できる。

書籍の題目である「国境の南、太陽の西」は、人間の心理面で存在する世界と存在しない世界との対比であると思われる。人間はこの両者の中間で心が揺れ動く。
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アレクサンドロスさんへ (桔梗)
2012-02-01 22:40:54
アレクサンドロスさんへ

「国境の南、太陽の西」は好きな作品です


私達は 確かな存在であることの証明を欲してしまう生き物だと思います

見てほしい 認めて欲しい 高く評価して褒めて欲しい
見てるよという言葉だけでなく 実感できる何かが欲しい
でも実感できたなら 未来永劫ずっと確かな存在を信じられるのかというと そうではないし
結局 ずっと欲しがり続けなければならなくなる ずっとずっと死ぬまで続くその欲求を断ち切るには
他者に存在の確認を依存することをやめ 自分の中に信じる心を持たなきゃいけないのかなと思います

村上春樹さんは 私たちが今見てるこの世界の存在は 私たち自身の心の中を投影してるに過ぎないことを書き続けているように思います

私たち人間の数と同じ 数十億通りの世界が存在してるのかもしれませんね

大変興味深い おもしろい書評をありがとうございました(^-^)
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藤沢周平著 蝉しぐれ (客船クルーズボケ)
2012-02-05 19:04:14
桔梗さんにご紹介頂いた小説が、時代小説のなかでも筆頭にあげられる名著の一つであることを知って、読んで良かったと思う。

海坂藩を舞台にした長編時代小説。主人公文四郎の幼い日の淡い恋心を題材にしつつ、藩の権力闘争に翻弄される主人公の物語が一つの骨格にある。主人公文四郎の側にはいつも親友の小和田逸平がいて、文四郎の味方になっており、もう一人の親友与之助は江戸からの情報をいち早く文四郎に届けるという役回りを与えられている。文四郎は友人に恵まれていると感じた。巧い脇役の存在が真面目で正義感の強い主人公を際立たせている。

本書を読み始めた初期の段階では、何とも退屈な小説かと思いながら、じっと耐えて読んでいたが後半に至り「秘剣村雨、春浅くして、行く水、誘う男、暗闇、罠、逆転、蝉しぐれ」と話が大きく展開し、わくわくしながら一気に読んでしまった。「罠、逆転」のところが、最高に面白かった。
私は、話の展開の速いのが好きで、外国の小説では、The sands of time by Sidney Sheldon
に25年前に熱中した。最初は仕事上乗船していた大型貨物船の上で、映画として鑑賞し、その後帰国してから本を読んだ。これは奇想天外の話が矢継ぎ早に展開して飽きる事がなかった。日本文学では行間を読むとか、日本映画の世界ではシーンの間を読むとか言うけど、外国ものに比べて冗長的な表現方法は自分にはしっくり来ない。好き好きか、日本文化の特性ではないかと考えている。余談になって失礼。

「蝉しぐれの」面白さは、ただ単純な藩内抗争に巻き込まれて、それに立ち向かう主人公の話だけではなく、文四郎と同じく権力闘争に巻き込まれて人生の狂ったもう一人の人間模様が画かれていたり、剣術の世界での文四郎との好敵手の話が画かれたり時代小説の面白さが凝縮されている。著者は、剣術に長けておられると想像するが、剣捌きの微妙な表現に感動し圧倒された。そして、最後の章の「蝉しぐれ」(本書の表題と同じ)があることによって、本書にすっとした芯が通っている。但し、「蝉しぐれ」の章で真面目な武士の助左衛門(文四郎)が、側室であったお福を抱きしめる描写があったが、この時代にこのような行動が果たしてできたかどうか、疑問に思っている。強いて好意的に解釈すれば、この章が有る事により、本書が最後にぐっと締まった感じがする。著者の狙いはこのことかなと思われる。本を読み終わって、清清しい安堵感が広がった。

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村上春樹著 「国境の南 太陽の西」 (客船クルーズボケ)
2012-02-10 09:27:25
村上春樹著 「国境の南 太陽の西」
この本では主人公、ハジメの幼年時代から中年時代までの人生を丁寧に追っており、バブル絶頂期の東京が主な舞台となっている。但し、ハジメの生まれは大阪。
小学校の時に好意をよせていた島本さん、高校生の時の恋人イズミ、三十歳で結婚した有紀子。小説の三分の一が女性遍歴的なものに裂かれた後、僕は島本さんと再会し不倫関係のようなものに落ちる。主人公と有紀子は離婚ギリギリまでいくが、島本さんは姿を消し、表情のないイズミを見た後、有紀子と和解し、小説は終わる。
僕(ハジメ)は一人っ子という育ちに不完全な人間という自覚と精神的に落ち着かない状態を持ちながら育つが、成長と共にそれを克服しようと努力する。結婚、「上品なバー」経営の成功などで裕福で安定した生活を手にするが、自分の存在の意味を改めて考える。
この作品にはさまざまな清廉誠実な姿と邪悪な心の状態が描かれており、それが交叉している。
主人公が12歳の頃出会い,28歳、36歳で再会する島本さんは「純心無垢な宿命」、
18歳の頃、残酷な別れ方をしたイズミは「無慈悲の痛み」、
イズミの従姉で深い中になった大学生の女性は「奔放さ」、
妻有紀子との日々は,ぞんざいになっていることへの「無味乾燥」、
そして手広く事業を展開し、高度資本主義の享受者である義父は「無意識のうちに刑務所の塀の上を歩く様子、落ちる方向によっては犯罪者にもなり得る、正義感(人の道)に乏しい」といった感じ。

主人公は独白する。「でもそのときの僕にはわかっていなかったのだ。自分がいつか誰かを、とりかえしがつかないくらい深く傷つけるかもしれないということが。人間というのはある場合には、その人間が存在しているというだけで誰かを傷つけてしまうことになるのだ」人間は本来、邪悪な心も併せ持つものかもしれない。

この人間の心理状態の有り様、心の二面性は非常に不可解。
非常事態に遭遇した時に心の葛藤とも言うべき、両局面が表れるような気がする。教育とか充分な躾を受けた人間は一般的に、慈悲の心、優しさ、正義感などが表れるが、そうでない場合とか、深く傷ついた己の心理状態では、逆の行動、即ち相手を肉体的に精神的に傷つける行動をする事も有り得ると思う。例えば、震災とか災害で大部分の日本人の行動、パニックにならない、暴動を起こさない、商店を襲って略奪しないなどが賞賛されたが、世界的には非常に稀な行動現象と思われる。時として正義の行動か、邪悪な行動に出るかは、時と場合より変わると思われる。自分を信用できないような心理状態になるケースもあるのではなかろうか。

島本さんは自分を覆っている宿命を主人公に打ち明けることなく、再び彼の前から姿を消す。宿命を共有しようと決意していた主人公は再度空虚さのなかに放り込まれる。

著者は最後の「誰かがやってきて、背中にそっと手を置くまで、僕はずっとそんな海のことを考えていた。」という最後の文章について、島本さんの手かもしれないという不気味な表現をしている。現実か夢かあいまいな世界での不倫により壊れかけた現実の世界が修復された途端、崩壊に至るかもしれないという幻想的曖昧さを残したまま終わらせている。
しかし最後の手は島本さんか奥さんか・・・。「海に降る雨」に託された優しさと悲しみこそが、この小説の締めくくりにふさわしい。
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客船クルーズボケさんへ (桔梗)
2012-02-16 22:05:59
お返事が遅くなってしまってごめんなさい

紹介した本を読んでいただけただけでも嬉しいのに…こんなに丁寧な感想まで書いてくださり本当にありがとうございます!!
どちらも楽しく読ませていただきました

「蝉しぐれ」清々しい本ですよね
私は主人公のふたりが大好きで…
たとえ共に生きられなくても お互いの心に残る生き方ができればそれでよいと そう思わせてくれました

シドニー・シェルダンがお好きなんですね!
私も昔「ゲームの達人」など読みました
テンポの速いアメリカっぽい作家というと あとはジェフリー・アーチャーやジャン・グリシャムの法廷物なんかもよく読みましたよ
日本文学にはないスケールの大きさや二転三転する展開がどれも面白いですよね

私は行間にたくさんの想いが詰まった日本文学も大好きです
これはおそらく どちらが良い悪いというよりも好みの違いなんでしょうと 私も思います

村上春樹のこの「国境の南、太陽の東」はとても賛否の分かれる作品のようです
不倫を推奨してるのかとか 男性のズルさが際立って不快とか そういう女性読者の感想も多く目にします
でも 人間って誰しも弱さを抱えてるし 誰でもふとした拍子に堕ちる可能性はあるし
私は そういう脆さだとか儚さだとか そういうものもひっくるめてとても愛おしいと思うのです
弱さの上にあぐらをかくつもりはないのですが 自分の弱さも他人の弱さも赦してあげていいのでは そう思えた作品でした

村上さんは 短編の「沈黙」も大好きです
「レキシントンの幽霊」という短編集に入っていてさっと読める長さですので よかったらぜひ…
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