仏果を得ず (双葉文庫) | |
三浦しをん | |
双葉社 |
文楽(人形浄瑠璃)を一度観て虜になり その世界に飛び込み
太夫(文楽で義太夫を語る人)としての修業を積む主人公・健
義太夫に熱い情熱をかける健が 師匠や相方の三味線ひきや友人とのやりとりの中で さらに恋をすることで 人間を描く文楽の真髄をつかみ 人としても太夫としても成長していく青春小説
青春とはいっても主人公の年齢はおそらく30代 それでも青春は青春 歳には関係ない!(笑)
恋は唐突に落ちるもの
相手が芸でも人でも同じ
夢中になるのに 理由なんかない
気がついたら好きになってる
心捉えられた瞬間は覚えてても どうしてなのかは本人にすらわからなかったりするもんだ
さて その恋のお相手の真智さんが あっけらかんとしてて実にいい
文楽に熱中するあまり 「ちっともそばにいてくれへん」と今まで付き合っていた彼女から振られ続けていた健
決死の覚悟で 自分にとっては文楽が一番だから「二番目でもいいか?」と問う健に
あっさりと「ええよ」と答える真智 さらにその後続ける言葉もホント痛快で
真智のおおらかさに心から拍手したくなる
「私と○○とどっちが大事なのよっ!」なんてことは 男の人には言ってはいけないのだろう
それから 印象に残ったのが健の友人の言葉
『恋愛でダメにならない秘訣を知っとるか?相手に何かしたろと思わんことや』
『幸せにしたろとか、助けてあげんととか、そんなんは傲慢や。結局お互いにもたれかかってぐずぐずになるで。地球上に存在してくれとったら御の字、くらいに思うておくことや。』
わかる それはそうだろうと頭では思う
でもちょっと寂しいなとも思うのだ
せっかく縁あって好きになった相手なら 何か役に立ちたいし関わってほしいとも思うのだけど
そんなのは自分のエゴなのかもしれない
本当は ただそこに居てくれるだけで充分と そう思わなきゃいけないのかもしれないなぁ
読む前は 文楽?じょうるりってどんなの?近松門左衛門?
むずかしそう…と思ったけど そこはさすがしをんさん
人の脆さや情けなさに向けられる温かい目線が感じられる文楽という伝統芸能
文楽作品そのものにも興味が湧いてくるほど わかりやすくその魅力を伝えている
「油地獄」という演目の解釈をめぐっての太夫達の会話
『恋愛で男が要求される、一番大切なことは?』
『優しさですかね?』
『馬鹿か、きみは。色気だよ。』
文楽ではありませんが、自分のほうはデビルスティックというのをやっています。ジャグリングの一種ですが棒(スティック)に恰も悪魔(デビル)が乗り移ったような動きをすることから、この名前がつけられたということです。私自身、テニスは初級から全く上に進級できませんでしたが(涙) お手玉のほうはテニスボール4つでも出来るようになったんですよ。やっぱり僕はフリースタイルがいいです(笑)
訪問ありがとうございます、嬉しいです(^^)
デビルスティック?!
はじめて聞きましたが、ジャグリングの一種…楽しそうですね。その練習過程で、テニスボール4つのお手玉ができるようになったんでしょうか?
すごいっ!!私は3つでもムリです(笑)
テニスも未だ進級できず、少しでも今の自分より上達したいと、あがいたりもがいたりの毎日です。
なかなか他の人たちのようにすんなり上手くはなれない自分が歯がゆいですが、それも受け止めるしかないですもんね…まだまだがんばり継続中です。
オクさんもがんばってくださいね(^^)/~