Not doing,but being ~在宅緩和ケアの普及を目指して~

より良い在宅訪問診療、在宅緩和ケアを目指す医師のブログ

持続皮下注①

2010-05-14 17:15:45 | 在宅での薬剤の使用について
モルヒネ等の持続皮下注を行なう方法は、
①テルモのシリンジポンプを使用
②ディスポーザブルポンプを使用
③レガシーポンプを使用

の選択肢があります。緩和ケア病棟では①が使用されると思います。
使用頻度が高いので、性能の良いポンプを使うのは当然です。

一方、在宅ではシリンジポンプを持っているクリニックは少ないのが
現状です。購入するのは30万円くらいかかりますので無理もありません。
レンタルも出来るのですが、既にHPN(在宅高カロリー輸液)でポンプ
を使用した場合、ポンプふたつのレンタルは管理料のみでは大きな赤字
になります(ポンプのレンタル業者から家族が直接レンタルすることは
出来ません)。また、シリンジポンプのアラームが頻回に鳴るので、
対応が面倒との理由でレンタルをしている会社そのものが少ないようです。

従って、在宅ではしばしば②の使い捨てポンプが使われることになります。
これは現在、

1.テルモのリニアフューザー
2.ニプロのシュアフューザー
3.バクスターのインフューザー

があって、一長一短です。今後ひとつずつ紹介させて頂こうと思います。
薬局などにお聞きすると、バクスターのタイプが一番使われているとの
ことでした。

ちなみに、③レガシーポンプは私は使ったことがありません。
シリンジポンプと比べてもかなり高額で、正直値段に見合うメリット
は分かりません。薬剤がたくさん入るので何日も交換なく使えるのは
強みかもしれませんが…。

(続く)

2 コメント

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Unknown (ぴすた)
2010-05-15 11:44:36
 シリンジポンプなどの持続皮下注機材は正直ほとんど使ったことがなく大変ためになります。私見でも結構ですのでたくさんのコメントをよろしくお願いします。
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Unknown (こたろう)
2010-05-16 07:45:01
コメント有難うございます。これから少し
使い捨てポンプのご案内をしようと思いますが
いずれシリンジポンプの使い方も書かせて
頂こうと思います。
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