シマセンニュウの観察をしているとき、カッコウがやってきて目の前で止まり
ました。ハマナスの灌木の枯れ枝の上でじっと静止し、頭を左右上下に動かし
ています。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ カッコウのメスとオスの托卵協力 ★
カッコウの狙いはシマセンニュウへの托卵です。野付半島でカッコウが托卵する
小鳥はシマセンニュウとコヨシキリです。これは確認した鳥だけです。
他に可能性としては、ノゴマ、ノビタキ、アオジでしょうか。探しているのです
が12年間で見つけていません。
カッコウが姿を見せるのは5月下旬、カッコウ、カッコウとしきりに鳴きます。
1週間ほどです。そのあとは活発に鳴かないようです。理由はすぐに托卵を始め
るから、のようです。
ちょうど同じくして、コヨシキリとシマセンニュウが渡ってきます。なわばり
形成、カップリング、巣作り、産卵とあわただしく繁殖行動を始めます。
カッコウはこの2種に合わせてやって来るようです。この2種は低灌木の中に巣
を作ります。(野付半島の草原では)
そのせいか、低い場所に止まり、巣を探すのです。カッコウはメスとオスが一緒
に飛んできます。巣を探すためにメスが草むらに止まり、オスは少し離れた場所
の周囲から見つかりやすい場所に止まります。
するとその周辺で縄張りを持つ小鳥がオスを目がけ、威嚇する声を出し攻撃に
しに来ます。
これがカッコウのたちの戦略です。オスに気を引きつけておき、巣からメスが
出ていくのをメスが待つのです。
産卵は素早く行われるそうです。私は観たことがありません。
ただ、托卵できる確率は高くないそうです。観ていると、可能性が少ないと見る
やオスがやってきて、次の場所へ行くことを誘うような行動をとります。
はっきりとしていません。メスが移動の合図を送っているのかもしれません。
オスが飛んできてメスが飛び立って行くシーンをよく見ます。このような行動の
研究はされていないようなので、分かるといいなと思います。