おばあちゃんのコクラ日記

ピアノとぬかみそ 台所からの風景

祖母との思い出

2022-07-25 17:18:00 | 日記
父方の祖母は家事に関わる人ではなかった。

いつも火鉢の前に座っているおばあちゃんだった。

我が家4姉妹はみんな幼稚園には行かないで

数え年6歳の6月から ピアノのお稽古を始めている。

当時のピアノ入門書は バイエル「園田高弘監修」

子供用は音符の一つ一つが大きくて 紙も立派 製本も立派

横長の分厚い重い重い楽譜だった。

レッスンバッグというものはなく 風呂敷に包んでもらって

持っていくので 風呂敷が解けてぐしゃぐしゃに。

姉たち二人は 綺麗な曲 元気な曲を上手に弾いていた。

先生のお宅は 小学校の前を通って学校の塀に沿って歩いて

小学校の裏の住宅だった。

そのピアノのお稽古に初めのうちは祖母が付き添ってくれたのです。

一人で来ましたと先生に言ってね。と終わるまで外で待っていたのです。

お稽古が終わると 先生が玄関から門まで一人で来て偉かったねーと

見送って下さるのでした。

姿を隠して待っている祖母のことをご存じだったと思いますよ。

何もしないおばあちゃんが ピアノのお稽古には

協力して下さっていたのでした。有難いことでした。

小学校に入る前に ラジオ放送でバイエル100番、104番を弾く

機会を頂いた。当時は録音はない時代。生放送。

合図をしてから弾くように何度も言われたのに

合図の前に 弾き出した女の子でした。