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新・非公正ブログ



「あさかぜ」は、出発時刻の10分ほど前になってやっと10番ホームに滑り込んできた。

あさかぜが廃止になるニュースは既に多くの人が知っている模様で、私以外にもデジカメを手にしてうろうろしている人がたくさんいる。「連結作業の妨げになるのでフラッシュ撮影はご遠慮ください。」という放送が流れる。それでもフラッシュを止めないアホがいるらしく、放送が3度ほど、少しづつ語調を強めながら繰り返された。

車内放送によれば、本日は満席。しかし私がのりこんだ2号車は東京駅では半分も埋まっていなかった。10メートルほど離れたコンパートメントではお父さんが小学生か中学生らしい息子二人とともに弁当を広げていた。親子ともどもかなりの「鉄ちゃん」であるらしく、つぎは北海道行きの北斗星の豪華A寝台個室に乗ってみたいとかいった話題で盛り上がっている。

弁当といえば、今や東京から西日本方面行きの寝台特急からは食堂車が全廃されている。少なくとも「あさかぜ」では、車内販売も行われていない(他の寝台特急は未確認)。したがって、食料やお菓子やお酒は事前に調達しておく必要がある。東京駅では在来線エリアから新幹線改札に向かう付近に駅弁やさんがあるが、ここは高いので、駅ホーム内か駅の外の「コンビニ」を使ったほうがいいと思う。ほとんど内容に差がない弁当が半額ちかい値段で買える。

「あさかぜ」にはラウンジカーなるものが連結されている。昔の新幹線のビュッフェのように窓際にスタンドがしつらえていて一人用の椅子が7-8個ならんでいるほか、5人ぐらいで利用できるソファー+テーブルがセットになったコンパートメントもある。横浜を過ぎてから覗いてみたところ、すでにこのコンパートメントはグループ旅行中の集団に確保されていて大変な盛り上がりようだった。こういう楽しみ方は寝台特急か船以外の乗り物では難しいところであろう。



B寝台車(2号車)の情景。東京駅出発から2時間ほど経過したところ。1号車を除き、廊下は進行方向左側(すなわち海側)にある。窓の下には折りたたみ式の小さな座席がついているので、写真のおじさんのように腰掛けて外を見ながらボーっとしている人も多い。


初出:2005年1月8日 チャンネル北国TV
↑B
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横浜、熱海と過ぎ、始発の東京では目立った空席もどんどん埋まってきた。熱海を越えたあたりで、だいぶん腹が減ってきて、もう乗客の移動も一段落してきたことだろうしと思い、弁当を食べることにした。ラウンジは残念なことにいっぱいだったので、廊下の折りたたみ椅子を下ろしてそこで食べることにする。

しかし、やっぱり弁当というのは、何か寂しいものがある。昼食ならいいのだ。しかし、夜暗いところで冷めたご飯を一人でボソボソぱくつく図はどうにも気分が盛り上がらないように感じるのは私だけか。晩ご飯は明るいところで暖かいものを食べたい。北斗星のような豪華なものをとは言わないが、やはり夜行列車には食堂車をつけて欲しいと思う。

需要がないことはないと思う。ただ、深夜・早朝も同じ列車にずっと連結したままというのは非効率的だろう。さいわい列車というのは運行の途中で車両の組み換えが出来る。あさかぜのように比較的早い時間帯に出発する列車の場合は、始発では食堂車をくっつけておき、熱海あたりで切り離してしまうというのはどうだろう? 切り離した食堂車は、対向する上り列車の適当なのに連結しなおして東京に戻してくれば良いのではないか。その間中、食堂車はレストランないしは居酒屋として通して営業するわけだ。行きは長距離客が飯を食い、帰りは仕事帰りのビジネスマンがちょっといっぱい引っ掛けていく。無駄なく営業できると思うのだが……。

などととりとめない想像を巡らしながら食事を終え、寝台に戻った。寝台は他人の動きを気にせずに済む上段である。しかしまだ寝るには早い時間帯であった。折りたたんだままの毛布の上に寄りかかった姿勢で、MP3プレーヤにコピーしておいたベートーベンの合唱つきを聞いてひとりで年末気分を盛り上げる。やはりこの曲は名曲だ。それに「ああやっぱり今年という年も終わっていくのだな」という気持ちになる。

そうこうするうち、広島まで車内放送を中止する旨のアナウンスが流れ、照明が少し暗くされた。夜11時ごろ。私もベッドメークをして本格的に寝る態勢に入ることにする。浴衣に着替え、毛布をかぶるが、まだまだ眠れない。第9を繰り返し聞きながら、正月2日に物凄く久しぶりに再会することになるはずの高校の同窓生たちのことなど考えたりする。浜松駅を過ぎたあたりまでは覚えているが、そのうちいつのまにか眠りに入っていた。



「あさかぜ」B寝台。





初出: 2005年1月9日(日)チャンネル北国


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2005年の正月は久しぶりに帰省した。今回の帰省には二つの明確な目的があった。

その二つの目的とは。
  • 近く廃止されてしまう寝台特急「あさかぜ」にのってみること。
  • 20年ぶりに開催される高校の同窓会に参加すること。




さらに時刻表を調べると、帰路に臨時の電車特急「サンライズゆめ」が利用できそうなことが分かった。これは体験してみなければなるまい。というようなことで、12月初旬、寝台特急券2枚を手堅くゲットして帰省に備えたのであった。


この帰省旅行の顛末については、一度に書いてしまうのはもったいないので、小出しにゆっくり書くつもりである。



12月30日18:40ごろ。東京駅ホームにて「あさかぜ」の入線を待つ。




列車は発車時間すれすれになって入ってきた。







http://ch.kitaguni.tv/u/1181/%ce%b9%b9%d4/0000170033.html
のコピーです。


↑B
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