核不拡散条約(NPT)再検討会議は22日、一か月にわたる議論の成果をまとめる最終文書を採択できずに閉幕した。
中東を「非核地帯」とする構想をめぐる加盟国の対立が解消せず、全会一致での文書採択に失敗した。
会議の決裂は、停滞気味の核軍縮に悪影響。約190の加盟国の全会一致が必要ではむりからぬ話。
なぜ、三分の2以上とかの賛成で可決できないのか。とも思う。利害関係が異なる多くの加盟国。そこで全会一致を求める会合なで理想論に過ぎない。憲法改正の3分の2でもハードルが高いのに、全員が賛成することを求める会議がまだあること自体驚きだった。ひと月も大勢の国の大勢の委員が集まって議論して、何も決まらず、決裂した。この徒労感は重大だ。
どこかの地域団体でも似たような決裂があった。全会一致を求めた訳ではないが、そもそもの、会則が決まっていなかった。
会長を含めた役員体制も決まっていなかった。執行部案に対して賛否を問う体制になかった。
シナリオが崩れると何も決めることができない。典型例だ。ハードルを下げること。それは旧態然とした役員が残ること。
この国の古い体質そのものの縮図を見た思いがした。
この国は変化を望まない層が力を持っている。