食いしん坊ケアマネ の おたすけ長屋!

困ったら、悲しかったら、ツラかったら、
「長屋付き合い」を始めようよ!
現代版人情長屋に寄っといで!

親子の真情

2010-04-01 | 入居者、家族
我がホームの最年長、今年102歳になるお客様に、ここのところお元気がありません。

いつも大きな声で話し、お食事もたくさん召上っていたのに、この十日くらいは、喋ることもほとんどなく、お食事の量もぐっと減っていたのです。

今日のお昼は私が介助をしたのですが、ほとんど声も出されず、食事を少しずつ口に含み飲み込んでは、大きく息を吐かれます。

もう、再びお元気になることはないのだろうか…。

午後、娘さんが二人、面会に来られました。

まず、今のご様子をお話してからの面会でしたので、娘さんたちも不安になられたようでした。

入室したときはすっかり寝入っておられました。

おりを見て、娘さんの一人がお声を掛けました。

すると、最近はすっかり開きづらくなった瞼の奥から、しっかりと「我が子」を認められたのです。

はっきりと、二人の娘さんの名前を呼ばれました。

それから、背筋をピンと伸ばしてベッドに座り、本当に久しぶりの笑顔を見せました。

それは、この十日間、全く見せた事のない姿でした。

全く、親子の情とは、恐ろしい力を与えてくれるのです。

そのことを、はっきりと知った瞬間でした。



にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人間・いのちへ
にほんブログ村







コメントを投稿