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やったゼ、マツイ!

2009-11-05 | その他
いやあ、マツイヒデキがやりましたねえ!


なんと、ワールドシリーズのMVP!
それもニューヨーク・ヤンキースの五番打者として!

これは、スゴイことだと思います。
もっと言えば、モノスゴイことだと思います。


私はこのニュースを知って、今日は七時で仕事を切り上げ、家に帰って何度もマツイのツーランホームランを見ました。
高い大きな弧を描いた、美しい決勝打でありました。

最近の若い日本国民には、女性だけでなく男性にも野球音痴が増えているようです。それによってこの偉業に対する適切な評価がされないと思うと、悔しいし、どことなく寂しい。

稀少性から言えば、仮にハルキ・ムラカミがノーベル文学賞を取ったとしても、ワールドシリーズのMVPの方が上かも知れませんよ。

野球はサッカーに比べれば世界的にはマイナー競技だ…とか、アメリカで一番人気のあるのは野球(MLB)ではなくアメフト(NFL)だ…とかしゃらくさいことを言う輩がいますが、いずれヘソマガリ・目立ちたがり屋の自慰的ヨタ話です。


日本の戦後は、プロ野球と共にありました。

川上、大下の神代の時代から、王、長島の高度成長期、江夏、田淵、福本、山本浩二の人材豊富な団塊世代を経て、江川、掛布らが活躍した1980年代まで、プロ野球選手は最高のヒーローであり、プロ野球中継こそ最強のキラーコンテンツでした。

その「栄光のプロ野球選手」の背景には、しかし、越えようにも超えられぬ「大リーグ」の存在がありました。
実際、私もこう想っていたものです。
「大リーグに比べれば、日本のプロ野球なんてお嬢さん芸さ…」

『巨人の星』で、星飛雄馬は厳父・星一徹によって「大リーグボール養成ギプス」を全身に装着されます。それによって星飛雄馬は大リーグボール1号を習得するのです。
それにしてもこの頃の「大リーグ」へのプロ野球ファンの想いといったら、全く別次元の世界、夢の世界でした。

星飛雄馬の大リーグボールを初めて打ち下したのが、「見えないスイング」のオズマです。
オズマは「現役大リーガーの強打者」という設定でした。
でも、彼はセントルイス・カージナルスの選手ですよ。確かに1970年代のカージナルスは強力だったけれど、ヤンキースから比べればしょせん田舎の強豪、いっときのあだ花です。

ヤンキースはアメリカ資本帝国主義の象徴なのです。NFLやNBA(バスケット)がいくら人気があったとしても、ヤンキースのような圧倒的な存在感のあるチームはありません。


メジャーリーグの発祥は1876年までさかのぼります。アメリカ野球は南北戦争と共に普及していったそうです。現在の2リーグ制になったのは1903年で、百年以上の歴史があるのです。

対してアメフトやバスケットのプロリーグができたのは戦後ですから、NFLやNBAは、産まれたときから成熟したマーケティング理論によって運営されてきました。その分スマートなのですが、各人種各民族各世代の「情念」を背負うにはスマートすぎるのです。

プロスポーツ大国のアメリカに於いて、メジャーリーグこそ本当のナショナル・パスタイム(国民的娯楽)と言われるのは、八百長や人種差別などさまざまな「負の歴史」を背負っているためだと思います。
「ダークサイド」があってこそ、人々は自分の情念を仮託できるし、栄光が「よりまぶしく」なるのですから。


ニューヨーク・ヤンキースの栄光は、ベーブルースがボストン・レッドソックスから移籍した1920年代初頭から始まりました。
今日、ヤンキースは27度目のワールドシリーズを果たしました。この数字は2位球団の3倍近く、圧倒的な君臨ぶりです。

そのヤンキースの最新のMVPが、日本のプロ野球で育った純国産選手、我がマツイヒデキだというのです。

ナンとあっぱれな痛快事ではありませんか!





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