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デキル男デキナイ男

2009-10-21 | その他
最近はいわゆる「ビジネス記事」を目にする機会が増えました。ウェブ上でですが。


もともと『東洋経済』とか『週刊ダイヤモンド』といった雑誌は、私にとって最も縁遠いものでした。
中学頃からずっと映画や小説の世界に惹かれ、読む本や雑誌も自然とそういうものばかりになっていたからです。

そういう世界では価値が「逆さま」になっているというか、ダメな人間、悪い組織、滅びる人々…というのを積極的に取り上げ、その中に人間の真実を見つけ、ドラマを構築しようとする。

最近、話題になっているものも皆そうですよね。
『1Q84』しかり『不毛地帯』しかり『ヴィヨンの妻』だってそうでしょう。


若いウチからズーッとそういうのにばかり触れ、いわんやそういうのを生み出す世界を目指したりすると、「強い肉体、明晰な頭脳、タフな決断力と交渉力」というようなビジネスエリートなどとはどんどん縁遠くなってきて、そういう人との付き合いもなく、というよりむしろ避けるようになるのですね。

するとビジネス書の世界とかが、なんか「おっかなく」なってくるんです。
実際に世の中を仕切っているのはそういう人間だ…とは内心で感ずいているんだけど、そちらを見ないように見ないようにしている。


三十代半ばから障害者施設職員になり、周囲にも「障害は個性だ」式の人たちが増えましたので、よけい普通の意味での「デキル人間観」は間違っている…という考えの中で生きるようになりました。

でも、これはちょっとおかしいゾ、偏ってるゾ…ともずっと思っていたわけです。

だって障害者施設だろうが映画の現場だろうが、やはり「デキル人材」を求めているわけです。そうじゃなくちゃどんな事業だってウマクいかないですからね。

そしてどんな分野であろうと、デキル人とは「強い肉体」や「明晰な頭脳」を持っているものです。その使い道がちょっとずつ違うだけで。


しかし同時に、ブログを始めてあっちこっちネット検索をし、いわゆるビジネス記事を読む機会も増えると、
「なんだ、大したこと言ってないじゃん」
と思えるようにもなりました。

確かにビジネス界で活躍している人は、勉強が出来て肉体にも秀で、行動力が大した物なのは間違いありません。
でもおうおうにして、「身もフタもないなア」と思うくらい単純な「勝利至上主義」を説いているのには、ちょっとなア…と思う。


今日、あるビジネスウェブサイトで、『女はなぜデキル男を求めるのか』という記事を読んでしまいました。
そこには「イケメンのスポーツマン」に女性が惹かれる生物学的理由、強い肉体と収入の比例の構造、職種と知的能力と「精子の優秀さ」の因果…といったことが、欧米の学者の研究結果をもとに「コレデモカコレデモカ…」と書かれていました。
脳内物質とか遺伝子がどうたら…といった「科学的な」言葉をまぶしながら。

思わず「そんなこと言われなくても分かってますよーっだ!」と言いたくなりましたね。

いい男がモテル。優秀さは遺伝する。頭の良い奴は収入が多い。

そんなことは誰だって実感してますよ。それをワザワザ外国の資料を取り寄せてまで書くこともないじゃん…と思ったのでした。
せっかく文章を発表する場があるんなら、もうちょっと「芸」がほしいよナ…とも、ね。

こんなのは、やっぱ「デキナイ男」のヒガミでしょうかねえ。


昨日は女、今日は男ときて、連日本当にお粗末様でした。





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