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新型インフルエンザの恐怖

2009-08-19 | 世間のうごき
今日、ホームに往診に来てくていれるお医者さんから、新型インフルエンザに関するお話を聴いて、改めて強い不安を覚えました。

新聞などでも感染拡大が報じられていますが、感染力や致死率が従来のインフルエンザより高く、ワクチンの製造も遅れている…とお医者さんは言ってました。



老人ホームではもともと秋になると、インフルエンザとノロウイルスの感染には、とても神経を尖らせます。
それが、今年の警戒体制の度合いは今までの比ではないな…と、今から強い不安を感じています。

この春に「豚インフルエンザ」と呼ばれていた頃は、主に若い人が罹りお年寄りには感染しないらしい…という見方が強かったので、老人ホーム職員としては何となく安心していました。
でも、現状はほとんど年齢に関係なく広がっているようです。



また今日、舛添厚労相が大流行に備えた徹底注意を会見で呼びかけました。
でも、話題としては春に一度「大流行」してしまったせいか、一般の関心は今ひとつのようです。
そういう私自身、真夏にインフルエンザ対策…と言われても、やはり今いちピンとこないのですが…。



新型インフルエンザに限らず「新しい感染症」と聞くと、私たちは強い恐怖を覚えます。
治療薬や治療法が確立していなければコワイのは当たり前なのですが、どうもそれだけではないようです。

冷暖房完備の部屋で暮らし、便利すぎる交通機関で世界中を移動しながら、どこか信用し切れない食品を毎日食べている。
こういう日常を送りながら、「自然に反してるなあ」という後ろめたさを抱いている人は多いのではないでしょうか。

「かつてない流行り病が発生した」と聞くと、そういう自堕落な生活に対するシッペ返しを大自然から受けたのだ…という古代人じみた「畏れ」が甦ります。
そして「こんな私たちはいつ神仏から罰せられるかも知れない」という集合的無意識が、「新感染症」をキッカケに一気に爆発するのだ…と私は感じています。

実際、この春日本で初めて感染者が出たときの当人や関係者に対するマスメディアの扱いは、まるで「天罰を受けた者」へのそれでした。排斥と見下しの心に満ち溢れていました。



しかし大流行が起これば、もうそんなイジメ的な「余裕」もなく、日本中がオオワラワになるのでしょう。
インフルエンザも怖いけれど。ある意味でそれ以上に怖いのは集団的パニックです。

感染による死亡者が増えれば、日本各地で犯人探しの糾弾が「大流行」するのではなかろうか…。

そんなパンデミックだけは避けたいものですね。





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