食いしん坊ケアマネ の おたすけ長屋!

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ふしだらな実感

2010-03-01 | 入居者、家族
今日は、とてもめまぐるしい一日でした。

新しい方が入居され、また、ある方は救急搬送で入院され…というぐあいに。

さて、この四年間で、痛感していることが、ふたつあります。

まず、高齢であればあるほど、新しい環境に移り住むのがストレスになる…ということです。

こんなことを老人ホームのケアマネジャーが言うのは、ホントはマズイとは思います。

でも、それが私の、偽らざる実感です。

そして、もうひとつ。

保護的な環境が、「生きるエネルギー」を失くしてしまうのではなかろうか…。

老老介護で疲れ果てた方。

あるいは一人暮らしで満足に食事の準備も排泄の処理も出来なかった方。

そういった方は、確かにホームに入ると身ギレイになり、食事やお風呂も規則正しく提供される分、ふくよかになったりします。

部屋もいつも掃除が行き届き、清潔で明るい。

いかにも「穏やかで幸せな生活」という印象があります。

しかし、少しずつ、何かが抜け落ちていく…という感じがあるのです。

ひとくちで言うと、それは「生命力」ではないか…と思っています。

何もかもチェックされ、安全を担保された生活というのは、反面、生きる力を萎えさせる恐ろしさを孕んでいる気がしてならないのです。

もちろん、そうならないホームを作っていかなければならない立場なのですが…。

そっちょくに言って、私の両親には、ギリギリまで自宅で生活をして、最期の数日間を病院で迎える…という「晩年」を望んでいます。

これも、施設ケアマネとしては不貞な考えかもしれませんが、それが、本当です。

私自身は、(仮に老後があるとしたら)、友人たちと身近に暮らして、長患いも延命もせず、スッ…と、消えるように逝きたい。

そんな、ふしだらな実感を、抱いているのです。




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