第296話. 残念な音楽(73)&(74)&(75) Squeeze『Satisfied』&『last time forever』&THE ALARM『68GUNS』

2019-08-14 19:49:56 | 気になった音楽
湖畔人です。

さて、以前から一度やってみたかった良いメロディーなのに歌詞が残念でヒットしなかった曲の特集をしてみたいと思います。こんなにメロディーが良い曲達なのに、このまま歴史の彼方に埋もれてしまっては余りにも勿体ないので、誰か若き才能があるミュージシャン達にこれらの曲に新しい歌詞を付けて頂いて、これらの曲に新しい命を吹き込んでは貰えないだろうか?と言う期待を込めてやっている企画なのです。

最初の二曲は、嘗てこのブログでご紹介をしたDifford とTilbrookが率いるSqueezeの二曲です。彼らもコステロと近い存在ですが、彼らの作曲の才能はこれまでご紹介して来た曲達からもお判りの通り、ものスゴイ才能の持ち主なのですが、なにせこれらの曲の歌詞のセレクト、テーマの設定がちょっとオカシイのです。そのせいで売れなかったのではないかと思っています。それが故にあれだけ才能があるのに超メジャーに成る事も無くここまで来てしまったのではないかと思っています。そう言った意味でとっても残念な存在なのです。 

一曲目は、スケール感の大きな曲『Satisfied』です。ボワンボワンとしたベースの音がとっても好きでして、大変気に入っているのですが、何せ、歌詞の内容が男女のそれを歌ったものなので、そんな曲一体何処の親が子供達に喜んで聴かせたいと思うのか!?と言う話です。ビートルズがそんな曲作るか?と言う話です。そこがメジャーな人達との差なのだよ、気付け!と彼らに認識して頂きたいのですが、時すでに遅し、もう彼らもお爺さんです。後出来る事は歌詞を変えてせめて曲だけでも後世に残って頂きたいと願っている所なのです。

二曲目も、ボワーンとしたベース音と才気溢れるピアノが特徴的な『last time forever』と言う曲です。曲はカッコイイのですが、やはり歌詞がダメです。殺人を犯してしまった主人公の心境を歌った歌でして、もうその設定がアウトですよね。繰り返しますが、そんな曲、何処の親が子供達に喜んで聴かせたいと思うのか?!と言う話です。ビートルズがそんなアホみたいな曲を作るか?と言う事です。本当に才能の無駄遣いとはこの事です。せめて新しい歌詞を付けて曲だけでも後世に残って頂きたい所なのですが、新しい歌詞を付けるミュージシャン、絶賛大募集中です。

さて、三曲目は、ウェールズ出身のパンクバンドTHE ALARMの『68 GUNS』のご紹介です。パンクバンドと言ってもパンクブームが大分過ぎた後に出て来たバンドですが、でも自分等がパンクに期待をした何か世直しをする正義の味方的な側面を、旨い事音で表現出来る方々であって、社会悪に立ち向かう姿勢、行進するイメージ、困難の克服、その後にやって来る勝利と栄光を連想させるような音を作れるバンド、それがTHE ALARMでして、特にこの『68 GUNS』と言う曲にはそれら彼らの持つ特徴が色濃く出ていたのです。イントロのファンファーレも、コーラスもとても勇ましくて正義が勝利する感じがとても良いのです。ただ、歌詞が良く判らない。そもそもこの曲の発想の元がスコットランドのストリートギャング(次郎長みたいな?)を描いた本を、ボーカルのマイクピータースが読んでヒントを得たと言っているので、そもそもそこに正義かあったのかどうかも怪しい、が、何か警察など、社会的権力に追われている立場にありながら、でもそれら権力による圧力には決して屈しないぞ、的な反骨精神だけは伝わってくる感じの歌詞なのですが、メロディーとアレンジの良さに比べるとやはり歌詞が今一つなのです。とても勿体ない曲達なのです。

だから、グレンの先の二曲もピーターの曲にも、もっと何か神の正義を実現する為に正義の戦いをして勝利した的な、もしくはマーティンルーサーかマンデラみたく、正義の実現の為に戦い困難を克服した的なイメージの歌詞を付け直して頂いて、これら隠れた名曲達に再度命を吹き込んで頂き、再生させ、再度世に問うてみたいと思うのです。でないと宝の持ち腐れです。それは勿体な過ぎです。人類にとっての大損失です。ですから、これら名曲達は良い歌詞を得て生まれ変わらねばならないと思うのです。ですから何方かこれらの曲達に良い歌詞を付けては貰えないでしょうか? 良い歌詞さえご用意頂けたなら、後は此方の方でグレンとピーターに曲の使用許可を得る交渉を致しますのでね。それ位は喜んでお手伝い致します。別に音楽業界の人間でも何でも無いですが、そんなのは御安いご用、楽勝なのです。それが出来たならその後は是非、推し政党のテーマソングとしてCMとか回想ビデオ等に使って貰いたい所なのですがね・・・・・。
どなたか良い歌詞のご提供御検討頂けないでしょうかね?ご検討の程、何卒、宜しくお願い致します。 

さて、先のSQUEEZEのGlenn Tilbrookと、このTHE ALARMのマイクピータースは実は一緒に日本に来て何故か富士山に登ってご来光を拝んでいるのです。何か変な人達ですね。何故かと思いきや、聞けば、マイクピータースは二度ほど過去、癌を克服していて今は『Love Hope Strength』と言う癌と闘病する方々を支援するチャリティー団体をやっているようでして、その活動の一環として、どうも富士山に来ていたみたいなのです。エライですね。日本とも縁があるお二人です。是非彼らの名曲に良い歌詞を付けてくださる方、絶賛大 募集中です。ご検討の程、何卒宜しくお願い致します。

本当を言えば、Johnの『Imagine』が一番歌詞を変えて欲しい曲No.1なんですけどね。Johnの魂の出自はどうも大分偉い方のようなのですが、とは言えあの歌詞ではちょっとね・・・。唯物論的ユートピア論の薦め、みたいにどうしても聞こえて来てしまっていて、ある意味、やなせたかしさんの『手のひらを太陽に』とほぼ同じ事を言っているように聞こえて来てしまっています。要は、"あの世とか神とか宗教とかは一旦脇に置いておいて、我々は今に生きているという事実がそこにはあって、そして平和に生きて行きたいと皆願っている事実もそこにはあって、それらの事実がそこにある訳ですから、ここは皆で手を取り合って平和に仲良くは生きては行けませんか?"と、そんな感じの問いなんだと思うのです。勿論分断を助長する思想より全然良いと思うし、現代に生きる殆どの人達がこの考えに近い感覚をお持ちなのではないかと思うのです。宗教なんて問題しか起こさないし、厄介なもの位にしか見ていないのではないでしょうか?同じ生き物同士、殺し合いなんて止めて、共に仲良く生きて行きましょうよ、と言うのが殆どの現代人の願いなのではないかと思うのです。ですから、imagineが発するメッセージは現代に生きる殆どの一般人の感覚にとても近いメッセージなのであり、現代人にとてもアピールするメッセージ、現代人を深く納得させるメッセージなのではないかと思うのです。それはそれで悪くはないと思うのですが、でも一方では、我々人類は一人残らず神の子達と言う事実もあって、そもそも霊的な存在でもあり、であるが故に神に期待されている生き方をすべき存在でもあり、神の子達同士、共に大切にし合い、共に尊敬し合う生き方が望まれており、何度も様々な人種や国や性別に生まれ変わって来ては、色んな物の見方を学び、多様性を認め合う器の広さを持つ事が期待されている存在でもあり、様々な矛盾を抱えつつも神の子達としていかにその矛盾に折り合いを付けて神の方向を向いて生き行くのか、それらケーススタディを学んでいる過程にいる存在なのであり、様々な経験の中、霊性の獲得(愛の心を深める事、正義を実現する勇気の力を得る事、念いの力の強める事、等)を期待されている存在でもあるので、やはり唯物論的ユートピア論ではちょっと片手落ちな感じが否めないのです。そこに神の子としてのあるべき生き方、霊性の獲得と言う視点が無いと、やはり物としての人間によるユートピア論ではちょっと問題だと思うのです。この唯物論的ユートピア論に暴力肯定の思想が加わると殆ど共産主義になってしまいますしね。トクヴィルさんが嘗て懸念した通り、民主主義は完璧ではないですし、彼に言わせると民主主義は"多数決の専制政治"と何ら変わらないものですし、その衆愚の世界で世論を形成するのはマスコミの力であって、そのマスコミがクズの場合は、世の中が腐敗と堕落と混乱にまみれてしまうので、民主主義を正しく機能させる為には、その背景として、その背骨として神への信仰をベースにした強い道徳感の確立が社会に必須であり、それが無いと唯物論的民主主義では堕落と混乱しか招かない、と彼は警告していたのではないかと思われるのです。言い換えれば、神の子としての自覚がある人間達がやる民主主義なら許容だけど、そうでない場合は、人は唯物論的になりがちだし、易きに流れ快楽指向になりがちだし、堕落するだけですよ、そんなんでは、そもそもの神の子達としての人類の存在意義から大分外れてしまうんではないんですか?そんなんで良いんですか?と言う話になるかと思うのです。だから、Johnの『Imagine』はやはり言葉足らずかと思います。ですから、ショーンあたりに『Imagine2』なんて書いて貰って、もっと宗教性を肯定する方向でのアンサーソングをやって貰えると助かるのですが、どうでしょうかね?ダメでしょうか?是非ご検討いただきたいですね・・・。

さて、話は戻りますが、それにしても若い頃はハンサムだったGlenn Tilbrookは今は徳光さんの様なオジサンに成ってしまいましたね。バスに乗って居眠りしそうな感じの風貌になってしまいました。一方、マイクピータースは余り変わっていませんね。多少特徴がある位の顔立ちの方が長持ちする感じなのでしょうかね・・・・。まぁ余計なお世話ですがね・・・。 

では、今後はもっと夏らしい曲達を沢山紹介して行きたいと思います。

では、また後日。

湖畔人

第295話. 気になった音楽(71)&(72) Elvis Costello『Good year for roses』&『I Wanna Be Loved』

2019-08-14 17:26:16 | 気になった音楽
湖畔人です。

さて、コステロ特集の最後です。今回も二曲ご紹介いたします。両方ともカバーです。
一つ目は、『Almost blue』と言う全編カントリーのカバー曲で構成されたアルバムからの一曲でして、ジョージ・ジョーンズと言う方のカントリーの名曲らしいのですが『Good year for roses』と言う曲のご紹介です。離婚して去って行った妻を、でもそこには確かに愛があった、良い日々であったのだ、と悲劇を受け入れ、ゆったりと流れる川を眺めるように、過去を美しく回想する感じの落ち着いた名曲ですね。しかしコステロには別れの曲が多い事。いや、歌謡曲もPOPSも皆基本そんな曲ばかりかもしませんね。人のする事ですから、基本、皆中々うまくは行かないのです。まぁでもそれがきっと普通の事、デフォルトな状態なんでしょうね。うまく行かないのが普通。昨日まで生まれ故郷に帰り親戚達の顔も見て来ましたが、心病んで家に籠る者もいれば、かつて素直で明るく良い子だった子が配偶者の悪影響か借金を多く作り親を泣かせる羽目になっているケースや、ホント極普通にやっているケースが如何に少ない事か、皆色々抱えながら何とかやっているんだなと改めて思わせて頂いた次第です。自分も去年一度に両親二人を亡くしたばかりですが、色々あるのは自分だけじゃないんだなと、まぁ改めて思いましたね。
 
次は、先の記事でも指摘したコステロにとって最悪の出来と言うアルバム『Goodbye Cruel World』からまたのご紹介です。『I Wanna Be Loved』と言う曲なのですが、元々ティーチャーズ・エディションというシカゴのR&Bコーラスバンドが70年代に出した曲のカバーでして、日本のレコード会社がたまたま出していたアトランティックソウルのコンピレーション・アルバムに入っていたこの曲を来日していたコステロがたまたま聴いて気に入ってカバーする事にしたそうなのですが、まぁ当然、コステロのカバーバージョンの方がオリジナルより数千倍格好イイのです。アレンジも何もかも全てが超カッコイイし、あのスクリッティ・ポリッティのグリーン・ガートサイドがコーラスで参加しているなんてかなり贅沢ですし、スクリティ風なシンセポップ風に仕上がっており、自分の中ではブルーアイドソウルの最高傑作ですね。まぁ、聴いていて大変心地が良いし、自分が疲れた時に自動的に頭の中で鳴り響く曲の一つです。自分の中ではオールタイムTOP30に入る曲です。
まぁ前話でも指摘した通り、当時のコステロは離婚問題、自身が経営する会社の倒産危機とホント最悪の状況下にあり、そんな中、この歌詞の通り、“自分は孤独だ、愛が欲しい、もっと愛されたいんだ”と、情けない自分をさらけ出しまくっている無様な歌詞なのですが、それがこんなにも格好の良い曲に仕上がってくるなんて、奴は天才ではないのか?と深く感心した次第なのです。まぁ、宗教的に見れば奪う愛の極致みたいな歌詞で余り褒められたものでは無いのですが、でもまぁこういう時もあります。僕にとってはコステロのNo.1はこの曲です。お勧めします。
 
では、この後は、時事も織り交ぜつつ、歌詞が残念な曲をちょっとやって、スカッと夏らしい曲の紹介を幾つかしたいなと思っています。
では!
 
湖畔人