ムクロジ科であまり見かけない落葉高木樹木です。昔から石鹸の代用として珍重されたもの。ラテン語でムクロジは”石鹸”を意味するそうです。果実は熟すと半透明の黄褐色になり、この果皮に多量のサポニンが含まれ、界面活性剤の働きがあるため洗濯などに広く利用されていました。しかし、今では合成洗剤などの大量生産品に取って代わられてしまい、知る人ぞ知る樹木となっています。ところで、この果実の中には黒くて硬い芯(種子)があり、古くは羽子板の羽根の玉として利用価値があったのはご存じでしたか?羽子板文化そのものが無くなっている今、知らなくて当然なのかも知れませんが・・・。
この近くでは小出小学校の校庭に巨木があります。職員室で撮影の許可をもらい観察していたら子供達がよって来て、ムクロジの事を盛んに説明してくれるのには驚きました。もちろん羽子板の事も、石鹸の事も知っていたのです。環境学習で知識豊富だったのでしょうね。
小学校2年の孫が歌っていた”数え歌”にも出て来ているのを思い出しました。
イチジク(1)、ニンジン(2)、サンショ(3)、に、シイタケ(4)、ゴボウ(5)、に、ムクロジュ(6)、・・・・トウガン(10)
昔はメジャーな樹木だったのですねぇ・・・