やま建築研究所

私が感じたこと、気になった建築などを書き留めたノートです。

京都大学 鎌田教授の講演会に行ってきました。

2010年12月27日 01時36分54秒 | Weblog

12月16日夜、六本木ヒルズへ鎌田浩毅先生「座右の古典」出版記念セミナーへ行ってきました。
鎌田先生とは、科学をわかりやすく解説することに定評があり、最近ではテレビや雑誌の出演も多い京都大学の先生です。
理学博士で専門は火山学でありながらも、世界の古典を読破し、自身の研究や大学の講義に役立てています。

「古典は読み方次第で、現代のビジネスにも役立つはずだ。」
今までの経験が確信となり、本にまとめることで、より多くの人に古典のよさを知ってもらいたい。
そんな鎌田先生の思いがつまった著作「座右の古典」。

といっても、私はまだ読んでいませんし、買ってもいません。
今回はこの著作の話を聞きたくてというよりか、京都大学で人気No.1の教授とはいったいどんな「話しぶり」をするのか、見て、聞いて、感じたくて参加してきました。
今、私が一番興味があるテーマが、プレゼンの仕方です。

個性的?それとも奇抜?意見が分かれそうないでたちで登場。このファッションは、有名デザイナーの作品だそうですが、これもプレゼンのうちなのかも、という気もします。
早口でしたが、ほとんど気になりません。それより自信に満ちた話し方に引き込まれてしまいました。
先日読んだ「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」に、わかり易く伝えるには例え話が効果的だとありましたが、地層を地球の古文書だと表現するなど、鎌田先生の話の中にも散りばめられていました。

人前で話すことが得意なように見えますが、初めて教壇に立った頃は、散々だったとのこと。
どうにかしなければという思いが室町時代の猿楽師、世阿弥の「自分の姿を客観視することが必要」という言葉にヒントを得ます。
世阿弥と同じ人前に出る立場として、自分の講義をビデオで録画。何度も見て悪いところを直します。
その甲斐あり、難解な火山学の講義でありながら、今では、京大で講義が一番おもしろい先生との評判です。成果の影には古典がありました。

後半は質問タイムです。質問用紙に記入したものが回収され、先生がそれを読みながら即答するというスタイル。
応酬話法と言っていいのかわかりませんが、質問に対する回答が非常に早いことにど肝を抜かれました。

科学の伝道師を自認する鎌田先生。
科学をとおして世の中に貢献することが生き甲斐であり、最後に火山学者として警告しておきたいことがあるとのこと。
なんと、2030年代に太平洋岸で大きな地震が必ず起きるそうです。
そのため東京都心から離れて住むべきだとのことですが、都会好きの私にとって、なかなか踏み切れない警告でした。

     


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