やま建築研究所

私が感じたこと、気になった建築などを書き留めたノートです。

映画「連合艦隊司令長官 山本五十六」を観てきました。

2012年01月24日 02時23分54秒 | 映画

少し前の話ですが、夜に映画を観てきました。
有楽町駅下車。久しぶりといっても約半年ぶりぐらいですが、少し前まで雑多でも情緒ある昭和の面影残る駅前が、再開発により広々と整ってはいるけど、どことなくよそいきな街並みに様変わりしていたことに驚きました。
でも、冬の夜にイルミネーションに飾られた広場を進むと幻想的な夢心地。デートの待ち合わせ場所にはこの上ないスポットです。
さて、そんな広場に面する金券ショップで格安券を買って、丸の内TOEIへと向かいます。


映画の題名は「連合艦隊司令長官 山本五十六」。
「やってみせ、言って聞かせ、やらせてみせ、ほめてやらねば人は動かじ。」今に残る名言を海軍のリーダーとして、人の上に立つ者の心構えを説いた人物です。

五十六が働き盛りだった昭和初期は、世界中で国同士の小競り合いが続くきな臭い時代。日本でも軍備増強、領土拡張の機運が高まり、それに異を唱える欧米諸国に対して、役人や政治家だけでなく国民にまで、反感が強まってきていました。
不快感を抑えきれないアメリカは日本に対して経済制裁を加えます。それが日本中の鬱屈した不満に火を着け、日米開戦と進んでいきます。
そんな時代背景の中、若い頃にアメリカに留学していた五十六は、国際感覚にすぐれ「こんな国と闘っても勝てるわけがない」と、戦争へと大きなうねりとなっていた世論の中で、数少ない抵抗勢力の一人でした。
しかし戦争が避けられないとなると、日本が有利な条件で戦争を終わらせることができる軍事作戦を考案し、実行させます。世に言う「真珠湾攻撃」です。
しかし、大きな実績も得られず、却ってアメリカを本気で怒らせてしまった日本は破滅へと堕ちてゆく。少しでも傷の浅いうちに戦争を終えようと画策する五十六でしたが・・・。


自分が反対していた事でも、方針として決まった事には最善を尽くしてやり通す。そんな組織人としての覚悟に迫力を感じました。
戦争という命がけどころか国の存亡にかかわる判断とは、比較するにはあまりに小さな事ですが、自分の立場に置き換えて考えてみました。
会社の会議で、自分の意見とは反対の意見が通ってしまうことなんて日常茶飯事。そんな時、ふてくされたり、非協力的になってしまったりと、自分勝手な行動をとっていた自分。
会社とは、同じ目標を達成するために個々の才能と技能を提供する集団であるはずだ。
自らを省みて組織人としての自覚のなさに、情けなや。

悲劇のリーダーは山本五十六だけにあらず。上官である南雲中将の作戦に反発を覚えながらも命令に従い、精一杯闘って、沈みゆく艦と運命をともにする阿部寛演じる山口多聞司令官。助かる道もあったのにこの結末。
切なく哀しく勇ましい責任感。後で知ったことだか、山口は大の子煩悩だったとか。心中計り知れず。

優秀な人ほど早く死ぬ、そんな戦争のひどさを痛感する映画でした。


    




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