「浅間山明鏡止水」あさまやま めいきょうしすい

「軽井沢タリアセン・文化遺産」~口語短歌と写真で綴る「世界文化紀行」

「軽井沢タリアセン・文化遺産」~口語短歌と写真で綴る「世界文化紀行」
歴史的建築 - 軽井沢タリアセン施設内の貴重な文化遺産をご紹介します。
5月5日に軽井沢タリアセンに行って来ましたが、ここは軽井沢の自然を凝縮した緑溢れる塩沢湖を中心として芸術・文学・建物などを鑑賞できる文化的なエリアでもあります。
園内には、数多くの歴史的建造物が移築され、現在も美術館などに再生され、公開されています。軽井沢の古き良き歴史を今に伝えるため、建物をはじめ、高原文庫では書籍や当時の手紙、園内には軽井沢に咲く野の花を自然のままに育てています。
今日はここにスポットを当てて口語短歌と写真で綴る「世界文化紀行」をして見たいと思います。


深沢紅子 「国登録有形文化財"旧・軽井沢郵便局"」
口語短歌・野の花美術館
「野の花を 愛した紅子 水彩で 色鮮やかに 描き続ける」



明治四十四年に建てられた木造2階建て洋館です。2008年5月、国の登録有形文化財に指定。野の花を愛した深沢紅子(1903~1993)は、洋画家として活躍する一方、昭和36年頃から20年余堀辰雄山荘を夏のアトリエとして使用し、数多くの高原の花を水彩で描き続けました。平成8年7月、軽井沢の歴史的遺産のひとつである旧・軽井沢郵便局舎の移築とともにその2階に開館いたしました。収蔵は、野の花を題材にした水彩を中心に、油絵、リトグラフ、挿絵、装幀の書物、愛蔵品など。展示室では季節にそった展示、アトリエの再現などをご覧になれます。
深沢紅子野の花作品


堀辰雄山荘「昭和16年アメリカ人スミスから購入し、昭和19年まで過ごした山荘」
口語短歌・小説「美しい村」
「軽井沢 ひとり暮らしの 小説は 出会った少女 面影綴る」



堀辰雄の代表作「美しい村」に描かれた場所にあったことで有名な山荘で、旧軽井沢釜の沢にありました。堀辰雄は昭和16年にアメリカ人スミスから購入し、昭和19年まで毎年初夏から秋にかけて滞在しました。その後、画家の深沢省三、紅子夫妻が夏のアトリエとして使用していました。現在は、妻の堀多恵子夫人より軽井沢高原文庫に寄贈され、この地に移築し一般公開しています。

有島武郎別荘(浄月庵)「父武が明治末期から大正初期に建てた別荘」
口語短歌・武郎の遺書より
「別荘で 秋子と心中 武郎は この挙悔いずに 満足の中」



作家・有島武郎の父武が明治末期から大正初期に三笠に建てた別荘で、父から譲り受けた武朗はこの別荘で1916年(大正5年)から毎夏を家族と過ごしました。大正7年には「生れ出づる悩み」の一部をここで執筆しました。大正12年6月、武郎は愛人関係にあった中央公論社の『婦人公論』記者である波多野秋子とこの別荘で心中し、事件の舞台となったことで脚光を浴びました。現在、軽井沢高原文庫内に建つ別荘は武郎の終焉の地である三笠ホテルの近くからこの地に移築したものです。

野上弥生子書斎「昭和8年に北軽井沢・法政大学村に建てられた書斎兼茶室」
口語短歌・小説「迷路」より
「青年の さまざまな葛藤 織り込んで 敗戦向かう 時代を描く」



小説家、野上弥生子(日本芸術員会員、文化勲章受賞)の書斎兼茶室です。
弥生子は「ホトトギス」への掲載を機に文壇にデビュー。また夏目漱石の門下である野上豊一郎の妻であることでも知られています。弥生子の軽井沢を舞台にした作品には「迷路」、随筆「鬼女山房記」があり、この山荘は文人達の交流の場となっていました。
1933年に北軽井沢に建設され、その後1996年この軽井沢高原文庫の庭内に移築し公開しています。

軽井沢高原文庫「明治・大正・昭和・平成と続く軽井沢ゆかりの文学者たちの歴史」

日本の中の西洋であった軽井沢は、この一世紀余、高原の避暑地・別荘地として数多くの作家・詩人たちに愛され、同時に数多くの文学作品の舞台となってきました。軽井沢高原文庫は、そうした軽井沢の豊かな文学世界を体験していただくために、浅間山の眺望のすばらしい塩沢湖畔に昭和60年8月に開館しました。敷地内には堀辰雄が愛した山荘を旧軽井沢から移築し、内部を公開しているほか、有島武郎が情死した別荘"浄月庵"、野上弥生子書斎などを移築し、別荘の様子をご覧いただいています。また前庭に立原道造"詩碑"が、裏庭に中村真一郎文学碑が 建立されています。

睡鳩荘(すいきゅうそう)「旧朝吹山荘」
「ヴォーリズの設計により建てられた歴史的価値ある建造物」


「睡鳩荘」は、軽井沢別荘建築史の中でも最上質なものとされています。
昭和6年にW.M.ヴォーリズの設計により建てられ、帝国生命や三越の社長をつとめた朝吹常吉の別荘であったのち、常吉の長女でありフランス文学者でも有名な朝吹登水子が夏場を過ごすための山荘としてこの建物を引き継いで使用しました。

ペイネ美術館「20世紀の贈物"愛で世界中をひとつにしたい」
口語短歌・「ペイネの恋人たち」シリーズより
「ペイネこそ 暗い社会に 一筋の 光をもたらす 希望の使い」



いつも寄り添う山高帽の男の子と愛らしい女の子。
「ペイネの恋人たち」シリーズ、世界中で親しまれているフランスの画家レイモン・ペイネ。その原画やリトグラフ、愛用の画材などを展示しています。彼の平和に対する強い願いは「ペイネの恋人たち」として実り、暗い社会に一筋の光をもたらす希望の使者となったのです。平和な世界をおおらかな男女愛に代えて謳い上げる作品は、見る人を微笑ませずにはおきません。ペイネ美術館は20世紀の贈物として一人でも多くの方にこれらの作品をお届けいたします。またペイネ美術館は旧帝国ホテル建設時に来日したアントニン・レーモンドが、昭和8年に建てた「軽井沢・夏の家」と呼ばれるアトリエ兼別荘を移築したものです。軽井沢の貴重な文化遺産のひとつになっています。


「約200種1800株のイングリッシュローズが咲き誇る庭園」

バラは6月下旬から開花、9月下旬までご覧いただけます。
イングリッシュローズとは、比較的新しい品種のバラでオールド、モダン、ハイブリッド・ティ、フロリバンダとの交配によって作り出しています。豊かな芳香に加えて、多彩な色と夏季咲き性を持たせた品種です。英国の育種家デビッド・オースチンにより創り出されたイングリッシュローズを中心に、国内ではまだ珍しいバラたちが軽井沢タリアセンでお待ちしています。


参照
http://www.karuizawataliesin.com/look#spot06

コメント一覧

knsw0805
@yoki47 YOKIさん、お久しぶりです。
自分自身のために「オリジナル作詞特集・目次」を作りました。
https://blog.goo.ne.jp/knsw0805/e/0c5072157c2378f44e1f159c24e6f635
YOKIさんの作品も掲載しています。是非ご覧になってくださいね。じいじ、こういんさん、YOKIさんで26曲あります。
コメントもありがとうございます。
knsw0805
さわさん、こんにちは。
だんだんとタリアセンも好きになって来ました。タリアセン付近に歴史的建築物が点在しているし、周りが凄く素敵な景色で素晴らしいです。今日はタリアセンの文化的遺産を是非口語短歌で詠んで見たかったです。コメントありがとうございました。
yoki47
深沢紅子野さんの花作品、柔らかいタッチに心癒されました^^
お部屋に一枚飾られていると幸せな気持ちになりますね。
さわやか♪
こんにちは こちらは今日は雨ですので 
この時間にゆっくり見ることができます

なるほど!数日前のタリアセン入り口付近の写真に
赤の丸い郵便ポストが ポツンとあったので???なにかしら
こういうことだったのですね ポストの意味が分かりました!(^^)!
深沢紅子さんのこの水彩画は忘れな草かしら?
水彩画の美しさが生きていますね 素敵
レイモン・ペイネの絵は まさに平和と愛ですよね
他にもいろいろなシリーズを目にすることありますが
軽井沢の空気の中でみれば 一段と絵が引き立ちそうですね

こちらでは春薔薇と秋薔薇ですが 夏季咲き性を持たせた品種があるから
6月から9月まで通しで楽しめるのですね 
素晴らしい環境ですね

足元にヒータを入れているのでポカポカして眠たくなってきました
タリアセン施設内は貴重な文化遺産などもあって たっぷり楽しめるところですね
のんびりと楽しませていただきました
今日もありがとうございます
( ^^) _旦~~
knsw0805
@fumiel-shima Shimaさん、おはようございます。
軽井沢タリアセン周辺には歴史的建造物があって見どころ一杯です。そして緑の森がとても美しい一帯です。
fumiel-shima
kenさん、おはようございます。

明治44年に建てられたという木造の洋館、そして有島武郎の父が建てたという別荘・・いずれも100年をはるかに超えて今なおこうしてその趣きのある姿を見せてくれているのですね。
私の母も明示44年生まれでした。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「写真と短歌で綴る「世界文化紀行」」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事