金沢ミステリ倶楽部

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ミステリとの出会い

2024年05月02日 19時14分03秒 | 例会
金沢ミステリ倶楽部部員のミステリとの出会いについて載せます。

谷内 本格ミステリーとの付合は、半世紀前に遡る。KMCの特別会員の数名しか物心ついてない時代。海外では、ダネイ、クリスティ、カーは健在。国内でも、鮎川、横溝、土屋、高木の先生方が健在。現在の新本格、特殊設定、日常の謎等は全く、社会派ミステリーが全盛の時代だった。社会派は、政治の内幕、企業の汚職やスパイなど少年には縁の無い世界。そんな中、少年が手にしたのは、ホームズ物。バスカヴィル家等の長編も好きだが、56ある短編は知的興味を掻き立てた。独創的なトリック、手がかりの科学的検証、精緻な推理が犯人を指摘する様は、少年自らが推理することを忘れる程興奮した。日本の短編ミステリーでもと 探したが、鮎哲先生くらい。そんな中、「13の密室」「13の暗号」で見つけた、大阪圭吉。ホームズ物が持つ要素全てが詰まった短編。現在、自分が本格一筋に来れた原点は大阪圭吉先生の短編群と言っても過言ではない。