ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

電気自動車はどのぐらい「エコでクリーン」なのか?

2018年02月12日 21時33分49秒 | なぜ?どうして?
私などは冬季間以外のちょっとした用足しには、自転車で行くようにしたり、バスをなるべく利用するようにしています。

今、各国では電気自動車を普及させようと躍起になっています。
特にEU圏や中国大陸では内燃機関を動力とする自動車に対する規制が大きく叫ばれているようです。
法的な規制により内燃機関を動力とする乗り物は、いずれは少なくなっているように思われます。

しかし、個人が所有する小型自動車だけを規制しても、あまり意味のないことに感じられるのです。
電気自動車の動力源はバッテリーに蓄えられた「電気」です。
電気自動車を普及させる目的は、二酸化炭素の排出量を少なくして、クリーンな環境を作り出そうという考えにもとずいていますが、そもそも電気自動車の電源を作り出すのに、化石燃料(石油や石炭)を使っている限りでは、そんなには「クリーン」にはならないような気がします。

グローバルな今の世界の貿易量の総量は世界各国のGDPの総量を上回っているとする学者もおります。
各国間の貿易を支えているのが船舶や航空機による輸送です。
いま仮に、一国内の自動車のすべてを電気自動車に変えることが出来たとしても、その自動車を生産するための電力、鉄やアルミなどの原材料の輸送や電気自動車の走行に必要なエネルギーを作り出すのに化石燃料を使用している限りでは、「エコでクリーン」な環境がはたして実現できるのでしょうか。

わたくしは電気自動車の普及に反対はしませんが、もっと大きな地球的な規模での「エコでクリーン」な対策を考える必要があると思います。

ところで、我が国の食料自給率は40%台だそうです。
世界の中のいわゆる先進国の中では食糧自給率が低いほうに属します。
食料調達の50%以上を海外からの輸入に頼っている訳です。
その事はスーパーに買い物に行けばすぐわかります。
生鮮品のかなりの物の生産国が今は表示されています。
メキシコ産のアスパラガスがあったりしているのが、現状なのです。

わたくしは朝食にはパンを食べることにしていますが、その原料の小麦はおそらく米国からの輸入品でしょう。
当然のことながら、それらの原料は海外から航空機や船舶で運ばれてきている訳です。
航空機や船舶は電気自動車のようには、簡単には「電化」できないでしょう。

ですから、一国内での電気自動車の普及ばかりに目が行きがちですが、それらの総体的なエネルギーをどこから求めるのか、またはエネルギーの総消費量を減らすにはどうすれ良いかなどの基本をまず問題にすべきではないかと思います。


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