ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

東京に向かう新幹線の中で思ったこと

2018年09月07日 06時24分17秒 | なぜ?どうして?
今は東京に向かう新幹線の車中にいる。
しばらくぶりの東京である。たとえ、二三日の旅であろうと、普段の生活から少しでも離れるというのは何かしらの期待感を持ってしまう。

これから行く横浜、東京は秋田と違ってはいないのだが、今回の旅は少し違う。
出発する2日前、思いもかけない人物から突然の電話があった。
50年近くもあっていない旧知の人からであった。
彼が何故わたしの携帯の番号を知っていたのかは不思議なのだが、とにかく突然の電話だったのである。
かっては彼を含めて、わたしの仲間は一時、共有する何かを持っていた。
その共有物は私たちにとって、扱いにくい手に余るものであったので、それを最後まで持ち続ける事が出来た人はいなかった。
突然の電話をくれた知人も私もその例外ではなかった。
共有物が共有物としての価値を失うと、それはたちまちにして色を失う。
共有するものが無くなると、干からびた飯粒が糊の役目を果たさなくなるように、たちまち共有者同士の接着力は失われてゆく。
そう、共有が無くなると共有者たちは「個」になると考えられるが、実はそうではない。「個」ではなく「無」になったのであった。
これは今思えば、不思議な体験であった。
個人の胸の内では「個」であったと思いたいのだが、今思えばあれは「無」であったのだろう。

あすの夜には、その知人と会うことになっている。
50年の歳月は私たちにどんな変化を与えてくれたのか?
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