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🌸🌸扉の向こうに🌸🌸

扉の向こうにあるものは・・・

2013年11月03日 21時25分47秒 | 花の神話と伝説
別 名 「風聴草」「メザマシ草」「ネザメ草」

  


 花言葉 「片恨み」
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・稲(いね)科。
・学名 Miscanthus sacchariflorus
   Miscanthus : ススキ属
   sacchariflorus :サトウキビ属の花の
 Miscanthus(ミスカンサス)は、ギリシャ語の
 「mischos(小花の柄)+ anthos(花)」が語源。
 
名前の由来
・風になびく姿が霊魂を招き寄せるように見えることから、「おぐ(招)」が「おぎ(荻)」に転訛したものといわ れております。
 漢字の「荻」は漢名からきております。

別名名前の由来
 古人は荻に吹く秋風の音をよく観察しておりました。よって荻の別名を「風聴草」といわれ ておりました。
荻というのは風に敏感です。秋風にたなびきます、 ひゅぅ~ひゅぅ~という音がします。
 別名「メザマシ草」「ネザメ草」ともいわれておりました。 その音のために昔の人は眠りか ら覚めたのでしょ うか  (花の家)より

特徴
・草丈は1~2.5m程で、河川敷などの湿地に群落を作る身近な多年草。
・日本全国や朝鮮半島、中国大陸に分布しております。
・葉は40~80㎝と長く、幅は1~3cm程度であり、中央脈がはっきりしている。

 花期は9~10月
 穂は25~40cm程であり、小穂が多数互生しております 。
 茎は硬くて節を持ち、つやがあります。

・ススキに良く似ておりますが、オギは地下茎で広がるために、株になりません。
 ススキが生えることのできる乾燥した場所には生育しません、
 ヨシ(葦)よりは乾燥した場所を好む。
 穂はススキよりも毛が長くて白く、柔らかい。

・かつては茅葺の屋根の材料として広く用いられておりました。
 
・種子でも繁殖しますが、群落の拡大は地下茎で行いますので、土壌は粘土質から砂質であることが必要で、礫 を多く含む河原では生育しません。

・洪水などの増水には耐えることができますが、地下部が長期にわたって水没するような場所にも生育できません。したがって、広い群落を形成する場所は、中流の下部から下流の上部までの範囲であり、通常水位から高 い高水敷などです。下流の感潮域では、ヨシ群落よりも高い場所に生育します。

・茎は堅く、ササの幹のようであり、簡単には引きちぎることができません。
 葉の幅も広く、花穂もより大型であり、もちろん草丈も高くなります。
オギは洪水によって倒匐しても、節から新たな地上茎を発達させて回復することができます。

・オギ群落が発達している場所は、増水時にも緩やかに水位が上下するような立地であり、濁流が流れるような 場所ではありません。増水時には砂やシルトなどが群落内に堆積するのが普通であり、倒れた茎から新芽を出 すことができる能力は、このような堆積環境によく適応しております。ススキも河原には生育は可能ですが、草丈と堆積・埋没に対する適応能力ではオギに負けております。しかしながら、オギは刈り取りには弱く、地 上部を年1回刈り取られると、数年で急激に勢力が弱くなってしまいます。この点ではススキに負けておりま す。したがって、刈り取りが行われるとススキが優勢となり、放置されるとオギが優勢となるのです。

・オギは漢字で書くと「荻」であり、荻野・荻原などの地名や名字でお馴染みです。昔は洪積平野などに広く生 育していたようですが、水田や畑地として開墾されてしまったものと思われます。オギ群落の発達している場 所は、土壌が砂質から砂質粘土であり、根菜類の栽培にはもってこいの土壌です。最近は放棄水田などに群生 しているのを見かけることも多くなりました。本来はこのような時折冠水するような低湿地に広く群落を形成 していたに違いありません。

印象とまとめ

・自然生態園を流れる小川の辺りに生えているオギ(荻)の穂が、逆光で「キラキラ」とても美しく輝いておりま す。
余りのにも眩しいので俯き加減に歩いていると、後方からカワラヒワ(河原鶸)の鳴き声がしたのにで、振り返  ると先ほどのオギ(荻)の穂に止まって穂をついばんでいたそうです。

・水の中では生えず、沼や水の流れの悪い溝、湿った池の堤防、 荒れ地、公園、河川敷など多くの場所で、群生 しているのを見かけることができます。

・一見、ススキ(薄)のようにも見えるが1ツ1ツの種子につく毛の数が多いので、全体としてススキ(薄)より穂 が白く毛深く見える。また、開花時期の9月~10月ころに、地下茎が地面に露出するので区別がつきやすく なります。
・地下茎は長く地中を這い、フシ(節)から茎(稈)を1本つける。草丈は1~2.5m前後もあります。
・葉は幅が1~3cmの線のような形をしており、長さは40~80cm。
・花が咲くころになりますと、下の部分の葉は抜け落ちて、葉のついていたフシ(節)がよく見えます。
・開花時期は9月~10月ごろ、茎の頂きの長さ25~40cmの大きなアブラナ(油菜)のような花軸に多くの 花がつき、花柄が、下の花ほど長く、上の花にいくにしたがって短くなって、各花が平らになって並んで咲く 花のつく散房花序をつけます。
・小穂は長い柄のものと短い柄のものがセットになって基の部分の毛は長く、軟らかで銀色を帯びます。穀物の ような先端の細かい毛の芒はないのが普通。
 ススキ(薄)と姿がよく似ております、株にならないことと、茎の基の部分にフシ(節)があること、穂の毛が長 く軟らかいので、ススキ(薄)よりもしっとりとしてシルクのように見えること、芒がないことなどが区別点と なります。
※ススキとオギの違い(簡略)
どちらも背の高くなる草だが、ススキは野原や林の中、空き地、道ばたなどにふつうに生えてるが、 オギは湿 ったところに多く生えます。ススキは大きな株を作りますがオギは茎1本1本が別々に立ちます。
小穂の先に「のぎ」があるのはススキ、ないのはオギ。
葉で手が切れるのがススキ、切れないのが荻

オギ(荻)を詠んだ万葉集の歌
「神風の 伊勢の浜荻 折り伏せて 旅寝やすらむ 荒き浜辺に」 
   万葉集 碁檀越(ごのだんをち)浜荻 =  浜辺に生える荻

「葦邊なる 荻の葉さやぎ 秋風の 咲き來るなへに 雁鳴き渡る」 万葉集

「妹なろが 使ふ川津の ささら荻 あしと人言 語りよらしも」 
万葉集 詠み人知らず



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ウィキ 他より
必要に応じて加筆・訂正致します。

一つ葉田子(ヒトツバタゴ)

2013年10月30日 03時43分55秒 | 花の神話と伝説
別 名 「なんじゃもんじゃ」

 

花言葉 「清廉 」
花言葉の由来
花の表現では、ひと固まりの雪・花など白い花の塊をさしてこの名前が付けられました。
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・木犀(もくせい)科。
・学名
  Chionanthus retusus
  Chionanthus :ヒトツバタゴ属
   retusus : 先端が、ややくぼみのある円形の
 Chionanthus(チオナンサス)はギリシャ語の「chion(雪)+ anthos(花)」が語源で、
 白い花のかたまりを雪にたとえました。
 学名のChionanthus は、ラテン語で、Chionは雪、anthusは花のことで、雪が積もったように白い花 
 という意味です。  
・開花時期は、 4/20 ~ 5/10頃。
・プロペラ型の白い花が咲きますが、すぐ散ってしまいます。
 花には芳香があります。
花後に果実径1~2cm程の楕円形の果実が多数成り、秋に黒熟します。
 春先には白い花が咲いて、秋には白い実と熟した青黒い実が同時に付いたりします。
・11月頃実は徐々に黒く熟していきます。初めは白く黄緑色から黒色の実が入り交じった状態です。
名前の由来
・ヒトツバタゴの名は、木の形状がタゴの木に似ていることに由来します。
 愛知県犬山市池野字西洞地区には、国指定天然記念物のヒトツバタゴ自生地があります
 タゴが羽状複葉であるのに対し、ヒトツバタゴは、単葉(一つ葉)であるため、
 尾張の本草 家植物学者の水谷豊文により、1825年(文政年間)に、この地で発見され、命名され たそうです。
・明治時代、東京の青山練兵場(今の明治神宮外苑)の道路沿いにこの「なんじゃもんじゃの 木」があり、名前がわからなかったので「何の木じゃ?」などと呼ばれているうちにいつの まにか「なんじゃもんじゃ?」という変わった名前になってしまったようです。
  「何でふ物ぢゃ」 →「なんじゃもんじゃ?」
・昔、江戸青山六道の辻(現在は明治神宮外苑内)の人家にあった木は名前がわからないので 「なんじゃもんじゃ」(または青山六道の辻にあったことから別名「六道木」)と呼ばれて おりました。ちなみに「なんじゃもんじゃ」とは「何じょう物じゃ(なんというものか)」 の意味です。
・水戸黄門こと徳川光圀(みつくに)が時の将軍に「あの木は何という木か」とたずねられ、 その返事に窮してとっさに「なんじゃもんじゃ!」であると答えたと言われています。将軍 に対しての名即答ぶり、さすが名君のほまれ高い黄門さまならではの逸話ですね。
・千葉県神崎町の「神埼(こうざき)神社」(利根川沿いにある)にあるくすのきは、水戸黄 門が自ら「なんじゃもんじゃ」と言ったとの伝承もあるらようです。
 ただし、一般的によく知られているのは上記青山練兵場に植えてあったのと同じ、
 「一葉(ひとつば)たご」と呼ぶ種類。
 (「たご」は「とねりこ」という木の方言名。「とねりこ」が羽状複葉であるのに対して
 こちらが単葉であることから名づけられました)

・「なんじゃもんじゃの木」という名前の木はいろいろあり、「くすのき」「あぶらちゃん」
 「かつら」等に「なんじゃもんじゃの木」の名前がつけられております。
 (関東地方で多いらしい)。
 「なんじゃもんじゃ」とは木の種類にかかわらず、その地方に珍しい正体不明の立派な木を  指していいます。

・花弁は細長く清楚な趣をしており、花は新枝の先に白い花をびっしりとつけ、長さ7~12cmの 花房にまとまって咲きます。そのサマは雪化粧のような清らかさです。9~10月になると卵形 の果実が黒紫色に熟します。実生でよく育ちますが、生育のスピードが遅く、開花するまで に約10年を必要とすると言われます。発芽時期を早めるためには、なるべく早く種を採って 種まきをするのがポイントです。用土は特に選びません。

・外苑の「なんじゃもんじゃ」(ヒトツバタゴ)は大正13年に天然記念物に指定されました が残念なことに昭和8年に枯れてしまいました。いま外苑の聖徳絵画館前にある2代目の木 は元帝国大学教授の白井光太郎博士が根接法により1代目の木から得たものを昭和9年11 月に植え継がれたとされています。そして今では外苑のいたる所で見ることができ、また明 治神宮の内苑にも昭和51年に植えられて、現在宝物殿の東側、会館車道玄関前、西参道芝 地にそれぞれ1本ずつあり、5月になるとみごとな白い花を咲かせます。

・聖徳記念絵画館の「凱旋観兵式」の絵の中にもこの「なんじゃもんじゃ」の木が描かれてい ます。

トネリコとは
モクセイ科の落葉小高木。本州の山地に自生、また人家や田の畦(あぜ)に栽植。高さ約六メートル。
芽に褐色毛を密生。葉は羽状複葉。雌雄異株。春四弁淡緑色の細花をつけ、翼果を結びます。
樹皮を秦皮といい、収斂剤・解熱剤とし、また膠(にかわ)に製する。材は家具、スキー板、野球バットなどに作る。(『広辞苑』)

※ヒトツバタゴ (Chionanthus retusus) とはモクセイ科ヒトツバタゴ属の一種。
同じモクセイ科のトネリコ(別名「タゴ」)に似ており、トネリコが複葉であるのに対し、本種は小葉を持たない単葉であることから「一つ葉タゴ」の和名があります。
なお、別名はナンジャモンジャノキですが、「ナンジャモンジャ」と名付けられる植物の樹種には、ヒトツバタゴのほかにニレ(樟)、コレ(楡)、イヌザクラ(犬桜)、ボダイジュ(菩提樹)などがあり注意を要します。

特徴
中国、台湾、朝鮮半島および日本では対馬、岐阜県東濃地方の木曽川周辺、愛知県に隔離分布する珍しい分布形態です。(但しこれらの地域以外でも植栽の樹木の実の種が野鳥に運ばれて着床して自生している自生の樹木を山林の中で観察することができる。)。成木で樹高は20mを超える大型の落葉高木。幹は灰褐色で縦に切れ目が入っております。 葉は長楕円形で4cm-10cm程度となり、長い葉柄を持ち対生し、花期は5月頃で、新枝の枝先に10cm程度円錐形に集散花序をつけます。花冠は深く4裂します。雌雄異株ですが、雌花のみをつける株は存在せず、雄花をつける株と、両性花をつける株がある雄株・両性花異株です。秋に、直径1cm程度の楕円形の果実をつけ、黒く熟します。
分布
日本において本種は希少種のひとつであり、絶滅危惧II類(VU)(環境省レッドリスト)に指定されております。天然での分布域も狭く、長野県、愛知県の木曽川流域、岐阜県東濃地方および長崎県対馬市に自生しており、それぞれの県のレッドデータブックに掲載されおります。長野県および愛知県では絶滅危惧I類、岐阜県および長崎県では絶滅危惧II類に指定されております。
愛知県犬山市池野西洞、岐阜県瑞浪市釜戸町、同県恵那市笠置町、同県中津川市蛭川の自生地は一括して国の天然記念物(「ヒトツバタゴ自生地」)に指定されております。他に恵那市大井町、同市中野方町、中津川市苗木、同市落合新茶屋の自生地が岐阜県県指定天然記念物、瑞浪市稲津町萩原の自生地が同市指定天然記念物となっていおります。
長崎県対馬市上対馬町鰐浦地区には、約3000本の本種が自生しており、「鰐浦ヒトツバタゴ自生地」として国の天然記念物に指定されております。
利用
公園木、鉢植、花壇などに利用されます。近縁種
ヒトツバタゴ属の植物は木本であり、世界で約80種が知られております。
多くの種は熱帯、亜熱帯域に分布しますが、東アジアの本種、北アメリカのアメリカヒトツバタゴ (Chionanthus virginicus) の2種は主に温帯域に分布しております。
熱帯域のほとんどの種は常緑性ですが、温帯域の2種は落葉性です。
常緑の種はLinociera属に分けられることがありまする。

アメリカヒトツバタゴ Chionanthus virginicusアメリカヒトツバタゴ(英語名"White fringetree")は、ヒトツバタゴ属の一種です。アメリカ東南部に産し、樹高は10m程度となる小高木。ヒトツバタゴと比較して葉はひとまわり大きく、花序は古い枝に腋生します。

自治体の木
市の木岐阜県土岐市 -- 県道66号線にはヒトツバタゴが植えられているため「なんじゃもんじゃ街道」という愛称が付けられております。
長崎県対馬市 -- 姉妹都市の岐阜県中津川市もヒトツバタゴの自生地です。
国外の市の木韓国の旗大韓民国慶尚南道梁山市になっております。
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一般名:ヒトツバタゴ(一つ葉タゴ)
学名:Chionanthus retusus Lindl. et Paxton
別名:ナンジャモンジャノキ
分類名:植物界被子植物門双子葉植物綱ゴマノハグサ目モクセイ科ヒトツバタゴ属
原産地:日本~朝鮮半島~中国 
生活型:大型落葉高木 株:雌雄・両性花異株  樹高:20~25m 樹径:50~70cm 樹幹:灰褐色地に縦の切れ目  葉色:緑 葉長:5cm 葉形:先の尖った長楕円形 葉のつき方:対生  葉柄:長い葉柄有り 葉裏:褐色の毛あり  開花期:4月下旬~5月中旬  小花色:純白 花冠:4深裂 芳香:有り 花序形:円錐状の集散花序が樹冠を覆い尽くす  花序長:10cm  果実形:楕円形 果実成実期:8月 果実タイプ:核果  果実径:1~2cm 果実色:黒熟 繁殖方法:実生、挿し木 実生~開花期間:8年  用途:公園木、花壇、鉢植え  備考:1825年植物学者の水谷豊文が発見し命名、絶滅危惧II類(VU) 

中国、台湾、朝鮮半島および日本では対馬、岐阜県木曽川周辺、愛知県に隔離分布する珍しい分布形態をとる落葉高木。雌雄別株で5月頃に白い花を咲かせる。
公園木、鉢植、花壇などに利用される。
科属:モクセイ科ヒトツバタゴ属 
学名:Chionanthus retusus 
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「一つ葉田子」は季語になっていない理由が分かりました。
当然ながら短歌にもございません。この木の歴史は新しい。
で、秋の実を季語にしたり、秋をつけたら「俳句・短歌」も出来ますね。




2013年10月23日 22時17分08秒 | 花の神話と伝説
別 名 「ヤマトタチバナ」「ニッポンタチバナ」


花言葉 「追憶」
橘と橘の実は秋の季語
橘の花は夏の季語
花橘(はなたちばな) 仲夏
子季語 橘の花、常世花

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六月ころ、梢に香りの高い白い五弁の花を咲かせる。
高貴な香りが古くから愛され、万葉 集や古今集などに多く詠まれた花です。

「五月(さつき)待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする」
『古今集』という歌以来、花橘は昔の恋を追慕させる花として
詠まれております。

京都御所の紫宸殿には左近の桜と並んで、右近の橘が植えられております。
来歴 『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。

文学での言及
吾が屋前(やど)の花橘はちり過ぎて殊に貫くべく実に成りにけり 
                 大伴家持『万葉集』
五月(さつき)待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする 
                 よみ人しらず『古今集』
実証的見解 橘は、ミカン科ミカン属の常緑低木。本州の静岡以南の海岸に
近いところで自生します。
高さは二メートルから四メートルくらい。
葉腋に棘を持つ。葉は互生し長さは五センチくら
いの長楕円形。六月ころ枝先の葉腋に直径二センチほどの白い花をつける。

・蜜柑(みかん)科。
・学名
  Citrus tachibana
   Citrus : ミカン属
   tachibana : ”タチバナ”
 Citrus(シトラス)は、レモンの木に対する古い呼び名。
 これが属名になりました。
タチバナ(橘、学名:Citrus tachibana)は、
ミカン科ミカン属の常緑小高木で柑橘類の一種です。 
・日本原産。
 柑橘類で日本原産のものは橘だけのようです。
・5~6月頃に白い花が咲きます。
 5弁花。
・みかんのような実はかなり酸っぱくて食べられないようです。
・ひな祭りのひな壇には、
 「左近の桜さこんのさくら)」に対して
 「右近の橘(うこんのたちばな)」があります。
・紋所(もんどころ)としても有名。
 ”橘の紋所”

●「古事記」にも「橘」が出てまいります。
垂仁(すいじん)天皇が、田道間守(たじまもり。
多遅摩毛理の字で書かれることもある)に「非時香菓(ときじくのかくのこのみ。
非時の香の木の実とも表現される)」という

 ”常に良い香りを放つといわれる、不思議な実”を探しに行かせました。
田道間守は9年間もかけてなんとかその実を探し当て天皇のもとに持ち帰ったが、
そのときには垂仁天皇は亡くなっていたおりました。
 田道間守は悲しみのあまり死んでしまったが、人々はその話に感動しこの
「非時香菓」のことを「田道間守」の名から
たじまもり→ たじま花(はな)→ たじばな→ たちばなの名で呼ぶようになった、
といわれております。

・「橘は実さえ花さえその葉さえ 枝に霜降れどいや常葉の樹」
   万葉集 聖武天皇

 「橘の花散る里のほととぎす 片恋しつつ鳴く日しそ多き」
   万葉集 大伴旅人

 「橘の蔭(かげ)ふむ路(みち)の八また(やちまた)に
     物をぞ思ふ妹(いも)に逢(あ)はずして」
   万葉集   三方沙彌(みかたのさみ)

「吾が屋前(やど)の花橘はちり過ぎて殊に貫くべく実に成りにけり」
    大伴家持『万葉集』
「五月(さつき)待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする」
  よみ人しらず『古今集』
乗掛やたちばな匂ふ塀の内 鬼貫 「大悟物狂」
駿河路や花橘も茶の匂ひ 芭蕉 「炭俵」
橘や定家机のありどころ 杉風 「炭俵」
たちばなのかはたれ時や古館 蕪村 「蕪村句集」
老ふたり花たちばなに酔泣す 白雄 「白雄句集」


概要日本に古くから野生していた日本固有のカンキツです。
和歌山県、三重県、山口県、四国、九州の海岸に近い山地にまれに自生します。
近縁種にはコウライタチバナ(C. nipponokoreana)があり、
萩市と韓国の済州島にのみ自生しております
(萩市に自生しているものは絶滅危惧IA類に指定され、国の天然記念物となっている)
静岡県沼津市戸田地区に、国内北限の自生地が存在します。
日本では、その実や葉、花は文様や家紋のデザインに用いられ、
近代では勲章のデザインに採用されおります。
三重県鳥羽市ではヤマトタチバナが市の木に選定されております。
特徴
樹高は2 メートルから4 メートル、枝は緑色で密に生え、若い幹には棘があります。
は固く、楕円形で長さ3 センチメートルから6 センチメートルほどに成長し、濃い緑色で光沢がります。
果実は滑らかで、直径3 センチメートルほど。
キシュウミカンやウンシュウミカンに似た外見をしているが、
酸味が強く生食用には向かないため、マーマレードなどの加工品にされることがあります。
タチバナの名称で苗が園芸店で売られていることがありますが、ニホンタチバナではなくコウライタチバナと区別されず混同されていることがあります。
コウライタチバナは、葉や実がタチバナより大きく、実がでこぼこしているのが特徴。
文化
日本では固有のカンキツ類で、実より花や常緑の葉が注目されました。
マツなどと同様、常緑が「永遠」を喩えるということで喜ばれておりました。
古事記、日本書紀には、垂仁天皇が田道間守を常世の国に遣わして「非時香菓(ときじくのかぐのこのみ)・非時香木実(時じくの香の木の実)」と呼ばれる不老不死の力を持った(永遠の命をもたらす)霊薬を持ち帰らせたという話が記されております。

古事記の本文では非時香菓を「是今橘也」(これ今の橘なり)とする由来から京都御所紫宸殿では「右近橘、左近桜」として橘が植えられております。ただし、実際に『古事記』に登場するものが橘そのものであるかについてはわかっておりません。

奈良時代、その「右近の橘」を元明天皇が寵愛し、宮中に仕える県犬養橘三千代に、杯に浮かぶ橘とともに橘宿禰の姓を下賜し橘氏が生まれました。

『古今和歌集』夏、よみ人しらず「五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする」以後、橘は懐旧の情、特に昔の恋人への心情と結び付けて詠まれることになりました。1937年に制定された文化勲章は橘をデザインしております。
昭和天皇の意向で意匠が橘花とされたとする説については「文化勲章」を参照して下さい。
家紋
橘紋(たちばなもん)は、タチバナの実と葉を図案化した家紋。
文様としては平安時代末期ごろに現れ、江戸時代には90家余りの旗本が用い、蔦紋や桐紋などとともに十大紋の一つに挙げられております。元明天皇が、葛城王に橘姓を下賜したことにちなみ橘系の氏族が家紋として用いられました。『見聞諸家紋』に記された、薬師寺氏(丸に三つ立ち橘)、小寺氏(藤巴に三つ橘)が文献上の初見になっております。
使用井伊氏、黒田氏などが用い、黒田氏の橘紋の由来は、黒田職高が小寺氏に仕えた際に下賜されたことからであり、井伊氏は、井伊共保が生まれた際の故事にちなむとされております。なお日蓮宗の寺紋「井桁に橘・日蓮宗橘」は、開祖の日蓮が井伊氏一族の出身であることに由来するといわれております。

京都府八幡市の「石清水八幡宮」では、八幡神を勧請した僧・行教の紋が橘であったため、橘紋と三つ巴が神紋とされております。また本殿の彫刻には真ん中に橘の実があり、その実の両側から鳩が向かい合っている形のものがあります。本殿前には左右共に橘の木が植えられており、授与品としてこの橘の実を使った御神酒も作られております。
図案
『法然上人絵伝』に見られ、構図の種類には「橘」、「丸に橘」、「井桁に橘」、「三つ葉橘」などがあります。同様の図案で「茶の実紋(ちゃのみもん)」がありますが、チャノキの実を図案化したもので橘紋の実の部分に3枚の葉がない構図になっております。

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ウィキ その他より 資料が少ないため、加筆の可能性がございます。





紫式部

2013年10月17日 16時53分41秒 | 花の神話と伝説
別 名 「実紫」

花言葉  「愛され上手」「上品」「聡明」「聡明な女性」

花は夏の季語
実は秋の季語


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晩秋
実紫/紫式部の実/小式部/白式部
クマツヅラ科の落葉低木。
秋、紫や白のあざやかな球形の実を結びます。
山地に自生、観賞用にも栽培されております。

名は『源氏物語』の作者、紫式部に由来します。
・熊葛(くまつづら)科。
・学名
  Callicarpa japonica
   Callicarpa :ムラサキシキブ属
   japonica : 日本の
 Callicarpa(カリカルパ)は、ギリシャ語の
 「callos(美しい)+ carpos(果実)」が語源。
 「美しい実」の意味。 
美しい実」にちなみ、種名の「japonica(ジャポニカ)」は「日本の」を意味しております。
・山野などに生えます。
 都会では、植物園以外ではあまり見かけることはありません。
・紫色の実の清楚な美しさを、平安美女の「紫式部」(西暦1000年頃の人)にたとえてつけられました。
 また、紫色の実をびっしりつけることから「紫重実、紫敷き実(むらさきしきみ)」と呼ばれていたものが、いつのころからか源氏物語の作者・紫式部を連想させて「紫式部」となっていった、との説があります。
・11月5日の誕生花(紫式部)

原産地:日本 中国 朝鮮半島 台湾
樹高:2m~3m
主な開花期:6月-7月 果実:9月-10月

北海道の南部から沖縄にかけて分布し、山野に生えております。
樹高は2メートルから3メートル。
葉は楕円形で、向かい合って生える(対生)。
葉の縁には細かなぎざぎざ(鋸歯)があります。
葉の脇に集散花序(最初の花が枝先につき、その下に次々と側枝を出して花がつく)を出して
淡い紫色の小さな花をたくさんつけます。

花は筒状で先が4つに裂けて平らに開きます。
雄しべは4本、雌しべは1本で、花冠から飛び出ております。
結実期は10月から12月。
実は直径3、4ミリの球形で、きれいな紫色に熟します。
材はまっすぐに伸びて強靱であることから、金槌などの道具の柄や杖として利用されております。
ムラサキシキブ(紫式部)の名前の由来
花が咲いた後、秋につける丸い紫色の果実の清楚な美しさを、平安時代の才女で美女の「紫式部」に喩えられました。
また、紫色の実をびっしりつけることから「紫重実、紫敷き実(むらさきしきみ)」と
呼ばれていたものが、何時のころからか「源氏物語」の作者である「紫式部」を連想させて紫式部」となっていったとの説があります。

別名を秋に紫の実をびっしりとつけることからミムラサキ(実紫)とも呼ばれております。
「 国内では北海道~沖縄まで分布し、山野の林縁などに生えております。
都会では植物園以外では余り見かけない。高さは2~3mほどになります。
葉は先が細長くのび、長さは5~10cmで、各節2枚ずつつく対生になっております。
開花時期は6月~7月ごろ。
葉の脇(葉腋)から花序を出して桃紫色の小さい花を沢山つけます。
花序には、特に初めのころ少し星状毛が生えておりますが、
よく似た種の「ヤブムラサキ (藪紫」ほど目立たちません。

花の後、果実は直径5mm程度の鮮やかな紫色になり、
晩秋のころ、葉がほとんど落葉してもまだ果実はよく残っているのが見られます。

花序は「集散花序(しゅうさんかじょ)」
集散花序というのは、まず中心となる花柄(花軸)の先端に花がついて、
その下から枝分かれして花が咲きます。
そして、その花の下からも枝分かれして花が咲くという花序のことです。
よく見ると三又になった部分が残っておりますので、
その都度花の下から枝分かれして出る枝の数は2本だということがわかります。

ヤブムラサキ(藪紫)の場合は、花冠、萼、花序に星状毛がもっと密生して目立ち、
葉にも毛が多い。果実の時期にも星状毛が密生した萼が残ります。

また、一般に「ムラサキシキブ(紫式部)」として流通し
庭木によく植えられのは「コムラサキ(小紫)」が多いのだといわれております。

コムラサキ(小紫)の場合は、枝が下垂し、
葉が小さく縁にギザギザの鋸歯があるのは先半分だけで。

よく似た「コムラサキ(小紫)」は、ムラサキシキブ(紫式部)を
小さくしたものなのでこの名前になりました。

ムラサキシキブ(紫式部)とコムラサキ(小紫)の違い
ムラサキシキブ(紫式部)は、やや大型(背が高い)。
実も大きめ。 実は比較的バラバラにつけます。

コムラサキ(小紫)は、やや小型(背が低い)。実も小さめ。
実は枝に沿って固まるようにつけます。

ムラサキシキブ(紫式部)の幹はまっすぐに伸びて、しかも強靱であるところから、
金槌などの道具の柄や、杖に用いられております。
また戦国の火縄銃の時代には、銃身掃除や弾丸込めのための唐子棒にも使われておりました。 


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ウィキペディア その他より 加筆等ございます。

    

蓮と蓮の実

2013年10月07日 15時04分10秒 | 花の神話と伝説
別名 「水芙蓉 (すいふよう みずふよう)」「不語仙 (ふごせん)」
   「池見草 (いけみぐさ)」「水の花」



花言葉 「雄弁」「休養」「沈着」「神聖」「清らかな心」「離れゆく愛」
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 ハス(蓮、学名:Nelumbo nucifera)は、インド原産のハス科多年性水生植物。
名称など
古名「はちす」は、花托の形状を蜂の巣に見立てたとするのを通説とされております。
はす」はその転訛。
水芙蓉(すいふよう、みずふよう)、もしくは単に芙蓉(ふよう)、
不語仙(ふごせん)、池見草(いけみぐさ)、水の花などの異称をもちます。

漢字では「蓮」のほかに「荷」または「藕」の字をあてられます。

ハスの花と睡蓮を指して「蓮華」(れんげ)といい、仏教とともに伝来し
古くから使われた名となっております。

また地下茎は「蓮根」(れんこん、はすね)といい、野菜名として通用致します。

属名 Nelumbo はシンハラ語から。
種小名 nucifera はラテン語の形容詞で「ナッツの実のなる」の意。
英名 lotus はギリシア語由来で、元はエジプトに自生するスイレンの一種
「ヨザキスイレン」 Nymphaea lotus を指したものといいます。

7月の誕生花であり、夏の季語。特徴

原産地はインド亜大陸とその周辺。
地中の地下茎から茎を伸ばし水面に葉を出します。
草高は約1m、茎に通気のための穴が通っております。
水面よりも高く出る葉もあります(スイレンにはない)。

葉は円形で葉柄が中央につき、撥水性があって水玉ができます(ロータス効果)。

花期は7~8月で白またはピンク色の花を咲かせます。
早朝に咲き昼には閉じます。

園芸品種も、小型のチャワンバス(茶碗で育てられるほど小型の意味)のほか、
花色の異なるものなど多数ある。

なお、果実の皮はとても厚く、土の中で発芽能力を長い間保持することができます。
1951年(昭和26年)3月、千葉市にある東京大学検見川厚生農場の落合遺跡で発掘され、
理学博士の大賀一郎が発芽させることに成功したハスの実は放射性炭素年代測定により
今から2000年前の弥生時代後期のものであると推定されました。(大賀ハス)。

その他にも中尊寺の金色堂須弥壇から発見され、800年ぶりに発芽に
成功した例(中尊寺ハス)や埼玉県行田市のゴミ焼却場建設予定地から、
およそ1400年から3000年前のものが発芽した例(行田蓮)もあります。

近年の被子植物のDNA分岐系統の研究から、スイレン科のグループは被子植物の
主グループから早い時期に分岐したことがわかってきました。

しかしハス科はそれと違って被子植物の主グループに近いとされ、
APG分類体系ではヤマモガシ目に入れられております。

利用
食用、薬用、観賞用として湿地で栽培されます。

地下茎
地下茎はレンコン(蓮根)として食用になる。
日本では茨城県、徳島県で多く栽培されており、
中国では湖北省、安徽省、浙江省などが産地として知られている。
中国では、すりつぶして取ったでん粉を葛と同様に、
砂糖とともに熱湯で溶いて飲みものとする場合もある。


※葉については「蓮の葉」を参照。

種子
はすの実と呼ばれる果実(種子)にもでん粉が豊富であり、生食されます。
若い緑色の花托が生食にはよく、花托は堅牢そうな外見に反し、スポンジのように
ビリビリと簡単に破れます。
柔らかな皮の中に白い蓮の実が入っております。
種は緑色のドングリに似た形状で甘味と苦みがあり、生のトウモロコシに似た食感を持っております。

また甘納豆や汁粉などとしても食べられます。
中国や台湾では餡にして、月餅、最中などの菓子に加工されることも多い。

餡にする場合苦味のある芯の部分は取り除くことが多いが、取り除いた芯の部分を
集め蓮芯茶として飲まれることもあります。
また、蓮肉(れんにく)という生薬として、鎮静、滋養強壮作用があります。


果実の若芽は、果実の中心部から取り出して、茶外茶として飲用に使われる。


ハスを国花としているベトナムでは、雄しべで茶葉に香り付けしたものを
花茶の一種であるハス茶として飲用します。
資料によれば甘い香りが楽しめると言う。
かつては茶葉を花の中に挿入し、香りを茶葉に移しておりました。


撥水性の葉と茎がストロー状になっている性質から、
葉に酒を注いで茎から飲む象鼻杯(ぞうびはい)という習慣もあります。

ベトナムでは茹でてサラダのような和え物にして食べます。
日本においては食べやすく切った茎を煮物の材料として用いられます。
産地である秋田県では、茎を用いた砂糖漬けが作られております。
茎の表皮を細かく裂いて作る糸を「茄絲(かし)」、
茎の内部から引き出した繊維で作る糸を「藕絲(ぐうし)」と呼び、
どちらも布に織り上げる等、利用されます。

象徴としてのハス ※(加筆あり)
ハスの花、すなわち蓮華は、清らかさや聖性の象徴として称えられることが多かった。
「蓮は泥より出でて泥に染まらず」という日本人にも馴染みの深い中国の成句が、
その理由を端的に表しております。

宗教とハス
ヒンドゥー教
古代インドでは、ヒンドゥー教の神話やヴェーダやプラーナ聖典などにおいて、
ハスは特徴的なシンボルとして繰り返し登場する。
例えば、『バガヴァッド・ギーター』11章で、クリシュナは「蓮華の目を持つ者よ」と美称され、
アルジュナは「ハスの上に座す梵天(最高神)を、そしてシヴァ神、あらゆる賢者たち、
聖なる蛇たちをわたしは見ます」と語る。

同5章の記述「結果を最高神に任せ執着なく義務を遂行する者は、罪に迷わない。
あたかもハスの葉に水が触れぬがごとく」は、後の仏教における「ハス」の象徴的用法と近いものを含む。
泥から生え気高く咲く花、まっすぐに大きく広がり水を弾く凛とした葉の姿が、
俗世の欲にまみれず清らかに生きることの象徴のようにとらえられ、
このイメージは仏教にも継承された。 性典の中では、「女陰」の象徴。

多神教信仰から女神崇拝が生まれその為、
古代インドでは女性に対する4段階の格付けが生まれ上から
パドミニ(蓮女)、チトリニ(彩女、芸女)、シャンキニ(貝女)、ハスティニ(象女)
といい最高位の「蓮女」の象徴としてラクシュミーという女神が、崇拝された。
参照―性典『ラティラハスヤ』

仏教
仏教では泥水の中から生じ清浄な美しい花を咲かせる姿が
仏の智慧や慈悲の象徴とされ、様々に意匠されている。

如来像の台座は蓮華をかたどった蓮華座であり、
また厨子の扉の内側に蓮華の彫刻を施したりしている。

主に寺院では仏前に「常花」(じょうか)と呼ばれる金色の木製の蓮華が置かれている。

一方で、仏教国チベットでは標高が高く生育しないため、
想像でかかれたのかチベット仏教寺院では日本に比べ、かなり変形し、
その絵はほんのり赤みがかった白い花として描かれている。

また死後に極楽浄土に往生し、同じ蓮花の上に生まれ変わって身を託すという思想があり、
「一蓮托生」という言葉の語源になっている。

「白龍山寶珠寺」(はくりゅうさんほうしゅじ)和歌山県新宮市木ノ川360番地の蓮池には、
毎年7月から8月末までの間に、白蓮が開花する。
宝珠寺の古文書によると、200年前より蓮池が存在し、蓮もそれに由来する。
蓮の葉が80cm以上で大きく、花も開花すると30cmと大きい。

なお、経典摩訶般若波羅蜜経には「青蓮花赤蓮花白蓮花紅蓮花」との記述がある。
ここでの青や、他で登場する黄色は睡蓮のみに存在する色である。

仏典においては蓮と睡蓮は区別されず、共に「蓮華」と訳されている[2]。

密教密教においては釈迦のみならず、ラクシュミー(蓮女)である
吉祥天女を本尊として信仰する吉祥天女法という修法があり、
蓮は特別な意味を持つ。

その他インド、スリランカ、ベトナムの国花。
中華人民共和国マカオの区旗にもデザインされている。

国内では、以下の地方公共団体が「市の花」に採用している。
愛知県愛西市
滋賀県守山市
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蓮の実

ハスの実とは?
●基本情報
ハスの実とは、スイレン科の多年草のハスの花托(かたく)から採れる種子のことです。
世界の熱帯・温帯地域にかけて広く自生し、沼や池、水田で栽培されています。

ハスは水生植物で、地中の地下茎から茎を伸ばし、水面に葉を出します。
葉・茎・花には空気を運ぶための通気孔があり、全ての部分が縦に貫通していることが特徴です。
地下茎は野菜の一種であるレンコンとして親しまれています。

ハスは夏の早朝に紅色や白色などの美しい大きな花を咲かせますが、
昼を過ぎるとすぐに閉じてしまいます。

花の開閉を3回繰り返し、4回目に開いた際には閉じることなく散っていきます。

秋になると花托が肥大し、蜂の巣のような形になります。
上面にあいたたくさんの穴に入っている種子がハスの実と呼ばれるものです。

ハスの実は、緑色でどんぐりのような形をしています。
甘みと苦みがあり、生のトウモロコシに似た食感があります。

ハスの実である種子は千年以上も発芽力が消失しない程、
強い生命力を持っているといわれています。

<豆知識①>象徴としてのハス
日本ではハスの地下茎であるレンコンが、通気孔である穴を持っていることから
「見通しが良い」といわれ、縁起が良い野菜であると考えられています。
おせち料理の食材としても知られています。

古代インドでは、神がハスから誕生したという神話から吉祥の象徴とされたり、
種子であるハスの実が多くつくことから生命や多産のシンボルとされています。

また、ハスは泥の沼の中から出てきたとは思えないような美しい花を咲かせ、
花と同時に実をつけます。
このため仏教では、迷いの世界(泥水)の中にあっても、
迷いに染まらず悟り(花と実)を得ることをハスの花に例え、
仏教の台座である蓮台にハスの花の形が使われています。

日本や中国では、仏教での極楽浄土とは蓮池のことであるとされていたため、
寺院などの境内には蓮池がよく見られます。

<豆知識②>ハスの葉の表面張力
ハスの葉の表面には数マイクロメートル程の非常に小さなデコボコがあり、
そのデコボコの表面にはさらに小さな突起がついています。
そのため、表面張力が働き、ハスの葉は雨に濡れることも泥で汚れることもありません。
この構造を参考にしたコーティング技術の研究が進められ、家の外壁やトイレの便器、
繊維などに応用されたり、雨が降っても窓に水玉がつかず、
ワイパーを必要としない自動車などが開発されています。

●ハスの名前の由来
ハスの実がつく花托が蜂の巣とよく似ていることから「蜂巣(はちす)」と呼ばれていましたが、その後、蜂巣が略されてハスと呼ばれるようになりました。
漢字の「蓮(ハス)」は漢名からきたもので、ハスの実が連なって実ることから
この漢字が使われるようになったといわれています。

●ハスの実の歴史
ハスは、白亜紀後期の約1億年前には地球上に出現していたとされている植物です。
インドでは紀元前3000年もの古い時代からハスが食用とされていただけではなく、
宗教などにも深く関わっていると考えられ大切にされてきました。
ハスの実は、松の実やクコの実と同様に健康食品として重宝され、
古代中国では皇帝への貢物として用いられていました。
今でも精進料理に欠かすことのできない食材です。
日本でも約2000年前の弥生時代の地層からハスの実が発見されていることから、
古くから親しまれていた植物であったと考えられています。

<豆知識③>大賀ハス
1951年、千葉県にある東京大学検見川の落合遺跡から、
植物学者である大賀一郎博士により今から2000年以上前のものとされる
古代のハスの実が発掘されました。
発掘された3個のハスの実のうちのひとつを発芽・開花させることに成功し、
国内外に「世界最古の花・生命の復活」と伝えられ、注目を集めました。
その後、その種子であるハスの実が「大賀ハス」として日本各地をはじめ世界各国に伝えられ、
友好親善を深めています。
1993年、大賀ハスは「千葉市の花」に指定され、千葉公園に移植されました。
毎年6月下旬から7月にかけて美しい花を咲かせています。

●ハスの実の用途
未熟なハスの実は柔らかく甘みがあるため、剥いて生のまま食べられます。
熟すにつれて暗黒色の硬いハスの実となります。
熟したハスの実は煮たり、炒めたりする他、天日干しをして乾燥させて食べられています。
また、甘納豆や汁粉にしたり、中国や台湾ではつぶしたハスの実を餅にして、
月餅や最中などのお菓子の材料に使用しています。
ハスの実の芯の部分を集め、お茶にして飲まれる場合もあります。

ハスの実を入れたお粥は、造血作用や精力の強化などに効果があるとされ、
薬膳料理としても親しまれています。

●ハスの実に含まれる成分と性質
ハスの実には、ビタミンB₁、カリウムやカルシウムなどの体をつくることに必要不可欠なミネラル、
食物繊維などが豊富に含まれています。

漢方では、ハスの実が「連実(れんじつ)」と呼ばれ、滋養強壮や婦人病、
下痢止めなどに効果があるといわれています。

1:多年草とは、茎の一部、地下茎、根などが枯れずに残り、複数年にわたって生存する草のことです。]
2:花托とは、花びら・雄しべ・雌しべ・萼(がく)などを支えるための、花の台座となる部分のことです。]
3:蓮台とは、蓮華の形につくられた仏様が座る台座のことです。]
4:マイクロメートルとは、長さの単位で、1マイクロメートルは1000分の1mmです。]
5:薬膳料理とは、健康保持のための食事として、中国の医食同源(薬食同源)の
考えから生まれた漢方薬の材料を使った中国料理のことです。]
蓮の実は秋の季語
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・睡蓮(すいれん)科。
・学名
  Nelumbo nucifera(蓮)
   Nelumbo : ハス属
   nucifera : 堅果を持った
 
 漢字の「蓮」は漢名からで、種子が連なってつくことからといわれる。

・夏の朝に
 水面まで花茎を立てて開花。
 朝早く開き午後3時頃には閉じる。
 花の開閉は3回繰り返し、4日目には花びらが散る
     
・仏教では、西方浄土の極楽は神聖な蓮の池、と信じられているため、
 寺の境内にハス池をつくって植えるようになった。
 また多くの仏典に「蓮華(れんげ)」の名で登場し、
 仏像の台座にもその形がよく使われる。

 ちなみに、古代エジプトで神聖視されたのは蓮ではなく熱帯睡蓮(スイレン)。
 (参考)
  蓮華草  睡蓮

・泥の中にある根の部分はふくらんで蓮根(レンコン)になります。
 花、葉、茎、種子なども食用になります。

・「荷葉飯(かようはん)」とは、ハスの葉で包んで蒸した加薬飯(かやくめし)のこと。
 <加薬飯(かやくめし>
  関西の表現で、五目飯などに入れる肉や野菜の具のこと。

・葉は蝋状になっているため水をはじきます。
 雨水のしずくが水玉になるため、葉っぱを持って水玉移動させる遊びがあります。

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ウィキ他より  加筆等ございます。
重複する内容であっても表現方法の違いを掲載しております。

洞庭藍 (とうていらん)

2013年10月04日 15時04分04秒 | 花の神話と伝説
別 名 ベロニカ  


花言葉 「常に微笑みを持って」「汚れない心」

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主に秋に咲くベロニカです。
名前の由来
花の色が中国の有名な湖、洞庭湖の水の色のように美しいというのでつけられました。

● 海岸に生える高さ40~60cmの多年草。
● 江戸時代には観賞用に植えられていました。

白い綿毛におおわれ、全体に白っぽく見えます。
茎の先に穂のような総状花序をだして、青紫色の小さな花を密につけます。
クワガタソウ属の中で、トウテイランのように茎の先に花を密につけた総状花序を
つくるものをルリトラノオ属として分ける見解もあります。

・胡麻の葉草(ごまのはぐさ)科。
・学名
  Veronica ornata Veronica :クワガタソウ属
  ornata : 飾った、華美な

 Veronica(ベロニカ)は、キリスト教の聖者「Veronica」に対して
 捧げられた名。
 
宿根草(耐寒性多年草)。
花期は夏~秋。 草丈は50㎝前後。
丈夫で育て易いトラノオの仲間ですが、自生地(近畿から山陰地方)では
絶滅が心配されている花です。    

白に近いシルバーリーフと澄んだ青色の花のコントラストが素敵です。
絶滅危惧種ではありますが性質は強健で育て易く、年々広がり
たくさんの花を咲かせます。   
暑さ、寒さに強く、日向からやや半日陰でも育ちます。
花穂が伸びる特徴的な草姿が美しく、イングリッシュガーデンには
欠かせない植物です。

   
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弁慶草

2013年10月03日 19時51分06秒 | 花の神話と伝説
別 名
「活草/血止草/根無草/ふくれ草/つきくさ/八幡草/葉酸漿」






花言葉   「穏やか」「静穏」「平穏無事」

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ベンケイソウ科(ベンケイソウか、Crassulaceae)とは、被子植物の科のひとつです。
およそ33属1400種を含みます。

別名と共に大変丈夫な事に由来する命名。

葉は円形肉厚、花は淡紅色、五弁。薬草としても栽培されてきました。 

名前の由来
、茎葉(けいよう)が多肉質で、切って捨てても枯れないという意味から、古くは、伊岐久佐(いきくさ)と呼ばれました。
その後に、武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)のように、枯れない強い草という意味から、弁慶の名が頭について、ベンケイソウという名になったという由来があります。

多肉質の葉をもち、乾燥に強い強健な性質から、歴史上の猛者・弁慶になぞらえた名前となりました。
また、物類称呼(ぶつるいしょうこ・1775)では、ベンケイソウの漢名、景天(けいてん)を、京では、ベンケイソウ、江戸では、イチヤクソウと呼ぶという記述があります。

ベンケイソウの花の咲いた茎を糸でつるしておくと、乾燥したあとでも、雷鳴があると必ず色が増すので、強い草という意味から、弁慶草と名がついたという記述もあります。

中国原産といわれ、日本には古くに渡来したことがわかります。

薬草として栽培していたものが野生化したといわれています。

「カランコエ」は仲間のひとつです。

現在は中国原産の「オオベンケイソウ」やヨーロッパ系の「ムラサキベンケイソウ」が一般的です。

オオベンケイソウは漢方薬にされております。

《この花の基本情報》ベンケイソウ科 多年草
原産地 日本、中国
高さ 30~70センチ
花期 9~10月
花色 ピンク、紅、白


特徴
多肉質の葉および茎を持ち、水分を貯蔵できます。
分布は世界中に広がっておりますが、特に北半球と南アフリカに多く、水の乏しい乾燥した地域に産します。
常緑の多年草で、カネノナルキ(金のなる木)のように茎が木質化し小潅木のようになるものもあれば、エケベリア属のようにロゼット状になり茎はごく短く退化するものもあります。

葉の大きさ、形、色や繊毛の有無など形態はさまざまです。

この科の植物は食用としてはグラプトペタルム属の一部が野菜とされる程度で、重要なものではないが、花卉園芸用に多くの種が流通する。それら品種の多くは特異な魅力を持ち、頑健で育てやすいことから人気が高い。カネノナルキやカランコエもこの科に属します。

多くは属、種間での交雑が容易で、野生、または人為の交雑があり、しばしば分類は容易でない。旧来の分類ではベンケイソウ科はバラ目に含まれたが、分子系統解析ではユキノシタ目に属する結果が得られます。

また、CAM型光合成(Crassulacean Acid Metabolism)という名称は、
最初にこの科の植物からこの代謝経路が発見されたことにちなみます。


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ウィキペディア他より



2013年09月23日 11時18分55秒 | 花の神話と伝説


花言葉 「節度」「節操のある」

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竹の分類
  植物界  Plantae
  被子植物門   Magnoliophyta
  単子葉植物綱 Magnoliophyta
  イネ目     Poales
  イネ科     Poaceae
  タケ亜科    Bambusoideae

タケ(竹)とは広義には、イネ目イネ科タケ亜科のうち、木本(木)のように茎が木質化する種の総称。
しかし、通常の木本と異なり二次肥大成長はせず、これは草本(草)の特徴です。
このため、タケが草本か木本かは意見が分かれております。
ただし、タケの近縁種は全て草本で木本は存在せず、近縁種に限った話題では、
近縁の完全な草本と対比してタケは木本とされることが多い。

分類学的には従来、タケ連 (Bambuseae) にまとめられておりましたが、単系統ではないことが判明し、分割が提案されております。
広義のタケは、その生育型から、狭義のタケ、ササ(笹)、バンブー (bamboo) の3つに分けられます。
以下では便宜上、狭義のタケを「タケ」、広義のタケを「タケ類」と表し(ただし一般には、「タケ類」はタケ亜科、あるいは狭義のタケの意味で使われることもある)、タケ類全体について述べます。漢字の「竹」は人文・産業的な文脈に限って用いております。

概要タケは気候が温暖で湿潤な地域に分布し、アジアの温帯・熱帯地域に多い。
ササは寒冷地にも自生します。
タケ・ササの分布は北は樺太から南はオーストラリアの北部、
西はインド亜大陸からヒマラヤ地域、またはアフリカ中部にも及びます。
北アフリカ、ヨーロッパ、北アメリカの大部分には見られません。

通常、地下茎を広げることによって生息域を広げ、
一部のタケ類は周期的に開花し一斉に枯れることが知られております。

その周期は極めて長く、マダケの場合は120年周期であると推定されております。

しかし、まだ周期が分かっていない種類も多い(日本におけるモウソウチクの例では、
種をまいてから67年後に一斉に開花・枯死した例が2例(1912年→1979年・1930年→1997年)記録されております。

竹の種類によって開花周期に幅が見られますが、一般にはおおよそ60年から120年周期であると考えられております。
タケ類は成長力が強く、ピークの時は1日で1メートル以上成長します。
竹林の近くにある民家の中に竹が侵入する(タケノコが生える)被害もあります。

地下茎が地面を広く覆うことからがけ崩れには強いが、逆に強風、地滑り、病気などには弱く、放置された竹林で地滑りの発生が多いという研究もあります。
事実、放置竹林による地すべりの事例がいくつも報告されており、問題が指摘されております。
また放置竹林によって山地が覆われ、元々植生していた広葉樹や針葉樹の光合成が妨げられ、
結果として森林の減少を招くという問題も起こっており、各地で対策が講じられております。

乾燥が十分なされたものは硬さと柔軟さを備えており、さまざまな素材として利用され
その繊維を利用して紙も作られております。
竹酢液や竹炭としても利用されるほか、飼料、建材、工芸材料などとしても用いられます。

前述した放置竹林の問題にも、これらの素材としての活用を求め、様々な研究、試行錯誤が行われております。
また、食材としては、若いものを筍として食べるほか、葉を食料として利用する動物もおり
、ジャイアントパンダはこれを主食になっております。

モウソウチクを除く種の多くは、その地域でしか生育しないことが多いが、その理由は不明です。
分類タケ亜科内の位置づけ

タケ類(タケ連)はイネ科タケ亜科に属す。
タケ亜科にはタケ連のほかに Olyreae 連が属するが、Olyreae 連は典型的な草本であり、
タケ連のような木質の茎を作らない。

Sungkaew et al.の分子系統学的解析によると、タケ連は単系統ではなく、
熱帯性木本タケ類と温帯性木本タケ類の2つの系統に分かれる。

熱帯性木本タケ類が Olyreae と姉妹群となり、温帯性木本タケ類はそれら全体と姉妹群である。
彼らはこの結果から、温帯性木本タケ類を Arundinarieae 連に分割すべきとしている。

竹と笹とバンブーの違い

タケ類にはタケ(竹)とササ(笹)とバンブーがあります。

タケとササとバンブーの相違点
地下茎の有無地下茎で生育繁殖するタケ、ササとは異なり、
バンブーは分蘖(株分かれ)によって株立ち状になります。

竹皮の着生タケは生育後落下しますが、ササは生育後も着生している。

葉の形態タケは格子目があるが、ササにはそれがなく縦に伸びる平行脈である。

開花タケは約120年周期、ササは40年から60年周期でどちらも開花後には枯死する。

分布日本ではタケは青森から九州だが、ほとんどは帰化と見られます。

ササは北海道や高山地帯にも自生する。
一般的には丈の低いものが笹竹の略とされる。

名前に○○ダケ・○○ザサ・○○チクとついていても実際のタケ・ササの判断とは違う場合があります。
ただし、植物学的には「成長すると稈鞘(たけのこの皮)が落ちるのが竹、
残って稈(タケ・ササにおける「茎」)を包むのが笹」とする。
しかし、オカメザサのように膝丈ほどのタケやメダケのような背の高いササもあることになる。
バンブーは、熱帯地方に生息し、外見がタケに似ているものの、地下茎が横に這わず、株立ちになる。
紙パルプ業界にはタケとバンブーの区別があります。

ちなみに、日本に見られるタケの多くは帰化植物と考えられ、
一部種類には日本野生説もありますが、ほとんどは中国原産である。
ササは日本産のものが多くあり、地方変異も数多い。

主な種
タケ類の種は、世界で600種とも1200種とも言われる。
日本には150種、あるいは600種があるといわれる(いずれも学説によって異なる)。

●竹の花について・・・
竹は多年草ですので何年かにいっぺん花が咲きます。花が咲くと草はその生涯を終えることになります。竹は地下茎でつながっておりますで いっぺんに全部枯れてしまいます。
たとえば一山全部枯れたら見てるだけでも不気味ですし土を支える根っこがなくなってしまいますので地盤が緩みやすく土砂崩れなどの災害の原因になります。
そんなことから、昔の人は経験から そういった災害から身を守るための用心として
竹の花が咲くと不吉だといっているのです。

●竹の花の神秘・・・http://kotobahiroi.seesaa.net/article/21840083.html
竹の花は60年とか100年とかに1度しか花をつけません。そして、花をつけた後はいっせいに枯れてしまうのです。竹の花が咲くと不吉なことが起こるという言い伝えも聞かれます。
竹はイネ科なので、花も稲の穂のようです。めったに咲かない希少な花ですけど、地味です。
地下茎で増えていきますから合理的に考えれば、竹はめいっぱい地下茎を広げて繁栄したけれでも、その土地でのこれ以上の増殖が難しくなってしまった。
それで花を咲かせ子孫を残すことにしたのでしょう。
しかしそういう合理性だけでは説明のつかないことが起きております。
昭和30~40年代にかけて日本全国のマダケに一斉に花が咲き、竹林が壊滅状態になったことがありました。ところが この開花現象は日本だけでなく、世界中の出来事だったのです。
つまり マダケは世界のどこに植えてあっても一斉に開花したのです。
また、株分けや挿し木で繁殖させたものが、環境や場所が異なるのにもかかわらず、親の竹の枯れる時期と同じ時期に花を咲かせて枯れてしまったのです。
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ウイキより一部 抜粋 


芭蕉

2013年08月24日 14時03分13秒 | 花の神話と伝説
 


花言葉:ーーー

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バショウ(芭蕉・学名:Musa basjoo):バショウ科の多年草。
英名:ジャパニーズ・バナナ。
原産地:中国が原産。

高さは2~3mで更に1~1.5m・幅50cm程の大きな葉をつけます。
花や果実はバナナとよく似ております。
熱帯を中心に分布しているが耐寒性に富み、
関東地方以南では露地植えも可能です。

主に観賞用として用いられます。
花序は夏から秋にかけて形成され、実がなることはあまりありませんが、
バナナ状になり、一見食べられそうにも見えますが、種子が大きく多く
実も綿のようで、タンニン分を多く含む種株もあるため、
その多くは食用には不適です。
(ただし追熟させればバナナ同様食用になりうる実をつける)。

琉球諸島では、昔から葉鞘の繊維で芭蕉布(ばしょうふ)を織り、
衣料などに利用しておりました。

沖縄県では現在もバショウの繊維を利用した工芸品が作られております。

<基本情報>
学名:Musa basjoo
   Musa : バショウ属
   basjoo : バショウ

Musa(ムサ)は、ローマ時代のアウグスト王の侍医、
 「Antonio Musa さん」の名前にちなみます。
 
見上げるほどの高さ。
葉も大きく、破れやすい。
夏に、変わった形の花をつけます。
 バナナ状の小さい実をつけることもあります。
「芭蕉布(ばしょうふ)」の材料となります。

江戸時代に、長崎にいたシーボルトがこの芭蕉を「ムサ・バショウ」と
いう学名で発表しました。
 「ムサ」とはバナナの仲間を意味する学名で、
 その後、イギリスでは、芭蕉をジャパニーズ・バナナと
 呼んでおりました。

※江戸時代の松尾芭蕉は、深川の自宅の庭にあった芭蕉から
 自分の名前を芭蕉としたとされております。
門人の李下から芭蕉の株を贈られた事にちなみ、これが大いに茂ったので当初は
杜甫の詩から採り「泊船堂」と読んでいた深川の居を「芭蕉庵」へ変えました。
その入庵の翌秋、字余り調で「芭蕉」の句を詠んでおります。


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ウィキ、その他より 画像はウィキから
花言葉等、加筆ございます。

コリウス

2013年08月22日 23時19分16秒 | 花の神話と伝説
別名  「金襴紫蘇(きんらんじそ)」「錦紫蘇(にしきじそ)」


花言葉 「善良な家風」「かなわぬ恋」「恋の望み」「健康」 「慎み深さ」
「絶望の恋」「誘惑」

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カラフルな葉を鑑賞する。花は小さくて目立たない。
紫色の小花を咲かせます。
開花すると葉の色が褪せてくるので、花穂が出てきたら、早めに摘み取るように
すると良い
●名前の由来
「コリウス」とは、ラテン語で「鞘」を意味する言葉で、花序が刀の鞘に似ている
ことからつけらました。
Coleus は、その雄しべの形からギリシャ語で「Koleos(刀のさや)」と
呼ばれたことに由来します。
●和名の由来
紫蘇(しそ)に似ていて、かつ、葉っぱの色がにぎやかなところからつけられました。

《基本情報》
シソ科 一年草(原産地では多年草、日本でも冬季に室内に取り込むなどして
一定以上の温度を保てば、越冬できることもあるようです。)
原産地 熱帯アジア
草丈 20~80センチ
観賞期間 5~11月
葉色 赤、黄色、紫、紅など

(Coleus, Painted nettle)
学名  Coleus blumei
   Coleus : コリウス属
   blumei : オランダの分類学者「ブルーム」さんから
インドネシアのジャワ島原産。
コリウス(Coleus)
シソ科コリウス属(シノニム:ソレノステモン属(Solenostemon Thonn.))の
植物の総称。
熱帯アフリカ、熱帯アジア、オーストラリア、東インド諸島、フィリピンに分布します。
園芸品種として種間雑種も作出されております。

特徴
色鮮やかな葉っぱが特徴。
 とんがった紫色の花とともに秋によく見かけます。

草丈30cmくらい。葉は平滑なもの、深い切れ込みの入ったものや縮れの
あるものなどがあり、葉の色はえんじ色・オレンジ・明るい黄色・
サーモンピンクなど、レインボー系と呼ばれる、
それらの色に緑の縁取りのついたものがポピュラーです。
観葉植物として鉢物にするが、花壇に植えることもできます。
通常は、春に種子を播いて殖やすが、さし芽もできます。

温帯では一年草として扱うが、原産地では宿根草です。
このため冬に暖かい室内などに入れておけば越冬できます。

コレウス・フォルスコリ(Plectranthus barbatus、シノニム:Coleus forskohlii)など、
コリウス属の一部の種は現在、Plectranthus属に分類されております。

栽培
微細種子なので、種の取り扱いには注意が必要で、浅鉢に蒔き、受け皿から吸水させます。
発芽適温が比較的高いので、日本では5月に入ってからまいた方がよい。
苗になればあまり病虫害もなく、育てやすいが、乾燥と強い陽射しに弱いので、
半日陰で育て、こまめに水やりを致します。

シソ(Perilla frutescens var. crispa)に似た藤色の花が咲きますが、
観賞価値が低いばかりでなく、花茎が伸びるに従って葉の色が褪せてきのすので、
花は出てきたらつみ取るようにします。

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加筆 等ございます。
ウィキ他より
画像はフリー画像様よりお借り致しました。

ジンジャー

2013年08月20日 23時22分09秒 | 花の神話と伝説

和名 「花縮砂(はなしゅくしゃ)」 
英名 「ジンジャー・リリー」

        

花言葉   「豊かな心」「信頼」「慕われる愛」「無駄なこと」

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ショウガ科ですが、食用のものとは違う種類です。
「ジンジャーエール」に入っているのも、別種。

そして、漢方薬にも「シュクシャ(縮砂)」というものがありますが、
それとも別物。

●とても良い香りがします。

●渡来は、意外と古く、江戸時代とされております。

キューバ・ニカラグアの国花

《基本情報》

ショウガ科 球根植物(多年草)
 原産地 インド、東南アジア
草丈 1メートル~1.5メートル前後
 花期 6~9月
 花色 白、クリーム色、オレンジ
 
(Ginger lily)(+ 生姜(しょうが))
生姜(しょうが)科。
学名 Hedychium coronarium(白色ジンジャー)
   Hedychium :  シュクシャ属
   coronarium : 花輪に使われております。(適している)
   Hedychium(ヘディチウム)は、ギリシャ語の
   「hedys(美味)+ chion(雪)」が語源となっております。
インド原産。
晩夏から秋にかけて、背の高い大きな花が咲きます。
 色は白、オレンジ色など。
(白花のものがベーシックなジンジャーで、
  そこから、背の高い、 オレンジや黄色などの
  花のものが 改良して作られたとのことです)
 
「ジンジャー」は「生姜(しょうが)」の英名。
 白い百合(ゆり)のような色の花の様子から「ジンジャーリリー」と呼ばれ、
 しだいに「ジンジャー」に短縮されました。

葉っぱも細く長く伸びます。
純白の花はとてもよい香りがします。
 強く甘い香りでくちなしの香りに似ております。

ショウガに似た根茎からは精油がとれ、鎮痛用の薬として用いられております。
 熱帯地域原産なので、高温多湿の場所を好みます。


レッドジンジャー(red ginger)

和名「赤穂月桃(アカボゲットウ)」

ショウガ科ハナミョウガ属の常緑多年草。

●花の特徴
鮮やかな赤い苞が特徴。白色の小さな花が咲きます。
●葉の特徴
葉は長さ60センチくらいの長い楕円形で、互い違いに生えます(互生)。
●実の特徴
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)
●その他
和名「赤穂月桃(アカボゲットウ)」
花名 red ginger 科名 ショウガ 属名 ハナミョウガ 学名 Alpinia purp属名の Alpinia はイタリアの植物学者「アルピーニ(P. Alpini)さん」の名から
種小名の purpurata は「紅紫色の」という意味。
学名:Alpinia purpurata
urata 分布 ニューカレドニアやソロモン諸島などの太平洋諸島現在では
熱帯地方の各地で植栽あるいは帰化 生育地 温室鉢植え
植物のタイプ 多年草 大きさ・高さ 2~4メートル

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綿の花

2013年08月15日 19時18分08秒 | 花の神話と伝説

和名:ワタ (綿花)
別名 ワタ・ツリーコットン・アジワタ

フリー画像様より

花言葉   「優秀」「繊細」「偉大」「崇高」「有用」「優秀」
         「私を包んで」「偉大さ」

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科・属名 アオイ科・ゴッシピウム(ワタ)属
原産地 熱帯アジア・アメリカ原産
状態 多年草・低木


夏に花弁の奥が暗赤紫色をした淡黄色(白色)の花を咲かせるワタ。
夕方になるとだんだん赤味を帯びてきます。

秋に実をつけますが、実が熟してはじけると白い綿(ワタ)があらわれます。
この時、3~5裂した綿が白い花のように見えるため、綿花と呼ばれております。
繊維作物としての歴史は古く、インダス文明(紀元前2600年~1800年頃)最大の遺産・モヘンジョダロから綿布が発見されております。

日本へは奈良時代今から約1200年前の延暦18年(799年)に三河の国に漂着し、天竺人によって伝えられたと言われております。

主要産地は中国・アメリカ・ロシア・インドなど多数の品種があります。
カイトウメン・エジプトメン・アジアメン・リクチメンなどが栽培され、
中でもリクチメン(陸地棉)が全体の70%近くを占めております。

コットンは種子から綿毛をとる繊維植物ですが、美人の形容に例えられておりますフヨウやハイビスカス、タチアオイなどと同じアオイ科の植物なので、黄色や白の美しい花を咲かせ、品種によってピンクや紫・濃黄などがあります。
草丈は60~150cm、開花期は7~9月頃です。

コットンの花が散った後に丸みを帯びた実が熟しますと、実がはじけて中から真っ白なワタがこぼれます。

このワタは古くから栽培され、江戸時代には需要を上回るほど栽培されましたが、現在では作付けがほとんどありません。

 ● 属名の「ゴッシビウム(Gossypium)」は、ラテン語の「gossum(腫れもの)」という意で、実の形が語源とされます。

● 「cotton(コットン)、tree cotton(ツリー コットン)」は英名
cottonはアラビア語の「qutun(クトゥン)腫れ物」が語源とされます。

● 腫れ物とはボールのように膨らんだ実の形からきております。

和名のワタは「棉」または「綿」と書き、「棉」は、まだ繊維に加工される前の植物全体指し、「綿」は繊維に加工されたものを指すそうです。

ちなみに木綿は漢語の「モクメン」から「モメン」に転じたもので、
古くは「モンメン」と呼ばれていたそうです。

  

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昼顔

2013年07月30日 13時55分38秒 | 花の神話と伝説

 

別 名 「コシカ(鼓子花)」「アオイカズラ(葵葛)」「False bindweed」

花言葉  「絆」「情事」「優しい愛情」「和やかさ 絆」

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ヒルガオ(昼顔) は、夏に、日本全国津々浦々の道端や柵に絡み付く
ナス目ヒルガオ科ヒルガオ属の野草の蔓性多年生植物です。

 花の形は、アサガオに似て漏斗状をしておりますが、ヒルガオは花色が濃桃色だけです。
 また、アサガオには種子ができますが、ヒルガオには種子はできません。

アサガオが早朝に咲き午前中には萎んでしまうのに対し、ヒルガオは昼間も咲いております。
 葉はやじり形をしており、アサガオ(朝顔)の矛(ほこ)形に比べるとすっきりしています。

葉は互生します。 同じヒルガオ属にコヒルガオ(小昼顔)がありますが、
コヒルガオの花径の方が小さく(3~4cm)、 茎に突起物があり、
葉は小さく側片が2列します。 コヒルガオ(小昼顔)の開花期は、
ヒルガオより若干長く5~8月に咲きます。

ヒルガオ科の花
サツマイモ(薩摩芋) 

●学名
  (昼顔)    Calystegia japonica  
  (小昼顔) Calystegia hederac   

ヒルガオ(昼顔、学名Calystegia japonica、シノニムCalystegia pubescens他)は、
ヒルガオ科の植物。   

Calystegia : ヒルガオ属
japonica : 日本の Calystegia(カリステジア)は、
 ギリシャ語の 「calyx(萼(がく)) +stege(蓋(ふた))」 が語源。

●名前のとおり、昼間に開花。 夕方にはしぼむ。
●晩春から秋まで長い間咲き続けます。

●つる性の多年草で、地上部は毎年枯れます。
●春から蔓が伸び始め、夏にかけて道ばたなどに繁茂します。
●夏に薄いピンク色で直径5~6cmの花を咲かせます。
●花の形は漏斗形。苞葉が萼を包み込みますので、帰化植物のセイヨウヒルガオ(西洋昼顔、学名Convolvulus arvensis)と区別できます。

●茎は蔓性となり、地下茎は砂中をはう。
●葉は長柄があり互生し、緑色のハート型ないし腎臓形で、厚く、光沢があります。
●5~6月には淡紅色で直径4~5cmのヒルガオに似た花を開く。果実は球形で、種子は黒い。

アサガオのように鑑賞用に栽培されることは、殆どありません。
また、結実することはまれですが、地下茎で増え、
一度増えると駆除が難しいため、大半は雑草として扱われます。

黄色のヒルガオはありません。

★ヒルガオの花言葉の由来

「絆」・・・根で組み合っているので、「絆」という花言葉になったと思われます。

アサガオ同様朝開花するが昼になっても花がしぼまないことからこの名がつけられました。

コヒルガオ

ヒルガオの近縁植物としてコヒルガオ(小昼顔、学名Calystegia hederacea)があります。

ヒルガオと似ておりますが、花弁が直径3~4cmとヒルガオより小さいこと、
花柄に縮れたひれがあること、葉の形などの差異があります。

大抵は雑草として扱われますが、八重咲の園芸種が栽培されることもあります。

ハマヒルガオ
ハマヒルガオ(浜昼顔、学名Calystegia soldanella)はヒルガオ科ヒルガオ属。
海岸の砂地に群生し、日本全土、および世界に広く分布します。
 
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ウィキ他より


馬酔木 (あせび)

2013年03月10日 02時42分10秒 | 花の神話と伝説

別 名  「あしび」「あせぼ」「花馬酔木」



花言葉 「犠牲」「二人で旅をしよう」「清純な心」
「いつもあなたと一緒」「献身」

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躑躅(つつじ)科。
原産地:日本
学名:Pieris japonica 
   Pieris : アセビ属
   japonica : 日本のPieris(ピエリス)は、ギリシャ神話の詩の女神
   「Pieris」の名前にちなんだものです
英名:Japanese asndromeda
和名:アセビ(馬酔木)
別名:あしび、あせぼ
目名:ツツジ目
科名:ツツジ科
属名:アセビ属
樹高:1m~6m
開花期:2月~4月
植え付け期:2月~3月 6月~7月 10月
毒性:有り

・アセビ(馬酔木)は日本原産
 本州・四国・九州の山地などに自生する常緑樹。
 ツツジ科の低木で日本に自生し、観賞用に植栽もされます。

・開花期2月から4月ごろに鈴蘭のようなお椀型の小さい花を咲かせます。
 壷形の花をいっぱい咲かせます。
 うす紅色のものと 白色のものがあります。
 かすかに香ます
・本種は、全株、葉、樹皮、茎、花に「アセボトキシン」という有毒成分
 を含み、誤飲すると腹痛や下痢、嘔吐など引き起こすため注意が必要です。
 多くの草食ほ乳類は食べるのを避け、食べ残されます。
 そのため、草食動物の多い地域では、この木が目立って多くなることがあります。
 たとえば、奈良公園では、シカが他の木を食べ、この木を食べないため、
 アセビが相対的に多くなっている。逆に、アセビが不自然なほど多い地域は、
 草食獣による食害が多いことを疑うこともできます。

・やや乾燥した環境を好み、樹高は1.5mから4mほどになります。
 葉は楕円形で深緑、表面につやがあり、枝先に束生します。

早春になると枝先に複総状の花序を垂らし、多くの白くつぼ状の花をつけます。
果実は扇球状になる。有毒植物であり、葉を煎じて殺虫剤にします。
有毒成分はグラヤノトキシンI(旧名アセボトキシン)。

利用
・アセビは庭園樹、公園樹として好んで植栽される外、花もの盆栽等としても
 利用されております。
・近年では、殺虫効果を自然農薬として利用する試みがなされております。

鑑賞用の場合
置き場 半日陰から日陰を好みます。
    西日が当たらなければ日なたも育ちます。
水やり 比較的乾燥には強いですが、日照りがひどい時は水をこまめに
    与えてください。

名前の由来
・葉に有毒成分が含まれ、馬が食べると酔ったような状態になることから、
 この字が当てられたとされております。
・含有成分「アセボトキシン」は人間にも有毒で、足がしびれたように
 なることから、「アシシビレ(足痺れ)」 が「アセビ」になったとも
 いわれております。
 漢字の「馬酔木」もその由来によります。
また、このことから、葉を煎じたものは殺虫剤としても使われております。

文化
万葉集にも詠み込まれ、日本人とは縁の古い花。

・「池水に影さへ見えて 咲きにほう
  あしびの花を 袖に扱入(こき)れな」
   万葉集  大伴家持(おおとものやかもち)

 「磯の上に生ふるあしびを
  手折らめど 見すべき君がありといはなくに」
   万葉集  大来皇女(おおくのひめみこ)

 「わが背子にわが恋ふらくは 奥山の
  あしびの花の 今盛りなり」
   万葉集 

 「河蝦(かわず)鳴く 吉野の川の 瀧の上の 
  馬酔木の花ぞ 末(はし)に置くなゆめ」
   万葉集

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ウィキペディアその他より
必要に応じて加筆・訂正致します。


辛夷

2013年02月26日 19時36分41秒 | 花の神話と伝説
別 名 「田打ち桜」「ヒキザクラ」「ヤチザクラ」「シキザクラ」

花言葉   「友情」「歓迎」「信頼」「有愛」「歓迎」「自然の愛」
      「乙女のはにかみ」

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植物界 Plantae
被子植物門 Magnoliophyta
双子葉植物綱 Magnoliopsida
モクレン目 Magnoliales
モクレン科 Magnoliaceae
モクレン属 Magnolia
コブシ M. kobus
コブシ(辛夷、学名:Magnolia kobus)
Magnolia(マグノリア)は、
 18世紀のフランス、モンペリエの植物学教授
 「Magnol さん」の名前にちなんでおります。

落葉広葉樹の高木。

名前の由来
つぼみや実が、こどもの握り拳に似ているからとされる。
別名の「田打桜(たうちざくら)」は昔は、コブシが咲くと
 田植えを始めたことから呼ばれておりまた。
特徴
・果実は集合果であり、にぎりこぶし状のデコボコがあります。
この果実の形状がコブシの名前の由来です。
モクレンに似ておりますが、花がやや小さめで、
花の下に葉がついている点が異なります。

・早春に他の木々に先駆けて白い花を梢いっぱいに咲かせます。

・高さは18m、幹の直径は概ね60cmに達します。

・3月から5月にかけて、枝先に直径6-10cmの花を咲かせます。
 花は純白で、基部は桃色を帯び、花弁は6枚。

・山野に自生。観賞用に採植。
 季節は3~4月。花の色は、白。

・枝は太いが折れやすい。枝を折ると、 芳香が湧出します。

・樹皮は煎じて茶の代わりや風邪薬として飲まれます。

・白い花で、花びらの幅は狭い。
 全開します。
 白木蓮より小さく、葉に先立って開花します。

・花の下に小さい葉を一枚つけます。

・細長い花びらが10数枚あり、垂れ下がるさまが、
 神前に供える玉串の「四手」に似ており、「四手辛夷(しでこぶし)」や、
 ピンク色の「紅辛夷(べにこぶし)」もあります。

・花のつぼみを摘み取り乾燥させたものを、同じ漢字で「辛夷(しんい)」と
 いい、生薬(しょうやく)の一つに数えられております。
 風邪による頭痛や鼻づまりなどに効用があります。

・果実は5-10cmで、袋菓が結合して出来ており、所々に瘤が隆起した
 長楕円形の形状を成しております。

・アイヌ地方では「オマウクシニ」「オプケニ」と呼ばれております。
 それぞれ、アイヌの言葉で、「良い匂いを出す木」「放屁する木」
 という意味を持ちます。

・北海道のコブシは「キタコブシ」と呼ばれることもあります。
・栃木県ではコブシが花を咲かせるのを目安に、サトイモの植えつけに着手します。
 それゆえ芋植え花と呼ばれております。

・昔の人は、この花の開花時期から農作業のタイミングを判断したり、
 花の向きから豊作になるか否かを占ったりしたようです。
  (種まき桜と呼ぶ地方もあります)

・遠くより見ると桜に似ていること、花を咲かせる季節が桜より
 早いことから、ヒキザクラ、ヤチザクラ、シキザクラなどと
 呼ばれております。
 これらの呼称は北海道、松前地方を中心に使われております。

産地
九州、本州、北海道および済州島に分布。
「コブシ」がそのまま英名・学名になっております。
日本では「辛夷」という漢字を当てて「コブシ」と読みますが、
中国ではこの言葉は木蓮を指します。
用途
庭木
街路樹
建材として、樹皮を付けたまま茶室の柱に用いられることがあります。
花蕾は鼻炎、鼻づまりなどに効果があるとされております。
生薬名は「辛夷(しんい)」といい漢方薬に配合されます。
花は香水の原料にもなっております。
コブシの咲き具合に応じて種子を撒くなど、農作業の指標として
 用いられることもあります。

春の季語
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ウィキペディア その他より 加筆あります。