(ガホの村人たちとお別れの記念写真。お母さんたちはほとんど出てきてくれた。)
今日は、JAPSAMの学生らと、サンタマルガリータのガホの村を訪ねました。数年前から行くようになったアラピソンの村のさらに奥の村です。
ソルソゴンの手前の三叉路から山道に入りました。時々、コプラや野菜をいっぱいかついだ男たちが、スタスタと降りてきます。振り返ると、緩やかに広がる丘陵地帯の向こうにソルソゴンの村や、マングローブの林が海まで続いていました。キラキラと輝く海には、あのカプラガサンの島が浮かんでいます。
そんな気分のいい道を歩いて約2時間。広い尾根の上に、50戸ほどの家が並ぶ静かなガホの村に着きました。
この村の特産は、アバカ(ジュート、昔のマニラ麻)からのハンモック作り。女性たちは、朝から晩まで、ひたすらハンモックを編み続けているのです。
今日は、学生たちが一人ひとり別れて、それぞれの家でハンモック作りを教えてもらいました。足の親指に端をかけて、順に編んでいくのです。みんな「難しい、難しい」と苦労していましたが、何時間か続けて、なんとか小さなお土産を編むことができて大喜びでした。
山奥の小さな村ですが、畑には、ガビ、ゴーヤ、パイナップル、ナスなど、多品種の野菜が斜面を利用して植えられていました。水のない尾根の上ですから畑づくりは大変な苦労でしょうが、実に丹念に作られています。
村長さんに村のことを聞いたのですが、「以前は、マニラに出ていく人が多かったが、最近は少なくなった。マニラに行ってもいい仕事はないし、この村での生活のほうがいいと皆、思っている。」という話には感心しました。
アラピソン村もそうですが、あちこちで、村づくりのいろんな試みが始まっているようです。
人口の都市への流出の問題はフィリピンだけでなく、日本にも当てはまることなので、こういうところから何かヒントを得られるかもしれませんね。
僕も流出しちゃった人間なんで、なんともいえませんが…