SIDEWALK TALK

紅焼肉

Honshaorou今回の中国出張の主目的のひとつに、
新工場の視察があった。
工場は、安徽省亳州市にある。
取引先の陸さんによると、
ここは三国志の曹操孟徳の出身地らしい。


街のロータリーに人民解放軍の巨像がそびえてたり、
ホテルのロビーに毛沢東の肖像画が掲げられたりしていた。
亳州市は、中国共産党の影響が強い地域なんだろうか?
毛沢東に何かしら縁(ゆかり)がある土地らしいが、
コミュニケーション能力が不足しているから、
その縁が何か、よくわからなかった。


ホテルで、夕食をとった。
取引先の5人に加えて、知らないオッサンが1人紛れ込んでいる。
これは中国ではよくあることで、
細かい詮索をすることは物憂いし、大した意味もない。
アルコール度数50度超の白酒(バイチュ)を飲めば、
小っちゃいことは気にならなくなる。
ついでながら、この白酒は死ぬほどマズい。


「紅焼肉」("ホンシャオロウ"と発音していたと思う)という料理がでた。
日本でいうところの豚の角煮で、毛沢東の大好物として有名らしい。
このあたりの中華料理はパクチーや黒酢を使用しているものが多く、
僕はそれらが苦手なんだけど、この紅焼肉は意外にいけた。


食事をした個室に、大きな記念写真が飾ってあった。
100人ほどの人びとが写ってるんだけど、
その中心に位置している人物には見覚えがあった。
異例の若さで軍の少将に昇格した、という報道が先日なされた
毛沢東の孫だということに気がついた。


現在の中国でも、毛沢東信仰というのは続いているんだろうか?
「毛沢東思想」の解釈は、人それぞれだろう。
文化大革命の実態が明らかになっている今、
手放しで信奉するということはないように思うんだけど。


紅焼肉を白酒で流し込み、薄れてゆく意識のなかで、
僕は漫然と毛沢東思想に思いを馳せていた。

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