記録タイマーに変わるもの １

運動の様子を調べるために，記録タイマーという用具がある。
ちょっと前までは，カーボン紙を使って打点を記録する方法があった。
この器具の問題点は，打点を打つ抵抗が，
実験精度に大きな影響を与える点である。
そこで，テープを感熱紙に変えた方式ができた。
電流を流し，熱を持たせて記録するので，
打点するための抵抗は非常に少ない。

もちろん，テープを利用するための問題点もある。
テープがスムーズに器具の中を流れず，
テープの動きの抵抗が存在する。
これは，再実験を行っても同じ結果が再現されない点でわかる。

これらの問題点を授業記録として報告しているHPがある。
http://www.ons.ne.jp/~taka1997/education/2004/physics/03/index.html

この記録タイマーは，たぶんかなり以前から使われてきた実験器具であり，
今後も使われ続けることであろう。
それは利点が問題点をカバーしているためだ。

生徒にテープの長さという視覚で，速さをつかませている点。
生徒が自らの意志で作業をし，作業によって速さをつかませている点。
テープをｘ－ｙ座標グラフに貼るだけで，グラフ化がなされる点。
実験テープは高い，本体も安くはないが，
学校備え付け用具としては高価ではない。
生徒が，実験のやり直しが容易にできる。
など

教科書には，ストロボ発光装置による連続写真が載っているが，
現像を伴うストロボ写真など学校の教師がやれるわけがない。