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『隨心院
真言宗善通寺派の大本山で、弘法大師の八代目の弟子に当たる仁海僧正が正暦二年(九九一)に創建した。
もとの名は牛皮山曼荼羅寺といい、その名は、ある夜、亡き母が牛に生まれ変わっている夢を見た仁海僧正が、その牛を探し求めて世話を尽くしたものの、間もなく死んだため、悲しんでその牛の皮に両界曼荼羅の尊像を描いて本尊としたことに由来する。
その後、第五世增俊が曼荼羅寺の塔頭として隨心院を建立し、第七世親厳の時、後堀河天皇より門跡の宣旨を受け、門跡寺院となった。
この辺り小野は小野一族が栄えた場所であることから、絶世の美女として名高い小野小町ゆかりの寺としても知られ、境内には小町に寄せられた多くの恋文を埋めたという文塚や、化粧の井戸などが残されている。
梅の美しい寺としても有名で、三月の最終日曜日には、小野小町に恋した深草少将の百夜通いの悲恋伝説をテーマにした「はねず踊り」(はねずとは梅花の薄紅色のこと)が披露される。
京都市』 (駒札より)
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そろそろ梅も終わりを迎えつつあった。やはり新規開拓というのはなかなか難しく、この日は曇っていたものの、随心院へ行くことにした。本堂の前に広がる広大な境内の中央に「小町梅園」が整備されていて、見事な梅の共演を見せてくれる。
随心院については梅だけではなく、春の桜や秋の紅葉でも有名であり、常に人が訪れる有名なところだ。小町梅園というのはもちろん小野小町ゆかりの寺という意味で名付けられたものだ。小野小町が使用した井戸も残っていると言う。やはり曇ってはいても、梅が満開ということでけっこう人が来ている。駐車場は満杯だった。少し待つ必要があったほどだ。
今回は随心院の中には入らず、梅園だけを目指した。赤、桃色、白といった三色の梅の花が周囲の緑、そして途中から晴れ間が出てきて、背後の青空と見事なコントラストを描く。何度も訪れているがやはり名所ということであり、何度でも飽きることはない。
ちょうどお寺では結婚式が行われており、式の後お寺の前に出て写真撮影。続いて梅園の中であちこち記念撮影。さすがにプロのカメラマンがいい場所を見つけてポーズを要求する。カメラもレンズも私のような素人が持っている物とは桁が違うほどの凄いものだ。ちょうど青空も出てきていたし、お二人の新たな人生の出発にあたって、いい思い出になるものだろうと思う。
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