毎日更新!中谷比佐子のきもの365日 Part2

きものの話題を毎日書きます。

隠岐の海

2013年03月19日 | 日記
お相撲さんの隠岐の海が今場所調子が良くて嬉しい
ご贔屓ですからして

初場所を観に行ったとき
力士が控え室に入る外からの長い道があり
そこを外出着の力士が花道宜しく歩きます
多くのフアンが遠巻きにその姿を眺め
調子のいい力士には拍手を
成績の芳しくない力士にはかけ声をかけています

私たち秋櫻舎の面々は
力士の浴衣の好みや着方が面白くてこの場に行くのですね
土俵もも見たいし此の花道にも顔出ししたいし結構アチコチ歩いて忙しい

ぼつぼつ中入りに登場の力士が現れる頃だと時間を見計らって
外にでると
「おおーー」
と入り口に姿を現した力士の角袖姿に思わずうなりましたね
とにかくその姿が美しい
仕立てもいいし生地もいいのです
「あの角袖の着こなしいいねえ」
とつぶやくと
「隠岐の海ですよ」とヨシダ

「ああさすが角界一のいい男たにまちもいい人が附いているのねスゴイ綺麗」
とはしゃぎまくるわたし

ソバを通るときもさすがに小物まで気が利いていていいなあとうっとり
「がんばって!」
と声をかけましたらにこりともしない

でも着こなしのうまさにタカピーもユルしましょう
彼に限らず力士は角袖の着こなしが抜群!

お下がりコート

2013年03月19日 | 日記
「チャコにって」
と夏の道中着をいただいたのです
長く奧順の家でお手伝いをしていた元看護師さん
みんなで「ふーちゃん」と呼んでいました

仕事で奧順株にいっても何となく家の方に入っていって
ふうちゃんの入れるお茶をいただいていました
しかしいまはもう現役を退き悠々自適

「少しずつ身の回りを整理しようとしていたら粋紗のコートが出て着て」
一度も手を通していないしいい物なので
良かったら着て下さいというのです

寸法も直さないと駄目だなと思ったのですが
「有り難く着るわね」
といただいてきました

「いつごろの?」
と聞くともう30年も前だと思うと仰る
「どこで?」
なんと奧順とはまったく違う別の会社
「もちろん結城紬は奧順でしか買わないけどこういうのはホラべつでもね」
とにっこり

いかにも女っぽくて良いなあと思いましたね
そういうことありますよね
いつもと違うところで別の目で買って見たくなる
でもそのままにしてしまって忘れていく

ご自身としては愛着は無いけどでも知っている方に着てほしい
きものってそういう感じがありますね
ですから「売る」というのも何だか抵抗があるようです