通夜の客

井上靖の小説に「通夜の客」というのがありました
そのときの描写に喪服姿の見知らぬ女をいぶかしむ所がありました
だーれもその素性を知らない
しかし正装して通夜に参列しかも美しい婦人

未亡人はとても気になります

此の小説を読んだ後
仕事上のつきあいで喪の場所に行くとき
通夜には十二縞能白黒江戸小紋に紫の塩瀬または季節によって縮緬の帯
そういう装いで参列することにしています

別に怪しいくも美しくもなく別に人目を引く様子もないのですが
特に最近はきものでの参列者が少なく
気を遣います

しかし親しい関係の場合は
もう堂々と正装です
通夜は矢張り十二縞の江戸小紋ですが帯は黒です
おびあげか帯締めを白にしますが其れはその日の気分
そして告別式には正装の喪服
しかしこの場合を帯揚げを白にして近親者とチョット違う装いにします

喪の装いはこうしなければならないと言うことはありませんね
自分自身の気持ちの問題ですから
今日はこれからお通夜です
十二縞に黒い帯を締めています

奧順の専務さんの奥様がお亡くなりになったのです
私は魚の目ができて治療者を紹介していただき
付き添っていただいた恩があります