今日も走る。
いつものお濠周回コース、見ず知らず青年と小競り合いを繰り広げる。
背中越しに気配を感じながらそのまま2周・・・。
やがて、背後の人影がサッと私の前に出た。
フォームからして玄人では無い。しかしながら、なかなか速い。
今度は私がピッタリと後ろに張りつき虎視眈々とその機会を伺う・・・。
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左周りから右回りへと周回の向きを変える折り返し地点まで、あと1,200m。
前を行く相手がコーナーで膨らんだ隙を見て一気に差す！
スピードをあげ逃げきりを図るが息遣いが聞こえるほどピッタリとつけられる。
あと500・・・ あと300・・・ 差しかえられそうになるがなんとか逃げる。
あと200・・・ あと100・・・ ここまでくればスプリント勝負、後先考えず思いっきり走る。
ゴール！（周回の向きを変えてあと4周残ってるが）
お互い健闘を讃え合い、ついには感極まりあつい抱擁を交わしたのであった・・・
と言うのはウソだけど。
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相手としては、その先があると思っていただろうから、いわゆる勝ち逃げってやつですね。
勝手に勝負を仕掛け、勝手に自分の中のゴールを決め、勝手に余韻に浸る。
我ながら罪な男だ。