まほろばジャーナル。

趣味と道楽のみちくさ話し

第47号:岐阜、塩沢温泉元湯へ行く!

2006年08月21日 | ■旅行・温泉/岐阜県
夏休みに渡合温泉に行くことになり(45号参照)せっかくだからと近くの良泉を探しました。渡合温泉がある加子母村からは少し距離はありますが乗鞍岳の東麓に塩沢温泉元湯という野湯が良さげだといことがわかり、早朝静岡を出発し、高根村に向かいます。



途中立寄った道の駅「飛騨たかね工房」で飛騨牛のステーキ串焼を購入、塩胡椒だけのシンプルな味付けですがモーレツに旨いです。ちなみにこの肉は飛騨牛の中では最低ランクの3等級(標準品)だそうです。最上級の5等級なぞ食べたらきっと悶絶するうまさでしょう。



飛騨牛の余韻に浸りつつ車を走らせます。右手にダム湖を見ながら進んで行くと無印良品南乗鞍キャンプ場へ至る道がありそこを左折、左上写真の看板が見えたらさらに細くなった道を右折します。



暫く進むと沢の対岸に目指す塩沢温泉元湯が見えます。温泉へは木製の橋を渡り、過去村営の温泉施設だった建物の脇を通ると到着です。



野湯と言っても、管理人がいないことや脱衣所、洗い場がないだけで立派な渓流沿いの野天風呂です。湯舟の脇は堆積物でコテコテになっており、黄土色のお湯は見るからに成分が濃そうです。



先客の2人に挨拶し早速入浴開始。夏にはちょうどよい温めのお湯でなんとも気持ちがいいです。同浴のおじさんの話しだと昨日は雹が降って寒くて入れなかったとのこと、夏の間でも快適に入れる日は意外と少ないようです。源泉は対岸から黒いホースで供給されており顔を近付けただけで咳き込むほど炭酸を感じます。



なんでもここは村営の温泉施設が閉鎖された後、地元の有志によって運営(清掃など)されているようです。いつまでもこんないい温泉に入れるようマナーを守って入浴したいものです。

それにしてもアブが多いです。夏の野湯にはつきものですがぱっと見で5匹以上。アブがいなくなる時期にはここも温くて入れなくなってしまいます。行く方はそれなりの覚悟が必要です。ちなみに私は着替中にしっかりと刺されました。

塩沢温泉元湯
住所:岐阜県高根村(無印良品南乗鞍キャンプ場近く)
電話:なし
料金:無料
泉質:単純水素塩泉らしい?
訪問:06.8月中旬

※アブ+蜂注意


第45号:岐阜、渡合温泉温泉へ行く!

2006年08月19日 | ■旅行・温泉/岐阜県



急遽お盆に休みが取れることになり久しぶりの温泉旅行の計画を練り始めたのが休みの2日前。10軒ほどの温泉宿に電話しまくりましたが時すでに遅し・・・。日本中が動き回るこの時期に空いてる宿はなかなかありません。そんな時、温泉パスポート付きの自遊人で“渡合温泉”の文字を発見!電気が通っていない俗に言うランプの宿だそう。以前からなんとなく耳にしたことが有りましたが特に興味を持つこともなく今まで過ごしてきましたがダメもとで電話すると1部屋だけ空いてるとのこと、迷わず予約を入れます。



渡合温泉に至る林道は一般車両は通行禁止のため「花街道付地」という道の駅に集合し、そこからは宿のバスで温泉へ向かいます。やがて道はダートとなり結構な勢いでバスも揺れます。



途中、車では通れない場所があり500mほど徒歩区間があります。重機など置かれさながら工事現場の様相ですが、何でも沢を挟んで反対側にあった道が崩壊してしまったためこちら側に新しく道を作っているようです。少し前まではひと1人がやっと歩ける道幅だったそうです。



徒歩区間を過ぎると宿のバンが停めてありまた車に乗り込みます。途中、高樽の滝に寄って15分程の休憩時間もあります。右上の写真は上から滝を覗きこんだものです。足がすくむほどの高さですがこんなアングルもなかなか珍しいです。




花街道付地から休憩時間も含め1時間ほどでしょうか、やっと渡合温泉に到着です。木造の予想通りの鄙びっぷりです。冒頭でもふれましたがここはランプの宿、演出では無く本当に電気が通っていないのです。山の夜は早く、闇が降りる前から廊下にはランプがセットされています。



部屋は8畳+床の間+縁側。予約時にダメもとで「眺めのいい部屋で」とお願いしましたが最後のひと部屋ということで難しいと言われていましたが窓からは緑が眩しく予想していたよりいい部屋でした。




次は温泉へ。内湯が各1で翌日には男女が入れ代わる形式です。泉質はアルカリ炭酸泉で源泉温度は10.5度と低温のため加熱利用しています。無色透明無味無臭でこれといった浴感は特にありませんが浴槽で使用しているコウヤマキがいい香りです。難点をあげるとすれば蛇口をひねらなければ新しいお湯が供給されないため(蛇口開放禁止の貼り紙有り)湯が汚れやすい、浴槽が非常に小さいため見ず知らずの人とは入りづらい距離感。ちなみに夜の間に掃除と湯の張り替え+加熱をするため夜は20時半まで、朝は7時からの利用時間です。



風呂上がりに辺りを散策すると源泉を見つけました。丁寧に祭られ大事にされていることがよく分かります。



そしてお待ちかねの晩ご飯です。山菜を中心としたものでどれも美味しく頂けます。最初に卓に並んでいたものだけでも結構な量でしたが、てんぷらやとちもちのお汁粉などなど食べてる最中にも次々と料理が運ばれてきます。おまけに飲みきれないからと隣席のご夫妻からビールを頂く始末。昼飯のけいちゃん(44号参照)を食べ過ぎた体には完食は結構大変です。ちなみにこの宿には冷蔵庫もないそうです。



夕食後、ランプの扱いについて簡単なレクチャーを受けます。同じように見えるランプでも吊るし用、壁掛け用などいろいろ種類があるそうです。写真左は廊下の吊るし用ランプ、写真右は部屋置き用です。部屋に戻ったのは7時半頃でしたがランプの雰囲気を楽しむ間も無く即寝してしまいました。

夜中トイレに起きると22時まで供給されている自家発電もストップし廊下はランプの光りだけです。雰囲気は損ないますが意外と暗いためトイレなどは懐中電灯を持っていったほうがいいかもしれません。ちなみにもちろんボットンです。



朝靄の中散歩するのも結構気持ちがいいです。



朝風呂を済ませ、朝飯です。夕食同様白飯がモーレツに旨いです。右の写真は食事部屋です。



朝食後コーヒーを頂き、他のお客さんや宿の方と話をしていると旅行ではなく、田舎の親戚の家に泊まらせてもらった感じがします。帰りはまた宿の車で花街道付知まで送ってもらいます。

この宿は、ご主人、女将さんと家族の方々本当に感じがよく気持ちよく過ごせました。ただ山の宿で電気がないことから不自由な点が多いのも確かです。虫嫌い+山嫌い+秘湯未経験者は、ど肝を抜かれるかも知れませんが、なんでも便利になった世の中でこんな経験ができるのもいいもんだと思います。

渡合温泉
http://www.doaionsen.jp/
住所:岐阜県中津川市加子母渡合
電話:090-1092-8588(衛生電話)
料金:1泊2食11,650円
泉質:アルカリ炭酸泉
訪問:06.8月中旬

※冬期休業
※ビール大瓶600円
※現在日帰り入浴は受け付けていないようです。




第44号:けいちゃんを食べに行く!

2006年08月17日 | ■旅行・温泉/岐阜県
夏休みに岐阜の渡合温泉に行く事になったので地元の旨いものを探していると、“けいちゃん”という食べ物がこのあたり(奥美濃)では有名ということがわかりました。正式名称はよくわかりませんがけいちゃん、 けーちゃん、 鶏ちゃんと呼び名もいろいろあるようです。

静岡では全くお目にかかれない料理で、どんなものが出るのか少々不安になりつつも数あるけいちゃん料理の店でも一番旨いと言われている「まるはち食堂」に行くことにしました。



店名からしてローカル色漂う何とも言えないよい感じですが、予想通りというかナビは国道から生活道路に案内し、周りは民家と田んぼが点在するのどかな場所にお店はありました。



店構えはいたって普通の田舎の食堂風情ですが5台程停められる店の前の駐車場はいっぱいで地元ナンバーから他県ナンバーまで幅広いです。店の裏にも駐車場があるとのことでそちらに車を停め、店内に足を踏み入れるとまさに満員御礼状態。どのテーブルにもガスコンロが置かれ、半球状のジンギスカンみたいな鉄板?に肉やらキャベツやらが乗っかっています。どうやらあれがけいちゃんの正体のようです。

席が空くまでしばし待ちます。食べ終わって出てきたお客さんの会話ですが、女20代:あ~おいしかった!お腹いっぱい!女50代:うまかったでしょ。ここは穴場やで。そんな会話を聞くと否が応にも期待が高まります。



20~30分待った頃でしょうかやっと席が空き、中に通されます。ぱっと見ですが店のキャパは30人程でしょうか。外観同様、店内も全く飾り気のない内装です。メニューをみるとけいちゃんの他に中華そばや親子丼などもありますが迷う事無くけいちゃん定食+生大を頼みます。



しばらくしてけいちゃんが運ばれてきました。とにかく混ぜてくれと簡単な説明を受け、コンロに火をつけとりあえず言われるがままに混ぜまくります。他のテーブルを見ると中心にキャベツ、周りを囲むように鶏肉が配置されているのを真似て、いい塩梅になるのを待ちます。



やがて程よく火も通り唐辛子を振りかけ頂きます!ううう、うまいっ!どう表現していいかわかりませんがキャベツと鶏肉という簡単な具以外にタレに相当な秘密がありそうです。味噌のような醤油のようなニンニクのような不思議な味ですがとにかくビールによく合います。ちなみに定食にしたのでご飯+みそ汁+お新香もついてきます。

名物にうまいものなし。とはよく言ったもので実際本気でうまい名物は数少ないと思います。正直けいちゃんを食べる前まではたいしたことないだろとナメてかかっていましたがこの場を借りてけいちゃんに謝罪したいと思います。けいちゃんよ本気で旨かった!またいつの日か食べにいくよ!

まるはち食堂
0576-26-2077
岐阜県下呂市御厩野139-1
10:00~18:00
火曜定休

※けいちゃん定食 900円
※生ビール大 800円